旅に出よう。恋をしよう。

世界一周一人旅。見て、触れて、感じたもの。恋をするように旅をする。

遺跡で暮らす人[ボスラ]

2009年12月13日 | 13ヶ国目シリア

シリアを抜け、隣国ヨルダンへ向かう途中立ち寄ったボスラ遺跡。

薄暗い通路を抜け、階段を登ると光と共に目の前に広がる巨大な円形舞台!
黒い玄武岩で造られた客席は最上部まで綺麗に残り、
中央には装飾の美しい白い舞台。







砂漠色した遺跡ばかりだったので、その重厚な色はとても新鮮!
他の遺跡と共通するデザインや構造なのに、色が変わるだけでこんなに印象が変わるなんて!




そしてこの巨大な円形舞台。
本当に音がよく響く!

手をたたいたり、「あーあーあー」って音を確かめたりする人。
中でも陽気なイタリア人は大きな体を揺らしてその美声を響かせる。
うちらは舞台に登り漫才を繰り広げ、内輪のみで大盛り上がり!

そういえば暇そうな観光客からパラパラと拍手をもらったかな。


このボスラ遺跡、この舞台だけでなく周囲にも当時の街並みが広がっていて、
中にある商店やモスクは遺跡と同じ黒い玄武岩。そこには現在も人が住み生活していました。




何千年も前に造られた遺跡で現代の人が暮らす。
生きてる遺跡っはやっぱり面白い!

贅沢病は一気に解消!遺跡はまだまだ楽しめそうです!!


さて、次の国境はすぐ目の前。
次は国境を越えヨルダンの首都・アンマンへ向かいます。


贅沢病にかかってしまった[パルミラ遺跡]

2009年12月13日 | 13ヶ国目シリア

シリアの一番の見所、パルミラ遺跡へ行ってきました。
まずはセルビスと呼ばれる乗合いタクシーに乗ってバスターミナルへ。



いくつか並ぶバス会社。
自分達は深く考えず最初に声をかけてきた会社でパルミラ行きのチケットを購入。
出発まで時間もあったので隣の会社で聞いてみる。

すると50ポンド安い。
あら?

さらにその隣の会社は学割が使えて100ポンドも安い!!
あらら??


やべぇ!ここ高いんじゃん!


気付いたけどもうお金は払った後。
それでも諦めきれず交渉開始!
自分達の要求はただひとつ。

「キャンセルしたいから、お金返して。」

しかし、向こうは頑なにこれを拒否!

「うちのバスはダイレクトだ。向こうのは経由便だ。」
「うちのバスは新しいんだ。向こうのは古い車だ。」
「もう予約表に名前を入れてしまった。」
「チケットを渡したんだからキャンセルはできない。」

などなど言い訳の連続。


その態度に一緒にいた友達が速攻キレて険悪ムードに...
自分はふたりをなだめつつ、
なるべくゆっくりと落ち着いた声で大人の対応をしてたんです。

そして交渉の結果、キャンセルは無し。ただし50ポンド引きということで決着。


が、その後出発までに色々色々と頭にくることが続いた結果
最後は我慢できず自分がプチっと...

気付けば、なるべく早く大きな声でお話をしておりました。


そんなイライラもバスに揺られて眠ってしまい、
すっかり忘れた頃夢の中から聞こえる声。


「パルミラ?ここで降りて」




何だここ
降ろされたのは砂漠のど真ん中。
あるのはそこに走る1本の道路だけ...


話を聞いてみると乗ったバスはパルミラと方向が同じだけで最終目的地は違ったらしい。


で、パルミラまではタクシーを拾えと。
そしてバスを降りると待ち構える1台の車。




車の主は自称スズキタカシ、タクシードライバー兼ガイド。
日本名を名乗るからには日本語しゃべれるかと思いきや、

「アフター パルミラ。スバラシイ景色」
まぁそれはそれは見事なカタコトでした...


スズキタカシに連れられて到着したパルミラ遺跡。




遺跡の周りは見渡す限り砂漠が広がり、
乾燥した空気に雲ひとつ無い青い空。
風は冷たいのに肌を刺す日差し。
夏場だったら相当きついはず。
その中に建ち並ぶ列柱郡。





中東で見てきたほかの遺跡より明らかに規模が大きい。

なのにバールベックを見た後だといまいちテンション上がらず...
石造りの遺跡を見飽きてしまったんだと思います。


つまり贅沢病です。

それでも遺跡巡りはまだまだ続く。
次はヨルダンとの国境近く、ボスラ遺跡です。


天空のドラクエ的武士の城[クラック・デ・シュバリエ]

2009年12月06日 | 13ヶ国目シリア

シリアの中部にあるクラック・デ・シュバリエ城。
約900年前に十字軍が要塞として使っていた城だそうですが...


寒い!!

寒すぎる!!


移動のバスで眠っていたので気付かなかったんですが、山の上まで来てたらしい。
自分が到着した時間だと帰りの足が無いため、当初から1泊は予定していたものの
城の周辺にはホテルが1軒あるだけ。
つまり、宿代がちと高かった。
そして追い討ちをかける水シャワー...

電気温水器を使ってタンクにお湯を貯めてるところ。
時間制限付きでお湯が出るところ。
バケツにお湯を入れてもらって自分で調整するところ。
限りなく水に近いぬるま湯のところ。

何とか工夫してお湯が使えるようにしてくれているところもありますが、
安宿は水しか使えないところが結構あります。

夏であれば別にどうって事もないんですが、
熱い位のお湯が出るっていうのは結構凄い事なんです。
不便を感じて初めて知る事って結構あります。




さて、丘の上にあるのこのお城。
一部ではラピュタのモデルになったって話も。



中に入ってみると、自分が想像していたよりずっと広くて複雑な造り。
高い外壁が外周をぐるりと回り、その内側に堀と細い通り道。
華は無いけど、とても堅牢な造り。



実際、外壁の上に立ってみると遠くまでよく見渡せる場所に建てられているのが分かる。
その眺めがラピュタを思わせるのかもしれない。
ただ個人的にはラピュタよりも、「武士」のイメージ。

カンボジアで行ったベンメリア遺跡の方がラピュタのイメージに近かった。



中には礼拝堂もあって「ドラクエ」を思い出す。


その後夜になると雷鳴が轟き、気温はさらに急降下。
まさか部屋で見たある映画でさらに極寒の世界へ連れて行かれてしまうとは...


そして遺跡はまだまだ続く。
次はパルミラ遺跡に行ってきます。


※映画のタイトルは「ド●ゴ●ボール・レボリューション」。
 原作の名前を借りた壮大なギャグ映画!
 心と時間に余裕があるときに是非!!


Welcome to Syria 【アレッポ】

2009年11月28日 | 13ヶ国目シリア

「中東」のイメージって何ですか?


自分は、

・戦争
・自爆テロ
・アルカイダ
・タリバン
・ビンラディン
・イスラム教原理主義
・ヨルダン川西岸がどうとか、こうとか
・イスラエルとパレスチナetc


正直どれも良く分かってなくて「何となく怖い場所」でした。



夜行バスに揺られ、国境を越えてシリア北部の街アレッポへ到着。
疲れた体に、重い荷物。
重い足取りで宿のある方へ歩いて、歩いて、歩いているのに着かない。


最近書いていませんでしたが、方向音痴は治ってません。
新しい街に到着するたび歩き回っては程よく迷子になってます。
歩いた分だけ街の雰囲気が掴めて、体が馴染むんで慣れてくれば迷子も楽しいんですが
荷物があるときは正直しんどい。


ちょうどそこに身なりのいいおじさんがやって来たので道を尋ねてみると、
足を止め、丁寧に挨拶した上でそこまでの道案内を快諾。

途中車が来ていないか確認し、顔見知りの人とはにこやかに挨拶。
目的地へ到着すると、手を差し出し握手。
そして最後に一言

「Welcome to Syria.」



もし他の国で道案内を頼んだら

途中ついて来てるか確認し、顔見知りの人とは「いいカモだぜ~」とにこやかに挨拶。
目的地へ到着すると、手を差し出し
そして最後に一言

「Give me money.」



彼は最後までとにかく紳士的な態度。
正直、自分は彼が立ち去るまで警戒を緩めることができませんでした...

その後も街を歩いていると
大人も子供も好奇心まじりの笑顔で「Welcome」って言ってくれる。


自分が持ってた漠然とした怖いイメージは一体なんだったんだ?


ちなみにこっちの人たちの日本人に対するイメージは

「チーナ?ヤパン?」※中国人と日本人の区別がついてない
「ジャッキー・チェン!」※世界的有名人&アクション映画大好き。
「あちょー」※同上

それほど悪くないみたいです。


次はお隣の国、レバノンへ寄り道です。



外観から圧倒されるアレッポ城

ちなみに国際学生証(※もちろん偽造)の利用で入場料が150SP(300円)から10SP(20円)に。
「もう無料でいいじゃん!」
って思いましたとさ。



狭い道に小さな店が並ぶスーク(市場)