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[映画] ゴジラ-1.0/C

2024-01-15 | 映画

「ゴジラ-1.0/C(マイナスワン/マイナスカラー)」を鹿児島ミッテ10にて観賞しました

昨年の11月3日から公開され、今もなお全国で上映中の作品の(内容は何も変わらない)別Ver.が並行して公開されるという、おそらく映画興業史上でも初の事態なんじゃないかと思うんですが(まあ最近は4Dとかもあってあれはあれで別物感が凄いとのことで)、興行収入のカウントは同一作品として扱われるのだそうです

「シン・ゴジラ」にも白黒版があって、劇場公開もされたというのは知ってるんですが、個人的には特に白黒で見たいという風には思えなかったのでスルーしてました……まあ、「シン~」は劇場で3回も見てしまっていたのですっかり満足してたというのが大きい気がしますがw


白黒映画といえば大体1960年代辺りに絶滅していった文化というイメージで、オレが映画好きを自認するようになったのはビデオレンタル全盛の90年代ですので、オレにとって白黒映画というのはほぼ全てがビデオやDVDという媒体を通して ”過去の名作でも見てみるか” というアプローチで触れた作品群でした

とは言ってもいわゆる ”名作” みたいなのには疎くて、せいぜい有名どころの黒澤明や岡本喜八のエンタメ系を見てた程度なので偉そうなことは言えません……「ゴジラ(1954)」にしても20年ほど前にDVDで初めて体験したワケですが、ほとんど予備知識の無い状態で見た為に(もはや伝説的とさえ言われる)”ゴジラ初登場シーン” で思わず変な声が出るくらいに驚いてしまったことを懐かしく思い出します(10年前にデジタルリマスター版と生誕60周年記念で上映された際には劇場に足を運びました→感想

あと劇場で見た白黒映画といえば単館系のヨーロッパ映画や「七人の侍」のリバイバル上映くらいだったと思いますが、今作「マイナスカラー」を見て、白黒映画でしか感じられない世界観というか ”感覚” というものが間違いなくあるなと改めて思わされました


”光と影の芸術” とはよく言ったモノで、色彩がなくなることで陰影そのものがひたすら際立って見える効果は絶大ですな……”白(光)から 黒(闇)” の階調表現(グラデーション)は強ければ強いほど劇的ですし、ゴジラのボコボコした表面の質感なんかはカラー版を見てたときには意識できなかった次元で気づけたことも良かったです( ゚∀゚)o彡゚

死体がズラリと並び、もはや血なのか汚れなのか判別不能なホラー映画顔負けのシーンや、戦争映画レベルの ”破壊” 描写なんかも迫力というか凄みみたいなのが数段増しているイメージでしたが、何より印象的だったのはやはり人物表現の深みに尽きますかね……”表情” を始め、背後の襖に落ちる(影絵の様な)人影など、心理学でいう ”シャドウ” が人間の本性そのものを表してるかのような描写に気づかされる度に唸らされる思いでした

戦中戦後の時代や世代という素材がそもそも白黒映画に合ってるのが一番大きかったというのももちろん否定できませんが、庵野監督との対談以前から企画されてたんですかね?

 

 

ちょっとだけネタバレ感想:

そういえば例のラスト、オレはカラー版を見てたときはガチで涙でぐしゃぐしゃになってて本気で気づいてなかったんですがσ(^_^;)、あのアザみたいな影の紋様をくっきりと浮き立たせたいが為の白黒映画化企画だったのではないかとちょっと思ってしまったり…w

 

 

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