今年の全国事業団女子駅伝は、三井住友海上のデッドヒートを制して、資生堂が悲願の初優勝を成し遂げた。

4連覇のかかった三井住友海上だったが、さすがに昨年までのメンバー3人が抜けたことに加え、土佐の故障で戦力が大幅ダウンしたことが響き、最後のアンカー、しかもトラックで弘山にかわされ2位に終わった(それでも2位ってのがすごいけれど)。
いやぁ、毎年5区までで大勢は決しちゃって、アンカーはほぼ独走状態が多いんだけれど、今回は最後までどっちが優勝するか分からない激戦だった。三井住友海上のアンカーは、今年入社したばかりの18歳のルーキーで、かたや資生堂の弘山は2倍の38歳。あの戦いは歴史に残る名勝負だ。

今から8年くらい前、3区を走り終えた後の弘山がクールダウンにコース近くの道を走っている姿を目撃したことがある。これまで優勝にもう少しのところで手が届かなかった資生堂で、10数年走り続けてきた弘山の喜びもひとしおだろうな。優勝インタビューを見ていたら、こちらも泣けてきてしまったよ。
その前の5区では、ワコールの福士がトップとの差を1分も縮める猛追を見せたのが印象的だった。

1万メートルのスペシャリストの走りは素晴らしかった。