鶴岡法斎のブログ

それでも生きてます

あるAV男優の死

2006-10-28 18:16:49 | 雑記
4年前に飛び降り自殺した鈴鹿イチローという男優に面識はない。
時々、ビデオに出ているのを見かける程度。特に意識したこともなかった。
ただその死の一年後くらいだったか、業界の関係者から
「死んだよ。自殺」といわれた。
自分はその時に妙にイヤな気分がした。
試しに彼の名前で検索してみたら下記の文章が見つかった。
リンク先にはエログロな文章があるので読むのに覚悟が必要です。

AVをダメにした侍たち 鈴鹿イチロー編

この文章は18歳未満は見られない雑誌に3年前に発表されたものらしい。
俺は会ったこともない鈴鹿イチローという人間に対してとてつもない悲しみを抱いた。
医学部を挫折するくらいなら、どんなカタチでもやり直しができたんじゃないのか。
会ったとこもない人を、一人の人間が書いた文章からあれこれ推測するのはよくないのかもしれないが、彼が仮にここで描かれているとおりの人間だとしたら、常にプライドが高すぎたことが人生にとって厄介の極みだったのだろう。
挫折、プライド、そして目的意識のなさと周囲に対する甘え。この地獄は特殊なものではない。我々の足元にいる。いつだってそこに転落することは可能だ。
文章のラストはあまりに不条理で、同時に滑稽さと悲しさを持っている。医師を目指して挫折した人間は生き死にを賭けて「NHKのど自慢」に臨んだのだろうか。
根本敬や山野一のマンガみたいな人生、それもとても悲しくて短い人生だったのかもしれない。

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