鶴岡法斎のブログ

それでも生きてます

「ふぐマン」最終回-徳弘正也とは本当になんなのか?

2010-06-26 18:28:17 | マンガ
何気なくいつもの「日常」としてスーパージャンプを読んでいたら徳弘正也のふぐマンの連載が終わった。
ふぐとの遺伝子融合として超能力(?)を手に入れた主人公によるエロと笑い、そして時々涙が入るマンガだった。
本当、驚くくらい呆気ない最終回だった。「最終回」と記されていなければ気がつかない程度の、いつもどおりの物語。よく知らないバンドのCDを聴いていたら曲の途中で突然無音状態になりプレイヤーが故障してしまったのかと思ったら「そういう曲だった」と気づくような感じ。
自分はこの人情とエロとブラックユーモアが混在する、初期の作品、シェイプアップ乱の流れをくむこの作品、嫌いではなかった。

ただ、なあ…。

徳弘正也は「狂四郎2030」という日本のマンガの歴史に残る(もしマンガイチ残らないのだとしたら俺が残す)作品を描いてしまった人なのだ。

金字塔は同時にハードルでもある。

別に狂四郎風の作品を描いてほしい、というのではない。彼はいい意味で我々を裏切ってくれる。
徳弘正也は我々に、そして自分自身に宿題を与える。
その回答は永遠に出ないのかもしれないし、何かの拍子にポンと容易く出るかもしれない。

徳弘正也、51歳。十の位で四捨五入すると100歳。
そしてマンガ家デビュー(カニバルギャグマンガで赤塚賞の佳作を取ってから)から28年。十の位で四捨五入すると0年。

徳弘正也よ、何処へゆく。

俺も連れていってくれよ。

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