日々是好日(膵臓癌と向き合う日々)

膵臓癌になって思ったことや感じたこと、その関連の情報を書いてゆきたいと思います。

常識

2009-06-08 20:51:40 | 膵臓癌

常識 -  一般社会人が当然もつとされる知識や判断力


これは本当?正しいの?おかしくない?と考えてみることは重要だと思います。思いつくままに書いてみると、
例えば80年代後半から90年代前半のバブル、”何か違うよね。なぜ、こんなに不動産が高いの?”
この疑問は、既にバブルが崩壊しているため説明の必要はないと思います。
海外から輸入される野菜、”なぜ、アメリカ、東南アジア等から輸入される野菜が隣で作っている野菜より安いの?”、ユニクロ等で販売されている安価な服”なぜ、生地やボタンを買うより安いの?”
これらは少なくとも、輸出国の国民所得のレベル、人件費、輸送に掛かる燃料費、グローバルな需供等と言った非常に微妙なバランスの上に成り立っていると思います。例えば、輸出国の人件費が上がると、国民所得も上がり、特に食料は当然国内消費にまわされることになるのではないでしょうか?また、栽培や製造コストが上がります。燃料費が上がり、それがある程度のレベルを超えれば国内の隣で作っているものより安いことはないと思います。また、バイオエタノール騒動で明らかになったように需給バランスが崩れれば価格が乱高下し海外からの輸入のメリットも影響されます。


注 - 以下はあくまでも私の考えです。このブログをご覧になられて取られる個々の方々の判断とその影響について私は責任を負えませんのであしからず。

それでは、膵臓ガン治療における常識である、ジェムザールやTS-1による抗がん剤治療はどうでしょう。なぜ、抗がん剤治療をうけるのでしょうか?ガンを治すため?しかし、抗がん剤治療では膵臓ガンは完治しません。これは色々な論文等でそのデータが出されています。それでは、延命するため?術後にジェムザールを使った人と抗がん剤治療をしなかった場合(経過観察)のデータががんサポート情報センターのWebにあります。単純にこのデータを見るとジェムザール群の人は経過観察群の人の2倍長生きしていることになります。ただ、ここでジェムザール群で打ち切り例が41%もあります。打ち切り例の人がどういう理由になのか、その後どのようになったのか等は明らかではありません。正直、私が承認をもらうならこのデータでは怖くて出せない。
http://www.gsic.jp/cancer/cc_12/acd/


図:ジェムザールの術後補助療法の効果 


それでは手術不能な局所進行膵癌ではどうでしょうか?ここでは延命効果は2つの抗がん剤の比較となっており、なにもしない経過観察群との比較はありません。これも抗がん剤を使う直接の証明にはならない。


図:転移性膵がんに対するジェムザールを用いた化学療法の効果


あと、腫瘍縮小効果と延命とはまったく別のものですが、腫瘍縮小効果のみで承認されている薬もあります。

では、患者は抗がん剤の使用するか否かをなにを元によかったと判断すべきなのでしょうか?よくQOLと言われますがそれではQOLとはなんでしょうか。正直、QOLと言うのはその人がどういうような生き方を望むかによるため、究極的には個人レベルで問題でしょうから一概にこれと言った判定基準を設定するのは難しいと思います。それではどんなものがあるのでしょうか?延命効果、薬によるガンの症状の緩和効果と副作用、どこで暮らすのか(家or病院)等いろいろなパラメータが考えられると思います。私はこれらのデータをオープンにして、個々人が判断できるようにするのがいいと思います。


わたしは、抗がん剤により完全治癒できるがんもあるため全ての抗がん剤治療を否定しているわけではありませんが、膵臓癌について言うならば私は抗がん剤治療には懐疑的です(受けていながらいうのもなんですが)。

最後に、抗がん剤の取り扱いマニュアル等の例としてインターネットで見れるものとしては、以下のようなものがあります。
http://www.nursing-gakken.com/pdf/syougai_b/B9.pdf
http://www.pharm-hyogo-p.jp/manual/kouganzai_man.pdf
これらは劇薬の取り扱いと同じです(まあ、抗がん剤のルーツそのものが毒薬ですが)。このような取り扱いが必要な薬剤を完全治癒を目的とできないがんの患者に使用することについて、わたしの直感はNoと言っている。よって、WT1ペプチドの治験の条件になっていないなら今の抗がん剤は止めたい。


 


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