日々是好日(膵臓癌と向き合う日々)

膵臓癌になって思ったことや感じたこと、その関連の情報を書いてゆきたいと思います。

これまでの経過(その5)

2010-07-16 11:16:01 | 膵臓癌

 3月下旬ぐらいから体調を崩し、それに伴い食事があまりとれなくなってきたので、4月16日に自宅の近くにあるホスピスに入院しました。というのも、今は東北大学病院でWT1ワクチンを受けているのみで、一般の病院に入院してもなにも他の治療をするわけではないこと、また、さらに体調を崩したり、痛み等ができたときにホスピスの方が適切な対処がとれると感じたからです。幸い入院したホスピスは一般の病院も併設しているので胆管が詰まった時等において、内科的、外科的な対処も可能なので安心です。


 病状の経過ですが、4月の入院後しばらくは痛みも違和感も全然なかったのですが、5月下旬倉から腹部の違和感が徐々に増し、椅子に座っているのも苦しい状況になりました。それまでは、本を読んだりしていたのですがそれもままならずベッドで横になる日が多くなってきました。また、昨年6月から続いているひどい鼻炎と痰が益々悪化してきてました。


 そして、6月2日の朝、体が熱っぽいと思ったらなんと39度、血液検査では、血中に膵臓の消化酵素とアミラーゼと筋肉の溶解の程度(今回の場合はたんぱく質消化酵素のアミラーゼによるであろう)を示すCPKの値が高くなっており、拡張していた膵管が耐え切れなくなり、血液中に膵液が流出したようです。間質性肺炎でステロイドの知識はあるので、以前からホスピスの先生から癌によるサイトカインの悪影響をとるためにステロイドを試してはどうかと薦められていたのですが、ステロイドの使用は断っていました。しかし、今回はさすがにお願いしました。まず、最初にリンデロン2mg(プレゾニン換算で20mg)+抗生物質の点滴を5日間つづけ、それ以降はステロイドの錠剤を同じ量飲んでいます。点滴の結果は直ぐに現れて、翌日には熱が下りました。アミラーゼとCPKの値も、7月15日の採血ではアミラーゼはほぼ正常値に近づくとともにCPKは正常範囲内になりました。また、不思議なことに、昨年6月以来続いていたひどい鼻炎と痰もでなくなり、同時に異常を示していた血液検査項目、白血球値(9000以下が正常が15000程度を遷移)、CPR(0.2以下が正常が5程度を遷移)が、正常範囲内に戻ると共に、好中球とリンパ球(20%以上が正常値が4%程度)のバランスも少し改善し、リンパ球の割合10%程度に改善しました。今は、食事も3食普通に取れていますし(逆にステロイドの影響で少し食べすぎぐらい)、雨の降っていない日は1時間ぐらい散歩できるまで体調も大分回復してきました(最初は、5分ぐらいの散歩でへばっていましたが。。)。


ステロイドでよくなったので、私の病気は癌ではなく自己免疫性膵炎の可能性もあるとおもったのですが(自己免疫性膵炎の血液検査による判断基準から見ると、赤血球減少、リンパ球減少と言う面で該当していた。ただ、昨年やってもらった血液検査で自己免疫性膵炎でよく見られるマーカであるIgG4のの上昇はみられなかった)、それは少し甘かったようです。ただ、7月に入って取ったCTでは腫瘍の陰影は拡大しており、ステロイドにより縮小していませんでした。まあ、今は痛みや強い違和感と言った症状がでていませんのであまり関係ありませんが、CTの映像によると癌は当初の直径2cmぐらいから6cmぐらいに拡大しています。ホスピスの先生によると、癌患者の3割ぐらいは痛みが出ないようです。


今、一番気になっているのは体重が病気の前から22kg落ちて46kgになったことです。4月の入院時から比べても5kgへっており、一向に増える気配がありません。肉がないので、なにをしても骨が直接あたり、ベッドの上に座っていてもつらいです。まあ、周りの入院患者さんのことを考えると贅沢な悩みですが。


6月の悪化を経験して以降、幸福論や仏教、哲学の本を読み始めました。今後、これらの本や再び聞きなおしている私のCDライブラリについてブログに書いてゆきたいと思います。


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