昨晩、WOWOW「W座」で観た映画。簡単に言えば老老介護の話。でも、夫婦とも音楽家であるというプライドの高さを感じた。そして老老介護の現実。愛情なんて優しい言葉では片付けられない。右半身不自由になった妻が言う事を聞かず、夫がぶってしまうシーン。私も母親の在宅介護時に、つい手を上げてしまった事もある。一人きりで抱え込んでしまう介護者の疲弊は相当なものだ。映画では週3回看護師が来てくれていたが、夫はある看護師の妻への扱いを受け入れられず、辞めてもらう。お互いに口汚くののしり合うが、これも現実だ。私もヘルパーさん2人に辞めてもらった事があるし、最初利用していたディサービスの職員に注意した事もある。映画の看護師は「私はプロだから扱いを知ってるわ!」と言っていたが、自分なりの介護を正しいと思ってほしくない。家族とそして物言えぬ本人の思いを汲み取ってほしい。とても難しいが、当時プロではなかった私の友人達は、本当に良く母親の介護をしてくれた。
もしもの時、私は夫に満足に世話をしてあげられるだろうか? そして夫は私を世話してくれるだろうか?気持ちはあっても実際のところは分からない。そんな事を考える映画だった。