5日の午後1時過ぎに、少し年上の友人が亡くなった。うちの鍼灸院の近く、そして去年引っ越ししたマンションの方がさらに近くなった、絵本と石けんの店「宇吉堂」の店主、うきこさん。明日が67歳の誕生日で、そして絵本屋葬の日となった。マンションのご近所さんになったのは少しの間だけで、転々と住まいを移ってきたのを最後に、終の住処として琵琶湖の目の前の借家へ越していった。旅カフェのほっしーと3人で、うきこさんの誕生日を宇吉堂でお祝いする事が数年続き、新しい場所でもお祝いしに行こうと約束していたが、叶わなかった。
パートナーのカメリアーノさんが、Facebookで「10年前から乳腺腫瘍に罹っていて、誰にも言わず医者にもかからずにいた。」と投稿していた。病院の治療ではなく、ホメオパシーなど自然療法を受け、自分なりに出来る限りの事をしていたと、初めて知った。友達になって月日が浅いけれど、遠慮なくポンポン物が言えて気持ちがよかった。大阪のおばちゃん(?)ならではのボケ&ツッコミも面白かった。チャーミングでいつもお洒落で、オリジナルのバッグ「フクロコウジ」や洋服を作っていた。私もバッグを4コ、ストライプのスカートを1枚作ってもらった。
うきこさんの死の前にも数人の友人が逝ってしまった。2ヶ月ほど前に、登山で滑落して亡くなったウエダくん(くん付けだけど年上)。去年の10月に、ガレタッソ(昔はラストサマーをやっていた)店主のニキさん、2年前には、私がフリーになってからしばらくバイトさせてもらったデザイン事務所のスタッフ、イシコ。ウエダくん以外は皆ガンで亡くなった。この他にも友人・知人でガンに罹る人が多い。もちろん、克服した友人もいる。
うきこさんの死の前に、ほぼ日で「これからのぼくにできること。」という読み物を見つけた。余命3年と告知された写真家で猟師でもある幡野さんが紹介されていた。
私たちにとっても死は身近なものになっている。義父母・実母を数ヶ月ごとに亡くし、3人3様の逝き方だったので、残された者には色々な思いがあった。どんな風に病と死を迎えるか、大事な人達の事も然り。
しかし、うきこさんにはお別れにも行けないし、数日前に元気付けてあげて欲しいとカメリアーノさんからメッセージをもらっても、そんなに深刻な事と思わずマヌケなメッセージを出し、カメリアーノさんから電話して欲しいと返信が来ても電話出来ずに終わってしまった...。なんと情けない。他の人達はちゃんと電話で元気付けてあげて、お別れの挨拶に行く。もう行って来た人達もいる。明日の出棺の時間にうきちゃんにお別れを言うよ。ほんとに肝心な時になんも言うてくれんやんかって呆れとるな。ごめん。あっちで清志郎やデビッド ボウイに会えるかもしれんよ。楽しみや♪ じゃ、いつかまたね。
リアルタイムで見る事が出来なかった。素晴らしいスピーチ。
「ノーモア ヒバクシャ」
https://youtu.be/8whDMcCb16Q
<長崎市平和・原爆 長崎平和宣言>のページ(賛同ボタンあり)
http://nagasakipeace.jp/japanese/peace/appeal.html
赤谷の林道や街中で動物の死骸と遭遇する事がある。
去年11月末、休憩時間で帰宅途中の遊歩道で見つけたのは初めて見る鳥だった。ハトやカモではなくどうも猛禽類のよう。
住宅側に落ちていたのを遊歩道の植え込み側に置いて撮影。そしてすぐに「野鳥の会」会員である友達に連絡。色々な角度から撮った写真を送ってくれと言われたが、友達はスマホではなく、そして私のiPhoneは4sと古く、彼女のパソメールに送るのにも時間がかかる始末...。なので帰ってから改めてパソコンから送る事にして、この死骸をどうしようとなり、友達は埋めてあげてと言ったけれど、その場で埋めるのは無理だし、私が持ち帰ってみるかと提案したら、友達は「すぐ冷凍保存しといて確認しに行く!」って事に。ちょうど持ってたビニール袋に手袋をはめたまま入れて自宅へ。冷凍保存する前に玄関先で色んな角度で撮影。
しかし、この写真はあまり参考にならなかったようで、友達は確信が持てず、専門家にメールして「ハイタカ」だと判名。が、ちょうど鳥インフルエンザが騒がれていた時期だったので、慎重に取り扱って欲しいと返信があったそうだ。数日後、友達と待ち合わせて、見つけた場所の撮影から始まり、ダンナに内緒でこっそり冷凍保存したハイタカを丁寧に撮影。そして剥製にする事になったので、冷凍便で東京の剥製屋さんに送るという、新たな展開にびっくりしたけど良い結末に♪
年が明け、ハイタカはどうなったのかと友達への年賀状に一言書いてみたけど反応なし...。が、それから少しして、立派な剥製になった画像が送られてきた。それがこれ!
美しく雄々しいハイタカの姿に惚れ惚れ❤️ こんな風に今でも大空を飛んでいて欲しかったな〜。
今にも羽ばたいていきそう。
友達が数ヶ月ごとに仕事で行く、高知・四万十のネイチャーセンターで、右奥の「クマタカ」、「トビ」と並んで展示されている「ハイタカ」。小型の猛禽類なので、クマタカとの比較ができていいと友達が言っていた。こんな風にお役に立てる事ができてとても嬉しい。ハイタカの死が無駄にならずよかったと思う。いつか見に行きたいなぁ...。
「ふくしま・かなざわキッズ交流キャンプ」(略してFKキッズキャンプ)を友人のカメラマン、マスノ氏が始めて5年。未だ収束していない福島原発事故。キャンプにかかる諸々な費用を少しでもまかなえればという試みの「FKシネマ」。これまで公共の施設で上映されてきたが、最低5名なら出張シネマもOKという事で、それならば上映会後のランチも楽しんでもらおうと、ログハウスでの上映会を申し出てみた。
19日の上映会には、陶芸家のマキコさん、キャンさん、ケイちゃん、ダンナと私でギリギリ5名。1階のダンナの書斎(?)の8畳間で。
FKシネマは「シネモ」というサイトの作品を自主上映できる契約を11月まで結んでいる。
今回は私が観たい作品「マヤー天のこころ、地のこころー」をチョイス。
古代マヤ暦の偉大なカレンダーは2012年12月21日に終焉する。この壮大な物語はどのようにして終わりを迎えるのだろうか。海は荒れ狂うのだろうか。最後の木が切り落とされた時、天が落ちてくるのだろうか。
古代マヤと私たちの文化や宗教観とは異なる。しかし、私たちが今直面している問題にマヤ暦の終わりが、不思議にもタイミングが同期しているのはな ぜだろうか。事実、すべての生命を宿している地球は、恐ろしい速度で破壊されつつある。この現実を前に、私たちは無関心であり続けている。マヤ暦の終焉は 盛んに「人類の滅亡」と関連付けられ、様々な情報が溢れているが、このような憶測よりも説得力のある事実がある。現代のマヤ人900万人が暮らすメキシコのチアパス州とグアテマラは、グローバリゼーションによって翻弄されているのだ。遺伝子組み換え作物、グローバリゼーション、鉱山開発などにより、地球が破壊され、マヤ人たちの文化や生活環境が崩壊に瀕している。現代マヤ人に起きていることは、私たち自身が抱える問題の縮図ではないだろうか。
『マヤ ― 天の心、地の心 ―』は、現代マヤ人が暮らすメキシコ南部とグアテマラの6人の若いマヤ人の伝統的で儀式的な日々と日常生活を取材し、グローバリゼーションに翻弄され、マヤの文化や環境破壊が進行するなか、それぞれがこの危機にどう立ち向かっているのかを浮き彫りにしていく。
これらの出演者たちの証言は、自然の繊細美とマヤの創世神話「ポポル・ヴフ」を描いた映像に織り交ぜられ、古代マヤと現代マヤを、時空を超えてつ ないでいく。森の奥深くにひっそりと佇むかつてのマヤ文明の偉大な遺跡群は、果たしてこれから我々自身に起こりうることの前兆なのだろうか。すべてが関連し、相互に繋がっている彼らの宇宙観は、私たち人類全体に、21世紀人類が抱える問題へのオルタナティブなアプローチを示唆している。
「マヤ」というイメージからスピリチュアルな内容かと思っていたら、上記のように現実的な問題に苦悩するマヤの人々の様々な想いだった。ラスト近く、民族衣装をまとったマヤの先住民族の長らしき人が「私たちは戦う事を決めた。」と宣言していたのが印象的だった。
そしてランチに作った私の白いんげん豆のサラダ。白いんげん豆、サヤインゲン、紫タマネギ、タマネギ、キュウリ、コーン。仕上げにディルを散らして。なかなか好評でよかった。サラダは素材で絵を描くように作るのが面白い。そして、友達のシラからもらった、高知・四万十の黒トウキビの干したのを白米と一緒に土鍋で炊いて雑穀ご飯風に。ダンナがミルサーで粉砕した岩塩を入れておにぎりにした。
想定外に張り切ったダンナ。もらったグルメ釜をどんどん使いこなし、手羽元の薫製風と鰤カマを焼いてくれた。上映会の1階の8畳間に置いてある、義父が生前使用していたベッドも片付けてくれた。次回はいちいちベッドを片付けるのも大変なので、1階のリビングで夜にしようかと考え中。
ランチは、他にケイちゃんのラタトゥイユ、ケイちゃんが作っためんつゆと一緒に持ってきてくれた氷見うどんを釜揚げ風に。デザートはマスノ氏の奥様ヨシエさん手作りの甘夏とヨーグルトのシフォンケーキ、マキコさんから小松の美味しい草餅、キャンさんから「サンニコラ」のショートケーキと盛り沢山!美味しかった〜♪
ログハウスの入り口にある正体不明だった桜のような木が「紅葉すもも」(ベニバスモモ)と判明!少し採ったのをコンポートにしてみた。でも、実がすぐ崩れるので、残ってる実はジャムにする。
1種でも結実し、観賞用として人気の高い紅葉すもも。やっと名前が分かりホッとした。去年はチャドクガやマイマイガにやられたけど、今年は全く毛虫がいない。
ほんの5日前に始まったキャンペーン。もう10万人以上の賛同があった。目標の15万人にあと少し!
群発地震が起きている熊本からわずか150kmに位置する川内原発。ここには原発事故が起きた時、事故対応をするための免震棟がなく、避難計画もきちんと決まったものがないなど問題が色々。なのに住民の反対を押し切って、国と原子力規制委員会が問題なしと再稼働させてしまった。日に日に被害が甚大なものになっていくのに、意地でも止めようとしない。もう私たち国民の事など考えていない。九州の方々はどんなに不安か...。遠く離れている私たちだって。
キャンペーンの主催者は九州出身の男性。たった5日間で10万人以上の賛同はすごい事。
目標までぜひ賛同、拡散 お願いします。
4年目を迎える事になった「FKキッズキャンプ」。
先月春休みに開催されたキャンプでは、代表マスノ氏の友人である詩人・大野 直子さんと一緒に、詩や言葉を考える時間があった。これをきっかけに、春キャンプの感想文を子供達やスタッフに書いてもらい、文集を作る事になった。私は今回参加できなかったけど、これまでのキャンプに参加してきた思いを書いてみた。参加といってもちょっぴりだけのお手伝いだ。
「ごはんを作る幸せ」
いつもは映画ばかり観ていて、たまにドキュメンタリーやニュース、「鉄腕DASH!」「新日本風土記」「吉田類の酒場放浪記」「ガイアの夜明け」なんてのも面白そうな映画がない時に観る。(ちょっと蛇足)
が、先週の金曜日は日本人人質が気がかりで報道ステーションを観た。(湯川さんは残念な結果になってしまった。合掌)どうして「イスラム国」が日本人をターゲットに加えるようになったのか...それを古賀さんがコメントしてくれた。他の2人がそこまで言ってもいいのか?って何とも言えない顔をしていたが、迫力のコメントだった。
報道ステーション
ダンナのおじさんのいとこ、鉄三さんが亡くなる3日前に出来上がった本。昨晩のお通夜で配られた。表紙の写真は昔の出作り小屋の風景。鉄三さんが子供の頃の赤谷の暮らしや山の様子が詳細に説明してある。鉄三さんの語りをそのまま文章にしてあるので、白峰の方言などもそのままだ。こんな本を残してくれたのはとてもありがたいこと。おじさんやダンナと私がどこまで赤谷を守っていけるか分からないが、出来るだけの事はしていきたい。
本の最後にあった「龜(かめ)鳴屋 装丁」。知人の出版社の装丁と分かり、余計に嬉しくなった。 鉄三さん、一生大事にします。安らかに。
7日の上映会は大成功だった。何よりこの映画を私の親しい人達で共有できたのが嬉しい。特定秘密保護法案が強行可決され、どうしようもないどんよりとした気持ちを救ってくれた。予告編を観てもピンと来なかったが、映画が始まると、ギターを奏でて唄うアレックスを囲んで、一緒に唄う子供達の明るい笑顔に惹き付けられる。ポリ缶を楽器に見立てて、リズミカルに叩く女の子と年下の子供達が輪になって唄い踊るシーンが大好きだ。
東ティモールは独立まで20数年間の歳月があり、独立を反対するインドネシア政府による凄まじい抑圧で、多くの人々が命を落としている。遺体をどこに捨てられたのかも分からず、弔ってやれない悲しみ。小さな骨一片でもいいから戻ってきて欲しいと願う生き残った家族。悲しみは忘れないが、怒りは忘れたと言う。目の前で家族を全員殺されても。
「ルリック」と「ヴァン」という名前の神や妖精のような目に見えないものを信じて共存し、いとこ、甥っ子、姪っ子などという名称はなく、大人はみんなが親であり、子供はみんなの子供である。
数頭の牛に唄いながら田んぼを耕させている親子。唄わないと牛が動いてくれないそうだ。息子にこのやり方を教えておくと、ちゃんと米作りが出来て食べていけると言う。子供達は裸足や裸で思いっきり遊んでいた。足や身体は泥だらけ。日本だったらどうだろう。なかなか泥んこ遊びだって出来ないだろう。
私の田舎の里山でも、牛や馬が田を起こし、曽祖父が毎朝、神棚に祈りを捧げ、山の生き物達とうまく共存していた。もっと昔の人々は、見えないものや生き物や自然を崇め語らっていた。どうしていつからか、出来なくなってしまった人達が多くなったのだろう。発展などと言うものに惑わされ、経済優先してきた事で、大事なものが見えなくなり、感じなくなってしまった。
東ティモールへ軍事侵略を続けたインドネシア軍。そのインドネシア軍に、地下資源目当てで軍事支援をしていた日本。他に支援していた欧州各国が支援をやめても、日本だけは続けていた事実。映画の中で、東ティモールの人々が「日本はインドネシアに支援するのをやめてくれ。」と、静かに訴える。私達は言葉がなかった。知らなかった...。
エンディングは、アレックスの曲を「ソウルフラワーユニオン」がカバーした「星降る島」。残念ながらYouTubeで見つけられなかったから(なのでiTunesで曲を購入!)「えま&慧奏」のゆるやかバージョンで。
Facebookで紹介されていたブログ記事。東京にこんな自然あふれる公園、「葛西臨海公園」があったとは知らなかった。しかし、この公園の半分以上が、オリンピックのカヌー競技場を新たに建設するために失われてしまう。もう一気に読んでから、なんともやるせない思いと憤り...。自然を壊してまで、たった2週間のオリンピックを優先する。もうオリンピックなんて、「世界の民族の祭典」なんてもんじゃない。ただの銭儲け。オリンピックで福島原発の事、被災者の事、そして「秘密保全法」の事を目隠しにしている。私はオリンピックで浮かれたくない。
私が11歳の時、テレビ画面の彼らは強烈な印象だった。うつむいて黒いグローブをはめた拳を高く上げるシーン。でも、彼らの行為を悪い事だとは思えなかった。わずか2分の静かな抗議。11歳の私にも伝わってくるものがあった。