人間は他者の中に自分を見い出そうとする動物だ
という。
でも実際自然界に同じものは二つとしてないから
他者の中に自分を発見したと思ってもそれは幻想に
過ぎない。
岸田秀さんは昔、人間は本能の壊れた動物であると
言った。
壊れてはいないと思うが、たしかに他の動物に比べ
本能が鈍くなっていると思う。
身体、習性を見れば一目瞭然、生きるための進化の
仕方が他の動物と異なっている。
普通動物は食物を採取するために身体そのものが
進化していくが人はそうではない。
動物を採るための道具を使うために手が器用になる
など身体が進化したという人がいるかもしれない。
でもそれは進化の仕組みから考えるとおかしい。
動植物を採取するよりも他者と協力するための進化を
人間の身体は選択してきたのだと思う。
協力し合うためには共通意識を持つ必要が出てくる。
それが大脳新皮質が巨大化した理由かもしれない。