WBC王者のチャベスとIBF王者のテーラーのジュニアウェルター級王座統一戦。
もう26年前のことなるのか。
この試合はWOWOWのエキサイトマッチで観る予定が、ビデオの録画に失敗。
歴史的一戦の試合内容を、ボクシング雑誌で知った記憶がある。
今は便利だ。Youtubeがある。何度も観てしまった。
当時言われたように本当に素晴らしい内容の試合だった。
そして今だに論議されるまさかの結果!
試合前の予想はチャベスの圧倒的有利だったと記憶している。
3階級制覇し66戦全勝中だから仕方ない。
テーラーがオリンピックで金メダルを獲ったのはフェザー級なので
プロになりずいぶん増量したことになる。
1ラウンドは互いに様子見。2ラウンドの後半チャベスの右が数発当たる。
チャベスのパンチのタイミングは独特で、体が先に突っ込み遅れてパンチが
出てくる感じだ。
しかし1、2ラウンドともテーラーがポイントを取る。
3ラウンド、試合が白熱し始める。テーラーはヒットアンドアウェイせず
足を止めて回転の速い左右のフックでチャベスを迎え撃つ。
チャベスは攻め込むもののパンチが単発で続かない。
チャベスはジュニアウェルターに階級を上げてからパンチを強振するようになり
それまでの連打が見られなくなりつつなっていたと思う。
4ラウンドは少し落ちつくが5ラウンドはお互い頭をつけてインファイトする。
こういう展開になるとファイターのチャベスが有利になるはずだが、テーラーが
ここでも頑張り打ち負けない。
6ラウンドは互いに少し休み、7ラウンド。また頭をつけて打ち合う。
ここでもテーラーは打ち負けていなかったが、顔の腫れが目立ち始めた。
8ラウンドも少し休み、9ラウンドにまた打ち合う。
この回からチャベスが徐々に押し始める。
しかし9ラウンド終了時点でジャッジは3者ともテーラーにポイントをつけていた。
10ラウンド、チャベスの右が入った直後テーラーの左フックがチャベスの顎を
跳ね上げる。テーラーは猛然とパンチを繰り出すが、ラウンド後半はチャベスが
また押していた。
11ラウンド、お互い必死で打ち合う展開。ダメージは明らかにテーラーの
方が深刻だった。
そして運命の最終ラウンド。お互い距離をとりながらパンチを交換する。
テーラーは疲労が顕著で足元がおぼつかない。
そしてチャベスのワンツーがヒット。しかし効いたテーラーは前に出る。
コーナー際で打ち合い、チャベスの右フックを受けたテーラーがダウン。
テーラーは立ち上がったが、レフェリーのリチャード・スティールは
カウントアウトしていた途中で試合をストップした。残り時間3秒だった。
判定になっていたらテーラーの勝ちは間違いなかった。
スティールレフェリーは純粋にテーラーのダメージを見て判断したと思う。
残り時間を考慮してダメージを判断している訳ではない。
テーラ陣営は悔やんでも悔やみきれないかもしれないが、間違った判断では
なかったと思う。
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