1988年に行われたWBAバンタム級タイトルマッチ。
自分は高校生の時にこの試合を観た。
まだボクシングに興味を持ち始めて間もなかった頃だったが
この試合の凄さは、そんな自分にも感じとることができた。
顔を腫らしながら王者にインファイトを仕掛ける六車選手の
勇敢な戦いぶりに夢中になってテレビを観ていた。
王者のバスケスはこれが初来日で、後に3度来日し横田広明選手、
葛西裕一選手、渡辺雄二選手と対戦していずれも勝利をおさめている。
この試合は結果は引き分けで六車選手のタイトル獲得はならなかったが、
後に3階級制覇もする強打者バスケスを本当に苦しめたと思う。
今思えばバスケスはハードパンチャーだが距離をとりたがるタイプで、
足を使って逃げるタイプよりも、逆に六車選手のように頭を低くして
接近して来るタイプを苦手にしていたように思う。
バスケスはこの試合終始ロープを背にして苦しい展開だった。
ただ引き分けの判定に関しては、六車選手が攻勢をとっていたように思うけど
パンチの正確さでは少しバスケスが勝っていたように思うのでそういう見方も
出来ると思う。
試合後の六車選手の腫れあがった顔が印象的だった。