スザクは授業でわからないところがあったため、放課後になるとルルーシュに図書室で勉強を教えてもらうことになった。
二人は図書室のテーブルにつくと、ルルーシュはスザクが広げたノートに載っている問題へとルルーシュは指を滑らせる。
問題を読み上げ、その上を指がなぞられていく。
スザクの視界に入る白磁の細い指先に、彼はとくんと胸が跳ね上がった。
ほっそりとしていてすらりとした指は、普通にいるような女の子の指よりもとても綺麗だと思う。
爪も長く、形が整っていて、指も長い。
ミレイやシャーリーの指も女の子らしい細い指だったけれど、ルルーシュの方が何倍も整った綺麗な指で、彼女たちより勝っていて、誰よりも綺麗な指だと思う。
スザクは指を見ているだけで、落ち着かなくそわそわしてくる自分が情けなくて、勉強を教えてくれるルルーシュに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
指から視線を逸らし、今度は端正な横顔へと視線を移す。
ぱちぱちと瞬きをする長いまつげ、すっと通った鼻筋に、苺のように熟れた赤い唇。
唇に視線が行ってしまっただけで、キスしたいな、なんて不純なことを思ってしまう自分がいて、スザクは自分自身を呪いたい気分だった。
「こら、きちんと説明聞いてるのか?ノートを見てないだろ?何で、俺ばっかり見てるんだ」
「あ、ご、ごめん。気づいてた?」
「気づかないはずないだろ。早く説明をちゃんと聞け」
「うん、ごめん」
スザクはルルーシュの注意に謝罪し、ノートに集中しようと思ったのだが、視線を逸らすことなど絶対に出来ない芸術品の横顔があって、どうして視線を逸らすことが出来るだろうか。
ほんのりとルルーシュの頬が赤く染まっていて、自分が見ていたことで照れているのだろうか。
さらさらの髪から覗かれる小さな耳にも、ドキドキしてしまうのだから、重症かもしれない。
耳の形一つ取っても可愛くて、ルルーシュが驚かないように、そっと触れてキスをしたい。
耳なんて誰でも大体同じに見えるかもしれないけれど、実は人それぞれ耳は少しずつ違っているらしい。
まあ、そんなことは置いておいて、自分にとってルルーシュの耳は、きっとすごくすごく誰よりも可愛く見えてしまうんだと思う。
スザクの指は気が付けば、ルルーシュの髪に触れて、軽く梳く。
それにピクリと肩を竦めたルルーシュは、横目でスザクの様子を伺った。
何してるんだ?、とルルーシュの訴える瞳は、不思議そうに目を丸くしていて、こういう表情はスザクやルルーシュと親しい人間くらいしか見れないので、それにスザクは瞳を細めた。
ルルーシュは可愛いな…。
スザクは鼻の下をうっかり伸ばしてしまったが、それでも元々顔の作りが良いほうなので、顔はまったく崩れない。
スザクはルルーシュに触れたくて触れたくて、それでもここは図書館だからと自分を戒めて。
けれど我慢が出来なくて、ルルーシュの小さな耳にそっと唇を寄せて、息を吹きかけた。
ルルーシュは再び肩を竦めると、今度はスザクの方へと顔を向けて、呆れた様子でため息をついた。
「スザク…お前は一体何をしたいんだ…」
「う…ごめん…だってルルが…」
「俺が何だって?」
ルルーシュは怪訝そうに眉を寄せて、スザクの頬に右手を当てる。
「具合でも悪いのか?」
怪訝そうな顔から、今度は眉が下がって心配そうにルルーシュはスザクをじっと見据える。
それにスザクは目の前がくらくらだ。
優しく心配してくれる可愛い恋人には申し訳ない気持ちがたっぷりだけれど、可愛く心配されてどうしてくれようか。
けれど、今図書館には誰もいないけれど、この公共の場で何かをして良いわけじゃない。
でもでも、我慢の限界が臨界点まで来ている。
とりあえず、ルルーシュにお伺いを立ててみよう。
「ルル…」
スザクは今も自分の頬に触れていない、机の下の彼の左手に手を伸ばすと、二人だけがわかるサインを送った。
幼い頃にも使った二人だけのサインだ。
このサインは見れなくても、相手の指が自分の指にどういう風に触れれば、何を言いたいのか伝えられるように作ったサインだ。
『キスをしても良い?』
スザクからのサインは、そんなサイン。
そのサインに、瞬間湯沸し機のように、瞬時にルルーシュの頬が真っ赤に染まった。
「べ、別に良いが…ここ図書館だろ…」
「うん、それで困っていたんだけど…」
やっぱり駄目だよね、とスザクは、申し訳なさそうに苦笑を零す。
「…嫌じゃないし、駄目なわけじゃない…場所の問題だ。ちょっと待ってろ」
ルルーシュは、一旦席から立ち上がると、出入り口の方まで歩いていく。
しばらくすると、帰ってきたが、先ほどよりも顔を真っ赤にしていた。
「おかえり、ルル。顔が真っ赤だけど…熱でも…」
「馬鹿、違う。ちょっと…」
「ちょっと…?」
「鍵をかけてきたんだ…。これだったら、別に…ここでしても平気だろ」
「ルル…」
照れ隠しにむすっとした声で答えるルルーシュ。
照れくさいのか、スザクから視線を逸らすと、瞳を伏せる仕草がまた可愛い。
「うん、ありがと、ルル」
スザクは、満面のゆるゆるの笑顔をルルーシュに向ける。
「あ、鍵かけたなら、キスよりもっと先のことしていい?」
スザクは、人懐こい笑みで瞳を輝かせて問う。
駄目?駄目?、鍵締めたなら良いよね?と一心に訴えてくるのが、瞳から伝わってくる。
訴えくる輝く瞳に、ルルーシュはもう何も言えなかった。
一瞬、この恋人に犬耳とちぎれんばかりに振られるふさふさのしっぽが見えたような気がした。
「勝手にしろ」
結局、好きなんだから拒否することもない。
誰もこないようにしたんだから、良いだろう。
ルルーシュは恋人に好きにさせてしまう自分の甘ったるさに苦笑しながらも、まあ良いか、と納得してしまうのだった。
好きだったら、しょうがないのだから。
スザクが生徒会の人に勉強を教えてもらっていると聞いて、ルルーシュに教えてもらってるんだろうな~と思ったらこんな妄想が浮かびました…。
でも、これって勉強してないよー!
してても、大人の勉強だよー!
でも、きっとたぶん、みんなで一緒に勉強の時は、普通に勉強している…はず。
バカップルになってすみません…。
二人は図書室のテーブルにつくと、ルルーシュはスザクが広げたノートに載っている問題へとルルーシュは指を滑らせる。
問題を読み上げ、その上を指がなぞられていく。
スザクの視界に入る白磁の細い指先に、彼はとくんと胸が跳ね上がった。
ほっそりとしていてすらりとした指は、普通にいるような女の子の指よりもとても綺麗だと思う。
爪も長く、形が整っていて、指も長い。
ミレイやシャーリーの指も女の子らしい細い指だったけれど、ルルーシュの方が何倍も整った綺麗な指で、彼女たちより勝っていて、誰よりも綺麗な指だと思う。
スザクは指を見ているだけで、落ち着かなくそわそわしてくる自分が情けなくて、勉強を教えてくれるルルーシュに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
指から視線を逸らし、今度は端正な横顔へと視線を移す。
ぱちぱちと瞬きをする長いまつげ、すっと通った鼻筋に、苺のように熟れた赤い唇。
唇に視線が行ってしまっただけで、キスしたいな、なんて不純なことを思ってしまう自分がいて、スザクは自分自身を呪いたい気分だった。
「こら、きちんと説明聞いてるのか?ノートを見てないだろ?何で、俺ばっかり見てるんだ」
「あ、ご、ごめん。気づいてた?」
「気づかないはずないだろ。早く説明をちゃんと聞け」
「うん、ごめん」
スザクはルルーシュの注意に謝罪し、ノートに集中しようと思ったのだが、視線を逸らすことなど絶対に出来ない芸術品の横顔があって、どうして視線を逸らすことが出来るだろうか。
ほんのりとルルーシュの頬が赤く染まっていて、自分が見ていたことで照れているのだろうか。
さらさらの髪から覗かれる小さな耳にも、ドキドキしてしまうのだから、重症かもしれない。
耳の形一つ取っても可愛くて、ルルーシュが驚かないように、そっと触れてキスをしたい。
耳なんて誰でも大体同じに見えるかもしれないけれど、実は人それぞれ耳は少しずつ違っているらしい。
まあ、そんなことは置いておいて、自分にとってルルーシュの耳は、きっとすごくすごく誰よりも可愛く見えてしまうんだと思う。
スザクの指は気が付けば、ルルーシュの髪に触れて、軽く梳く。
それにピクリと肩を竦めたルルーシュは、横目でスザクの様子を伺った。
何してるんだ?、とルルーシュの訴える瞳は、不思議そうに目を丸くしていて、こういう表情はスザクやルルーシュと親しい人間くらいしか見れないので、それにスザクは瞳を細めた。
ルルーシュは可愛いな…。
スザクは鼻の下をうっかり伸ばしてしまったが、それでも元々顔の作りが良いほうなので、顔はまったく崩れない。
スザクはルルーシュに触れたくて触れたくて、それでもここは図書館だからと自分を戒めて。
けれど我慢が出来なくて、ルルーシュの小さな耳にそっと唇を寄せて、息を吹きかけた。
ルルーシュは再び肩を竦めると、今度はスザクの方へと顔を向けて、呆れた様子でため息をついた。
「スザク…お前は一体何をしたいんだ…」
「う…ごめん…だってルルが…」
「俺が何だって?」
ルルーシュは怪訝そうに眉を寄せて、スザクの頬に右手を当てる。
「具合でも悪いのか?」
怪訝そうな顔から、今度は眉が下がって心配そうにルルーシュはスザクをじっと見据える。
それにスザクは目の前がくらくらだ。
優しく心配してくれる可愛い恋人には申し訳ない気持ちがたっぷりだけれど、可愛く心配されてどうしてくれようか。
けれど、今図書館には誰もいないけれど、この公共の場で何かをして良いわけじゃない。
でもでも、我慢の限界が臨界点まで来ている。
とりあえず、ルルーシュにお伺いを立ててみよう。
「ルル…」
スザクは今も自分の頬に触れていない、机の下の彼の左手に手を伸ばすと、二人だけがわかるサインを送った。
幼い頃にも使った二人だけのサインだ。
このサインは見れなくても、相手の指が自分の指にどういう風に触れれば、何を言いたいのか伝えられるように作ったサインだ。
『キスをしても良い?』
スザクからのサインは、そんなサイン。
そのサインに、瞬間湯沸し機のように、瞬時にルルーシュの頬が真っ赤に染まった。
「べ、別に良いが…ここ図書館だろ…」
「うん、それで困っていたんだけど…」
やっぱり駄目だよね、とスザクは、申し訳なさそうに苦笑を零す。
「…嫌じゃないし、駄目なわけじゃない…場所の問題だ。ちょっと待ってろ」
ルルーシュは、一旦席から立ち上がると、出入り口の方まで歩いていく。
しばらくすると、帰ってきたが、先ほどよりも顔を真っ赤にしていた。
「おかえり、ルル。顔が真っ赤だけど…熱でも…」
「馬鹿、違う。ちょっと…」
「ちょっと…?」
「鍵をかけてきたんだ…。これだったら、別に…ここでしても平気だろ」
「ルル…」
照れ隠しにむすっとした声で答えるルルーシュ。
照れくさいのか、スザクから視線を逸らすと、瞳を伏せる仕草がまた可愛い。
「うん、ありがと、ルル」
スザクは、満面のゆるゆるの笑顔をルルーシュに向ける。
「あ、鍵かけたなら、キスよりもっと先のことしていい?」
スザクは、人懐こい笑みで瞳を輝かせて問う。
駄目?駄目?、鍵締めたなら良いよね?と一心に訴えてくるのが、瞳から伝わってくる。
訴えくる輝く瞳に、ルルーシュはもう何も言えなかった。
一瞬、この恋人に犬耳とちぎれんばかりに振られるふさふさのしっぽが見えたような気がした。
「勝手にしろ」
結局、好きなんだから拒否することもない。
誰もこないようにしたんだから、良いだろう。
ルルーシュは恋人に好きにさせてしまう自分の甘ったるさに苦笑しながらも、まあ良いか、と納得してしまうのだった。
好きだったら、しょうがないのだから。
スザクが生徒会の人に勉強を教えてもらっていると聞いて、ルルーシュに教えてもらってるんだろうな~と思ったらこんな妄想が浮かびました…。
でも、これって勉強してないよー!
してても、大人の勉強だよー!
でも、きっとたぶん、みんなで一緒に勉強の時は、普通に勉強している…はず。
バカップルになってすみません…。