鉄人 須藤 將のホームページ

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Webマーケティングその7

2009-07-24 02:16:49 | Webマーケティング
Webサイト戦略に基づくWebサイトの実行計画は、アウトサイド・イン発想で創る。

養老 孟司著『バカの壁』は、2003年に発売され、200万部以上売れた大ベストセラーです。
養老氏によれば、「いくら話してもわかってもらえない」「想いがどうしても伝
わらない」のは、現代人はいつの間にか、自分の周りに様々な「壁」を作ってしまった」からとのことです。
だから、「人間というものは、結局自分の脳に入ることしか理解できない」。
「"話せばわかる"なんて大嘘だ」と思ったことは誰にでもあるはず。”バカの壁”こそが、コミュニケーションの断絶を解くキーワードです。
「知りたくないことは自主的に情報を遮断し、耳を貸さないというのも”バカの
壁”の一種。」です

Webサイトで、「いくらこの商品は良い商品ですよ」と一方的に叫んでも、ターゲットの心の中の「知りたくない壁」”バカの壁”に遮られたら、商品メッセージは受け入れられません。

マーケター・サイドからの「インサイド・アウト」発想のメッセージはターゲットの心に届かないのです。

ターゲット・見込み客の身になって、購買動機、コミュニケーション・プロセスを十分理解する「アウトサイド・イン」のアプローチでWebサイトの実行計画を立てなければ、発信した情報はターゲットに受け入れられないのです。

Webサイト計画立案のアプローチとしては、組織内部のニーズから発想するインサ
イド・アウト(Inside-out)アプローチと、コミュニケーションの対象である消費者・顧客の視点から発想・組み立てるアウトサイド・イン(Outside-In)アプローチがあります。

インサイド・アウト・アプローチは、企業の内部論理で、Webサイト計画を発想し、組
み立てることです。

企業ビジョンから始まり、経営計画、マーケティング・ミックス(製品・サービス、価格、流通、プロモーション)などからWebサイト計画を組み立てるアプローチです。

インサイド・アウト・アプローチのステップとしては次のようになります。

状況・環境分析 → 企業戦略・経営計画 → マーケティング戦略 → マーケティング・ミックス戦略 → マーケティング・コミュニケーション戦略 → 表現戦略 → クロスメディア戦略 → テストサイト → 広Webサイト掲載 → 効果測定

このアプローチは、ある意味で当然なことです。Webサイト活動は、企業活動の一部ですから、他の企業活動との整合性がとれていなければなりません。こうしたインサイド・アウトの要素は、Webサイト計画を立てるときに無視することはできません。

このアプローチの問題点は、組織が情報を提供すれば、消費者はそのWebサイトに刺激されて購買すると言う前提に基づいていることです。しかし、消費者の情報処理・購買行動は、そのように単純なプロセスではないのです。

冒頭の「バカの壁」の例で説明したように、企業サイドの論理をそのまま消費者に語っても、受け入れてくれる可能性は極めて低いのです。
そこで、効果的なアプローチが「アウトサイド・イン」のアプローチです。

基本的には、「インサイド・アウト」アプローチが企業の内部論理で進めるのとは反対に、「アウトサイド・イン」アプローチは、顧客・見込み客の視点を理解した上でWebサイト計画を組み立てるのです。

次回に続く

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