2月に入り、マツダでは、焼きなまし処理をしたギアを組み込んだトランスミッションを797Bに搭載して、シフトポイント9200rpmでの24時間耐久走行を美祢テストコースで実施した。
24時間耐久走行を終えて、トランスミッションを分解チェックしたが、ギアに異常は見られなかった。
9200rpmでの「レースに勝つための4つの品質」の第3のテスト品質も確保された。
スペアカーを含めて3台のマツダ797Bと . . . 本文を読む
バイエルンの研究所では、最新のハイテクノロジーで軽量化開発が進められ目標とした50kgの軽量化を達成した。
エンジンの高出力化とバックファイアーを起こさないエンジン・マネージメントシステム
の要が水素ガスインジェクターの開発であった。
水素ガスインジェクターの開発をコモンレールと共同で行なった。
ガスインジェクターは液体と異なり、高圧の噴射を行なうのは難しい。
水素タンクからの供給ガス圧力の700 . . . 本文を読む
2010年3月、ホンダは鈴鹿サーキットで、24時間の耐久テストを実施した。
15スティントまでは、タイヤのパンク以外は何事もなく走行した。
16スティントを過ぎた時点で、1号車の燃料電池スタックの発電量が少し低下した。2号車は、まったく異常がなかった。
19スティントを過ぎた時点で、1号車の燃料電池スタックの発電量が320Vまで下がり、ラップタイムも悪化した。ピットインして、チェックしたところ、燃 . . . 本文を読む
年末から年始にかけて、東富士研究所や富士スピードウェイ一帯は雪に覆われた。
美雪たちは、富士スピードウェイの雪の融けるのまって、TSH022のシェイクダウンを行なうことにした。
1月半ばになって、富士スピードウェイのコース上から雪が消えた。
早速、美雪たちはTSH022のシェイクダウンを行なうことにした。
シェイクダウンは、美雪、大橋(孝)監督、冨田チーフエンジニア、野茂チーフメカニックと関谷、片 . . . 本文を読む
ダウンフォースが加わると、リアサスペンションをトーインにさせ、コーリング時のリアサスペンションのアウト側に力が加わるとトーアウトになる特性をリアサスペンション与えるには、トーをコントロールしているロッドのピロボールをブッシサスペンションのセッティングは、直線ではボディ形状とスポイラーで大きなダウンフォースを得て、直進安定性が増すようにすると同時に、コーナリング中は回頭性を重視したステア特性にするこ . . . 本文を読む
プジョーも同様な開発で700馬力を手に入れていた。
LMP-1各車は、700馬力強のエンジンとなった。
パワーがほとんど同じになったのだが、水素レーシングカーの50kgのインセンティブが有利になった。
2010年の年が明けた。
杉浦と由香里は、宮島の厳島神社に初詣して、今年のル・マンの優勝を祈願した。
杉浦は由香里に、ル・マンで優勝を果したら赤ちゃんをと話していたので、特に祈願の拍手に力が入っ . . . 本文を読む
アウディーは、マツダ797がALMS第11戦ロードアトランタでみせたH32Bエンジンの性能にショックを受けていた。
即座に、アウディー、プジョー両社とも現行エンジンのパワーアップに取り掛かった。
目標は700馬力以上であった。
規定のエア・リストリクターを装着した上で、ターボチャージャーを規定上限の2.93barで過給を行い。回転数アップとエンジンマネジメントシステムを変更させて目標をクリアーする . . . 本文を読む
BMWも最大の課題は、車両の軽量化で、エアコンの重量を加味して軽量化を行い、875 kgが目標であった。
また、エンジンの高出力化とバックファイアーを起こさないエンジン・マネージメントシステム及びターボチャージャーのタービン・ブレードの見直しが行なわれた。
まず、
バイエルンの研究所で軽量化開発が進んだ。
ボディ・モノコックを、カーボンナノファイバーとガラス繊維などの複合素材を利用したCFRPで製 . . . 本文を読む
ホンダ技術研究所の燃料電池開発グループは、燃料電池スタックの高G対策を行なった。
高G対策として、燃料電池スタックの膜の強度を高めるために膜のなかに芯材を入れた。セパレータの材質をカーボン材料からチタンに変更するした。
これらの変更を行なった燃料電池スタックが完成し、単体で高Gテストが行なわれ、結果は良好であった。
しかし、駆動モーターの馬力アップを見込んで、燃料電池スタックの容量アップを行った . . . 本文を読む
3月に開催されるALMS第1戦セブリング12時間からシリーズに参戦するスケジュール美雪たちは、トヨタTSH022を今年中に完成させ、来年早々から耐久テストに入り、2010年を立てて実行した。
美雪は、トヨタTSH022をレギュレーションぎりぎりの925kgで製作することと、遊星歯車の耐久性アップ、エンジンと駆動用モーター合計で730馬力相当まで馬力アップするようにアンドレ・デ・コルタンツ・ジュニ . . . 本文を読む
BMWは、バイエルンの研究所を総動員して、来年のル・マンで優勝する計画を立てた。
BMWの最大の課題は、車両の軽量化であった。
エアコンの重量を加味して、50kgが軽量化の目標であった。
また、エンジンの高出力化とバックファイアーを起こさないエンジン・マネージメントシステム及びターボチャージャーのタービン・ブレードの見直しを行なうことにした。
バイエルンの研究所で軽量化開発が始まった。
ドクターの . . . 本文を読む
ホンダ技術研究所の燃料電池開発グループに燃料電池スタックの高G対策の課題が与えられた。
固体高分子型燃料電池は、多数のセルからなっている。一つのセルはイオン交換膜、電極、セパレータからなっている。一つのセルには、イオン交換膜を挟んで両側にそれぞれ水素と酸素(または空気)を供給する構造になっている。
高Gでイオン交換膜が破損していた。
イオン交換膜は陽子を通過させる膜で厚さ0.1mm以下の透明なプラ . . . 本文を読む
美雪、大橋(孝)監督、冨田チーフエンジニア、野茂チーフメカニックとドライバーたちとでミ-ティングを持った。
ル・マン総合5位と9位と、初戦にしては良い成績であったが、同じ初戦のマツダ797が2位に入ったことから、敗戦感覚であった。
世界一のトヨタとしては耐えられないことである。
美雪は、最大の敗因は遊星歯車の耐久性であると言った。
美雪は、東富士研究所に、遊星歯車の耐久性アッププロジェクトを発足 . . . 本文を読む
大橋(真)は、アメリカでのALMS戦を終えて広島に帰ってきた。
由香里は、大橋(真)を交えて、プロジェクトメンバーで現状報告会議を持った。
杉浦から、H32Bエンジンの開発経過と性能の紹介に続いて、大橋(真)は、ALMSでの素晴らしい戦闘能力について報告した。
H32Bエンジンの課題は、耐久信頼性である。マツダ797Bの完成を待って、24時間耐久テストを実施して耐久信頼性を確認することにした。
. . . 本文を読む
7時間目の順位は、トップがプジョー2号車、2位マツダ2号車、3位アウディ2号車、4位マツダ1号車、5位プジョー1号車、6位アウディ1号車、7位ポルシェ2号車、8位アキュラ1号車、9位ポルシェ3号車、10位ポルシェ1号車、11位アキュラ3号車、12位アキュラ2号車となった。
トップのプジョー2号車の油圧が低下した。リタイアである。
マツダ2号車が再びトップに立った。
ポルシェ1号車がコルベットC6R . . . 本文を読む