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クラウド・コンピューティングその9

2009-07-26 02:28:20 | Webマーケティング
ZDNetで面白い記事(2009年6月23日)をみつけた。
クラウドコンピューティングが何かということがわかったら、次はそれが何を意味するかを考える必要がある。この記事では、クラウドコンピューティングがビジネスに与える影響を整理し、影響のポイントを8つにまとめたものである。
その1つ1つを取り上げて考えていく。

1.新世代の製品とサービスを作り上げる。

クラウドコンピューティングの経済は、革新的な企業がこれまでは不可能だった製品を作り出すことや、競合相手よりもずっと安い製品(あるいは単にずっと収益性の高い製品)を作り出すことを可能にする。クラウドコンピューティングのこの側面は軍拡競争であり、このチャンスが得られるのは短期間に過ぎない。これは、一度その利点が効果的であることが証明されれば、競合相手がクラウドコンピューティングの経済的な利点を自社の製品に組み込むことは、比較的短期間でできるためだ。興味深いのは、手が出せないほど大量のコンピューティングパワーや規模、あるいはまったく新しいビジネスモデル(オープンサプライチェーンやグローバルSOAなど)を必要としたり、既存の技術的な制約やコストパフォーマンスの制約によって実装不可能だったビジネス上のアイデアが、実現可能になったことだ。ストレージ、処理能力、テクノロジーの進歩は、これまで不可能だったイノベーションを可能にするが(たとえば高速インターネットはYouTubeを可能にした)、クラウドコンピューティングはそれらのチャンスを非常に手が届きやすいものにしてくれる。賢い企業は、すぐにこれに気づくだろう。

注)SOAとは、大規模なシステムを「サービス」の集まりとして構築する設計手法。SOAを実現する具体的な技術基盤の標準として「Webサービス」が有望視されている。ソフトウェアをWebサービス化することにより、各サービスがXMLで記述されたメッセージをSOAPでやり取りし、連携して動作する。SOAでは、個々のアプリケーションの開発言語や動作環境などは問題とされず、共通のメッセージ交換インターフェースに対応していればそれでよい。また、アプリケーションの一部をサービスとすることもできるし、複数のアプリケーションをまとめて一つのサービスとすることもできる。

「クラウドコンピューティングは軍拡競争で、チャンスが得られるのは短期間に過ぎない。」、クラウド・コンピューティングに疑問を呈している企業は多いが、いち早くその利点に気付いた会社が初期の利益を上げるであろう。しかし、その成功を知ってすぐに他者が参入してくる。そのままでは、競争状態に入る。

それをうまく戦略的に解決したのが米Salesforce.comで、提供したCRM(顧客管理)は他社でも追従できるものであったが、そのCRMをカスタマイズをサポートするPaaS(プラットホーム・アズ・ア・サービス)である米Force.comを導入し独自の領域を確立。さらに、Googleと提携して、データ連携を図ってさらに強化している。
単に、クラウド・コンピューティングの利点を活用したビジネスモデルを構築すだけでなく、すぐに他社が追従してくることを前提とした戦略の構築を行なわなければならない。

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