鉄人 須藤 將のホームページ

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ハブリッドなぜ燃費が良いのか その1

2009-07-25 13:14:46 | 車・バイク
先日、見舞いに来てくれた河岡君と話をしていたことき、彼が「ハブリッドなぜ燃費が良いのか」と言った。
そういえば、ホンダもトヨタそのことについて分かりやすく説明していない。

そこで、「ハブリッドなぜ燃費が良いのか」ということを分かりやすく説明する。

まず、インサイトのパラレル方式について説明する。
「インサイトは、できるだけ効率の良いSOHC 1.3L4気筒のガソリンエンジンで走行する場合に生じる発進、加速に必要なトルクの不足をモーターで補完するモーターアシスト方式のハイブリット・システムを採用している。精密なエネルギーマネージメントにより停車時、加速時、クルーズ時のそれぞれにおいて、エンジンのバルブ制御とモーターアシストの組み合わせを最適に制御して、あらゆる走行状況で低燃費かつ軽快な走りを実現している。」と本田は説明している。
これを、もっと分かりやすく説明してみる。
インサイトクラスのクルマなら、1.5L~1.8Lのエンジンの動力性能が必要です。エンジンの排気量が大きくなれば、排気量の増加に応じた量の燃料を消費します。それをインサイトは、1.3Lとしていることとで、1.5L~1.8Lのエンジンよりも低燃費です。また、同じ排気量のエンジンでも、燃費を重視した性能や燃費よりも走りを重視した特性をもたせることができます。インサイトは、燃費が最適になるエンジン特性を採用することで低燃費化を図っています。しかし、燃費を重視した性能であるので、当然、発進、加速に必要なトルクの不足、高速でのトルクが不足となります。
そこで、それを補うのがモーターです。モーターの特性として、回り始めの低回転で最大トルクを発生します。これは、エンジンと正反対の特性で、モーターのトルクをエンジンのトルク不足分とを組み合わせることによって、エネルギー効率を高めることができます。
クルマが巡航速度に近づくとモーターのアシストはなくなり、エンジンのみの動力で走行しますが、この巡航速度にあわせた最適燃費にエンジンはセッティングされていますので、燃費が良くなります。
さらに、今まで無駄に捨てていたエネルギーを回収して走りにまわそうとするのがか回生制動です。クルマが動いていれば、運動エネルギーを持っています。そのクルマを停止させるには、持っている運動エネルギーを放出させる必要があります。そこで、ブレーキで運動エネルギーを摩擦で熱エネルギーに変え、その熱を空気中に発散させて制動させます。この無駄に捨てていた運動エネルギーを前述のモーターを発電機として用い、電気エネルギーに変換して回収します。回収した電気エネルギーはバッテリーに貯められ、加速時のモーター駆動に使用されます。この回収分が低燃費につながります。インサイトは、さらにこの回生制動時にその効率を高めるため、エンジンブレーキが効かない状態にエンジンをしています。
このほか、信号待ちなど停車中に、アイドリングで無駄に燃料を消費していたものをアイドルストップすることで燃費性能をさらに高めています。
また、低速時にはエンジンのバルブ制御でエンジンを休止して、モーターのみで走行し、燃費性能を高めています。
これらのことを総合してインサイトは低燃費化を図っているのです。

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