博多祇園山笠

2008年11月16日 22時31分40秒 | Weblog

特別展と四階の展示品(ここは以前にも見学済みですが、今回も観ました)を2時間近くかけて見て回ったあと、エスカレーターから一階へ降りていきます・・・。

その間に、写真の祇園山笠のてっぺんが見渡せました。

一階から四階まで吹き抜けの博物館であるにもかかわらず、天井に付きそうな程、この祇園山笠、高いんですよ。

下へ降りて、見上げる人々。。。。。

みんな写真を必死になって撮影中です!

私も、そんな人たちの中の一人。

 

二、三枚、撮り終えたところで、保存会だったでしょうか・・・?

男性の方が、沢山入る見学者の中からわたし一人に話しかけてきました。

下から上まで、カメラに収まらないでしょ? よく、文句を言われるんですよ。相当、高いですからね」

「ほんとですね・・・・

 

天皇陛下と美智子皇后が九州博物館を見学されたそうですが、そのとき、美智子皇后が

「博多祇園山笠を見てみたい」

と、おっしゃられたそうです。

私に話しかけて下さった親切な保存会のオジサマによると・・・。

「それで、急遽、作ってここに展示した訳です。美智子皇后の為ですから。リクエストがあれば、何なりと・・・。全国に山笠を組み立てて展示してある博物館なんて、何処にもありませんよ! 皇后様が来られるとなれば、こうして展示もする訳です。これらの人形などは、毎年、人形師がテーマに沿って新たに作るんですよ。山笠が終わったら、捨てるんです。山笠自体は鎌倉時代から保存してきた歴史あるものですよ」

 

「へぇ・・・。美智子皇后のために・・・。それは・・・凄いことですね・・・へぇ・・・」

前記事の写真のテーマに沿って、色合いなども考慮し、人形師が作ったというから、驚きました。

オジサマの説明は続きます・・・!

 

「元々、博多祇園は町人のお祭りだったんですよ。当時は町人と武士と別れていたんですねぇ。博多祇園は博多のお祭りだから。福岡市内へ山笠が繰り出すようになったのは、ここ30年くらいの歴史です。それまでは、博多祇園山笠は博多の祭りで・・・」

 

・・・という風に、説明して下さった(何処か聞き間違えていたら、ごめんなさい)親切なオジサマ。

あんなにたくさんいた見物客もいつの間にか、居なくなり・・・私だけ?になってしまいましたが、いいのかしら?

 

「それに、本来、祇園と山笠は別のものだったのが、二つ一緒にくっついて 祇園山笠になったんですよ。

昔は、これを担いでいたらしいが、途中から展示用になったから、現代は、これを実際に担ぐことはしないんだけどね。

祇園精舎の鐘の声

諸行無常の響きあり

・・・・って言うでしょ?」

 

「平家物語ですね」

「あなた、よく知ってるねえ~!」

「学校で習いますから・・・(しかも小6の社会って義務教育だし)」

「家に帰ったら、『祇園』ってどういう意味か、辞書を引いてみて下さい。まぁ、最近は辞書なんて引かないだろうけど・・・」



〔梵 Jetavanavihra〕須達(しゆだつ)長者が釈迦とその弟子に寄進した寺。中インドの舎衛(しやえ)城の南に旧跡がある。もと祇陀(ぎだ)太子の林園で、須達長者を給孤独(ぎつこどく)とも呼んだことから、祇樹給孤独園、略して祇園という。祇陀林。逝多林(せいたりん)。給孤独園(ぎつこどくおん)

三省堂提供「大辞林 第二版」より

ウェブで引きました、上記の通りです。

 

「今度、博多祇園山笠を見るときは、おじさんが話したことを思い出しながら、テレビとかで観てくださいね!」

 

・・・・と言われました。最後に。

まとめると・・・

1)疫病が鎌倉時代に流行ったことから神社で始まったお祭りであり、福岡市全体の祭りだと勘違いされているが、元は博多町人の祭りらしい。

 

2)最初は、「飾り山」だけだった。担いで速さを競うような山笠になったのは、後の時代のこと。

 

3)今回、美智子皇后のためにダシが作られたように、毎年、人形職人が新たに作る。終わったら破棄する。

 

これでいいのかしら。保存会のオジサマ・・・???

大変良い勉強になりました。ありがとうございました」

私一人のために、講義をして下さって・・・独り占めしてしまったけれど、良かったのかなぁ・・・・?

それよりも、正しく理解しているかどうか・・・。

ここに書きながらも自分の記憶力が・・・心配。

 

明日へ続く・・・

 

すず


国宝 天神さま 特別展

2008年11月16日 18時34分43秒 | Weblog

ただ今、九州国立博物館で開催中の特別展は・・・・。

国宝 天神さま

~菅原道真の時代と天満宮の至宝~

11月30日(日)まで、開催中です。

 

全国天満宮から秋の大宰府に集う。

西日本鉄道創立100周年記念 ・ 九州国立博物館開館3周年記念として、大好評?(だと思います。見学者は見入っていましたし、大勢の人で混雑していました!!!)開催中なので、まだの方は、是非、どうぞ~!

 

秋は出雲大社へ神々が集う。

神様が神社を留守にすることで、10月は神無月、という・・・と何処かで読んだ気がします。或いは、出雲大社へ行った際、現地で説明を読んだんだっけ・・・?

11月中は、大宰府に神様が大移動です。

あ!でも、出雲と大宰府に祭られているのは同じく怨霊を閉じ込めておく為・・・という点は一致していますが、(そもそも神社って、そういう目的で建てられたんだもんね・・・?そうだよね??)

死んだら神様になる日本の神道。

今回は 『国宝天神さま』を見学しつつ、ここに集う神々を感じます・・・。

怨霊たちが集まって来たぁ~霊が見える・・・!? という意味ではなく、

こんな凡人の私でも、道真に関連する書物その他 展示物を通して、分かること・・・。

仏教や儒教、その他を融合させながら 異文化・異教が喧嘩することなく発展してきた神道と、日本人の歴史、

そして、そんな日本という独自の文化にあらためて感銘を受け・・・

この国に生まれて良かった。

あとの時代に生まれたからこそ、りっぱな先人達の歴史と足跡を知る事が出来るのだわ・・・なんて幸運なんだろう!

という想いが ぶつぶつ・・・土鍋の泡のように沸き起こります!!!

こうして、ながーい歴史を体感してきた次第です。

 

貴方も九州博物館へ行きましょう!

日本を・・・日本人を好きになる為に!

 

続きます・・・

 

すず 神も仏もキリストも・・・受け入れてしまう寛大さ。本来の日本人の良さよねぇ。最近、キレタイプが増えて、ぎすぎすしている世の中だけど・・・日本のよさに再び気付いたわ。デートどころじゃない・・すずでした。