とうとう師走 スタッフの皆さんありがとう!

2006年12月31日 19時44分20秒 | Weblog

2006年12月31日。 とうとう、この日がやってきた。

 今年も、あと一日。 とあるスーパーで過ごす、最後の日だ。

 今日は早番、8時出勤で、ほんっとに、久しぶりに雑貨担当の末永さんと同じシフトだ。

入社当初は、末永さんと一緒が多く、色々教えていただいたのだが、 ここ数ヶ月間、ほとんど、一緒になることはなかった。

 末永さんと共に「とあるスーパー」の幕は開き、 再び末永さんと共に「今年最後」の幕は閉じる・・・。 なかなか、グットな演出じゃないか!

さて、その末永さん、風邪を引いて、つらそうである。

 初出勤の日のように、二人で納豆を荷出しした。

おお・・・懐かしい。 感慨深い、師走の納豆だしである。 開店前の戦場のような風景は、今回は省略しよう。

 開店10分前には、店長の店内放送があった。

 「皆さん、おはようございます。 ・・・略。これまで今年、開店したイオンの影響を受けて参りましたが、昨日は前年比とほぼ同じ売り上げを作ることができました。 これも、皆さんの日ごろからの努力のお陰であります!」

スタッフは、一瞬、働く手を止めて、まるで敗戦後の昭和天皇のお言葉を ラジオで聞くような面持ちで、店長の声をしんみりと聞いていた。

そうだ 師走なのだ 今年最後の勤務なのだ  もう、男前店長にも、やかん副店長にも、はにかみ屋の西村チーフにも・・・それから、それから・・・ 北島三郎、風雪流れ旅のカトちゃんを始め、(紅白出場おめでとう、カトちゃん!大とりだね!) おもろいスタッフに会えないのだ。 来年までは。

 そのまま、蛍の光が店内から流れてきそうな雰囲気だったが、 耳にしたのは、いつもの「オープニングの曲」で、内心、ほっとした。

 9時開店。 9時出勤の矢木さんと、梅子さん、「おはようございま~す!」

 続いて10時出勤の岸辺さん、「同じ時間に上がりだったら、一緒にお茶できたのにね!」

 そこへ竹輪担当の花岡さんが、売り場に居た私を呼びに来た。 「鈴木さん、スープがあるから、バックで、どうぞ!」 先日は、ジャスミンテイー、先々日はコーヒーをご馳走になった。 今回は、お手製スープである! 家庭から、ポットに入れ持参してくれるとは、なんとお優しい。 冷えた身体も芯から温まる。

 バックでスープを ひとすすりした瞬間、 荷物を出し終え、忙しそうにバックへ引き上げてきた西村チーフとバッチリ目が合い、 思わずブッと、スープを吹き出しそうになった。

す・・・すんまへんな。勤務中に。 チーフも御呼ばれに・・・えっ?もう、ない

こうして、和気藹々と年末のお仕事を続行し、 無情にも時間は過ぎていく・・・。

 そして、とうとう。 勤務時間終了! 私と末永さんは、今年最後の挨拶巡り。

 まずは、店長。 「お疲れ様でした」

 「今年一年、大変お世話になりました」 と、店長。

私は何もお世話していないので、 「ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした」

「いえいえ、そんな

売り場へ出ると、西村チーフが、うどんを並べていた。 そういえば、チーフに うどんを頂いたことがあったっけ。

西村さん、色々ご迷惑をお掛けしました」

 「いや、僕には別に・・・」 (ん?僕には・・・他には?)

 「発注、とばして、申し訳ありませんでした!深く、反省しております。 それから・・・ですね。売れずに廃棄になった 外国製の お飾りパスタ、副店長が (売れたと勘違いして!)いっぱい発注しちゃったんですよ」

 西村チーフは、ぷっと吹き出した。 この後の会話は、業務上、すまないが、省略いたす。

 最後の上司は、副店長。

 「・・・ご迷惑をおかけしました・・・」 と、挨拶する私の隣で、末永さんは、笑い出した。

「みんなに謝ってまわって・・・

「そう。懺悔の年末じゃみんなに迷惑かけたし」

 「それじゃ、私も・・・。たくさん、欠品出して、申し訳ありませんでした!」

あれ?末永さん。欠品したら、棚に他の商品を並べて いつも誤魔化す・・・って。 いちいち副店長に報告しなくていいよ、黙ってたら、バレないって言ってたのに。

 スタッフの懺悔を一人で受ける南副店長。

ちょっと、困ったような表情です。

「良いお年をお迎え下さい!」 と、最後に挨拶し、一人、固まったまま売り場にたたずむ副店長をあとにした。

 次は、スタッフの岸辺さん。 梅子さん。 カトちゃん。 川石さん・・・に、それぞれ挨拶。 「良い、お年を!」 と、カトちゃんに言うと、

 「鈴木さんも、良いお年を!」 と、笑顔で答えるカトちゃん。

 「ほんとね、みんなにとって、良い年にしないとね!」と、岸辺さん。

 私は、迷っていた・・・。 カトちゃんにも、懺悔すべきかどうかを・・・。

(ごめんね、カトちゃん。君の18番が北島三郎の『風雪流れ旅』だと、スタッフ全員にバラしたのは、私ですっ!

名残惜しい気もするが、 年越しそば・・ あんこもち・・ 御菓子・・を購入し、お店を後にした。 いっぱいの感謝を込めて。

 『お世話になりました!来年も 良い年でありますように!』

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お客様は神様です!

2006年12月31日 18時21分08秒 | Weblog
バックから一歩、売り場へ出て行くと、

「あれえ~、私って、こんなに人気者だったのかしら?」

と、勘違いしそうなほど、声を掛けられる。

お昼を回った頃、上品なお客様が、聞きにくそうに荷出し中の私の顔を覗きこんだ。

「あのー、ちょっと、お尋ねしますが・・・。砂糖は・・・もう、ないんですか?」

ああ、また砂糖。

「申し訳ありませんが、売り切れました。開店前から、並ばれてる方が多くて・・・」

私は、申し訳なさそうに、答えた。

すると、何故か、お客様は、急に、打ち解けた感じで、

実はですねえ、他の店舗へ今朝、行ってきたんですよ。
そちらも、もう、売り切れでねえ。ここは、本店だから、もしかしたら・・・って期待したんですけど、
遅く来る方が悪いわよねえ。ごめんなさいね、お仕事中に、邪魔して」

いえいえ、そんな・・・。また、お越し下さい」

癒しのオアシスのようなご婦人が去ったあと、背後から、おじさんの声がした。

「ちょっと、ねーちゃん。鏡餅の下にしく昆布があるやろ?
あれ、どこね?」

振り返った私は、一瞬、ぽかんとした。

「昆布・・・ですか? 餅の下に・・・ですか?」

シダか、なんかの葉じゃなくて?

昆布とは、初耳な・・・。

「毎年、ここで、買いよるんよ。久しぶりじゃけなあ、この店へ来るのは。昨年も、あったやろ?」

「昨年・・・(私、ここに居ませんでしたから)実は新人でして」

新人なんて言っていいの

思わず、そう言ったものの、即、後悔した。

「新人なら、分からんな」

立ち去ろうとする、おじさまを呼び止めた。

「鏡餅は、入り口横です。お正月コーナーは、そちらですからご案内・・・」

振り返った おじさんは、かなり、急いでいるようだったが、片手を上げて答えた。

「そうかい、いや、いいよ。自分で行ってみるから ありがと!」



「***どこですか?

「はい、ご案内します

・・・をざっと数十回繰り返した。


「お忙しいのに、すみませんねえ」

「わざわざ、ありがとうございます!」

と、おっしゃって頂くたびに、わたくし、疲れも吹っ飛び、元気を頂いておりまする。

ありがとうございます。

こんな瞬間こそ、お客様=神様です!


中には、「

(返す言葉もない
というケースも稀に・・・。そんな時は、記憶から消そう。


「貴方も、忙しいんだから、わざわざ、案内してくれなくても、いいのよ。
どっちか、言ってくれたら、自分で行くから

ご案内しようとする私の腕を引っ張って、そう おっしゃって下さったご婦人もいました。

年末で、人を掻き分けねば、なかなか前へは進めないので、

この際、お言葉に甘えさせて頂くことに・・・。


今年一年、(私にとっては半年)

時には(特売日や年末など限定期間)

闘牛化しつつも (たまには結構!)

当店へ足を運んで下さり、

「がんばってね~」

「ありがとう」

などなど励ましのお声を掛けて下さった、数多くのお客様。

心から、御礼申し上げ・・・

来年も、また来てね

 









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年末の闘牛祭(2)

2006年12月30日 11時34分09秒 | Weblog
お店が開店すると、

何やら 入り口付近で、「ごおおおおおつつつつつつ・・・・・」

という何かが押し寄せて来る殺気を感じた。

闘牛化したお客様の群れだ

中には、よたよたとした足取りの方もいらっしゃる。
どうか、転ばないようにお気をつけ下さい!

大半のお客様の目的は、特売の砂糖のようだ。

「砂糖は?」
と、数十回、お尋ねがあった。

売り場中央通路に『特設コーナー』があり、

そこに砂糖も てんこ盛りにされている。

ハマグリ君が砂糖を台車に乗せ、行き来している姿を何度かお見かけした。

そのたびに、ハマグリ君 目がけて殺到する 主に老男老女の群れ。

ハマグリ君って、こんなに人気者だったんだ。

「押さないで下さいっ!サインは後でね、サインは

とでも言いたげな表情のハマグリ君である。(?)


その間、私は漬け物を出していたのだが、矢木さんと岸辺さんが手つだってくれたので、早く終了。

定番商品のカップラーメンを荷出ししていると、冷凍食品も入荷された。

「冷凍食品、きたよ~」

という、岸辺さんの呼びかけに反応し、私とハマグリ君、そして普段、見慣れない夜間バイトの男の子が冷凍食品の荷出しを開始。

今日のお客さん、殺気だってるね!

さっき、荷台を引っ張ってたら、偶然、お客さんの肩に触れたんよ。
『すみません』って謝ったら、その人、自分の肩を手で 『振り払った』のよ!」

「ええ~  そんな、ばい菌じゃ、あるまいし。
『お払い』しなくたって・・・。すごい人がいるもんですね。いやだな~」

通りかかった店長が、スタッフの一人に指示を出した。

「特売のジュース、底上げして!」

冷凍食品を出し終え、定番商品を出していると、

再び通りかかった店長が、お城納豆を6ケース引っ張ってきた。

「あっ、鈴木さん、納豆なくなったから、出してくれる?」

えっ?開店して2時間で、納豆がなくなったあんなに今朝、たくさん出したのに。

バックへ行くと、

岸辺さんと矢木さんが、闘牛客の話題で談笑していた。
すなわち、お払いの話題。

ここで働き始めてから、こんなにバタつくのは、初めてだ。

皆、疲れて見える。

その時、私は、店長の 呟きを聞き逃さなかった。

「ふうっ・・・。タバコ吸いたい・・・

タバコは諦め?いったん、深呼吸した店長は、バンと、私が運んでる途中の荷物をたたき、

「よし!ハマグリ、お前、カゴに行け

と、闘牛士のような風格で指示を出した。

一度は疲労感漂う雰囲気に包まれたグロッサリーの控え室(??バックのことね)
だったが、

店長の一言で、

スタッフは再び、闘牛祭モードである。

店長に指名を受けたハマグリ君が、先頭を切って、売り場へと突進して行った・・・。

ご健闘をお祈りします!












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年末の闘牛祭

2006年12月29日 19時13分24秒 | Weblog
昨日は、雪。

今日も予報では、雪。

朝一勤務なので、雪が積もると出勤困難な状況に。

だが、ちらつく程度で、積もらなかった。ほっ。

7時50分に売り場へ降りて行くと、

これまでの人生で、見たことがない大量の納豆群が、デ~ンと居座っている。

納豆で、ぎっしり詰まった台車は、私のような細腕のレデイー(・・ン?何か言った?)

が渾身の力を込めて押しても、ちょっとや、そっとでは、びくともしないではないか!!

しかも、冷蔵ケース(棚)の真ん前に置かれた箱入り納豆群は、

私が補充する為に必要なスペースまで、占領している。

「どっ・・・どいてくれえ! いつから納豆は、こんなに偉くなったんだ

今日は、デイリー商品が、通常の約3倍入荷されたらしい。

私は文字通り、『納豆に埋もれながら』荷出しを続行する事を余儀なくされた。

一度でいいから、納豆群の変わりに、これだけの札束に『埋もれて』みたいものだ・・・。

納豆並べが、どうにか終わり、在庫分をバックへ引く。

大型冷蔵庫の前には、先客のチーズ、牛乳、ヨーグルト、豆腐の在庫たちが、

中へ入りきれずに泣いていた。
(*注意 涙だ・・・と、当初、勘違いしたのは、実は、常温に1分間だけ放置された為に発生した水滴だった

私のすぐ後には、カトちゃんとパンの大群が控えている。

そのあとには、うどん と店長が・・・。

ダンボールの大群が・・・。

もう、らめらあ~。

見渡す限りの草原へ、ぴゅ~んと、飛んで行きたい。

納豆を道つれにして・・・?

とにかく、スペースがないよ、スペースが

納豆をどうにか冷蔵庫にしまい、ダンボールの山をプラットホームへもって行くと、
こちらでは、定番商品の山脈の麓で立ち往生している高田さんの悲鳴が聞こえてきた。

「モ~。どうモ こうモ ならん 

あれ?高田さんが、牛に見える。

きっと先日のクリスマスに薩摩牛を食べたからであろう。

私は、ダンボールを入れる専用台車を探し、辺りを見回した。

何処にもない。

「あっ、ダンボール用の台車なら、この山積みされた10キロの米の後ろにあるよ!
米、のけないといけんよ、米

「はははっ・・・

米台車・・・。

米10キロ入りが、ざっと数えただけでも、50個はありそうな・・・。

これをのけろだって

ご冗談でしょう。

勿論、高田さんはジョークを言ったのだが、

気が付くと私は、隣の空いてる台車の上に乗り、

横からダンボールを投げ入れた。

夢中だったので、

うおおおおっ・・・何してんだい、君!」

と、定年退職後、荷出しのお手伝いに来ている 田園さんに声をかけられるまで、

自分が かつてのハマグリ2号(*注 台車によじ登るサル)になりつつあることに、気付かなかった。

良かったよ。

他の誰にも見られてなくて。

バックへ行くと、店長が私を呼んだ。

「鈴木さん、漬け物、頼んでいい?」

私の恋人、漬け物!

遠い、漬け物三昧の日よ。

なんと お懐かしい対面!

「あの、店長。漬け物を出すと、制服がべとべとに汚れるので、
エプロンを使ってもいいですか?」

「はい エプロンでも、手袋でも、何なりと、お使い下さい

「今、更衣室まで取りに行っていいですか?」

「はい、どうぞ。それまでに、これ、台車に積んで売り場へ持って行っとくからね!」

私は2階への階段を駆け上った。

更衣室では、10時出勤の岸辺さんが着替えていた。

今日は、早目に来るといっていたっけ。

「あれえ~、何で、鈴木さん、制服の上からエプロンを・・・?」

「店長の許可を得たんで~す」

実は、ここでは、『デパートのようなサービスのスーパー』とやらで、

エプロン使用禁止と皆、聞いていたのだ。

だが、こんな、いっそがしい時に、見た目なんぞ、構っていられるものか。

オープン前から、すでに、

「ぜ~ぜ~

状態なのだが・・・。

さて、いよいよ、『只今より、開店いたします』




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モ~レツ社員と「有名よ!」

2006年12月27日 22時45分26秒 | Weblog
今日は、久々に、岸辺さんに命名された『名コンビ』矢木さんと一緒のシフトである。 矢木さんは、昨日、お休みだったので、更衣室で制服に着替えながら、 『昨日は忙しかったか?』 という話題になった。 そこで、すずの長~い昨日の報告が始まる・・・。 (注意ここは、女子更衣室) 「それがですね~。副店長、昨日、休日出勤したんですよ。私より朝、早くから来ていて。バックへ行ったら、居る筈のない副店長が、私服で働いてるから、思わず 『ええ~っつ 』って顔したんですよ、私。 でたあ~、モーレツ社員 店長といい・・副店長といい・・・ そしたら、『こんなに荷物いっぱいあったら驚くでしょ!』 ・・・って言いながら、ニコニコ顔で、もう、楽しくって仕方ないって感じで、せっせと蒲鉾類を荷出ししてた! 私が仕事終わって帰る時も、まだ、職場に居ましたよ。 まさか、副店長、とあるスーパーと共に、命尽きるつもりじゃあないですよね」 すると、矢木さんも、笑いながら、 「こういう仕事があってるんだろうね。楽しんでるもんね、副店長。 接客業や営業は、どうしても合わないって悩む人も結構いるじゃない。 銀行でも、最初は営業にまわされるしね。いつだったか、副店長、夜中まで仕事して家に帰らず、車の中で寝た って言ってたよ!」 うおおおお~っつ 私は、思わず、コアラの遠吠えのような声を発した。 ところで、コアラの鳴き声って、どんなだっけ? 記憶にないな。 仕事熱心なことは、良いことだが、 一つだけ、気になることが・・・。 日本人男性の多くは、仕事と家庭の比率が9対1か、あるいは10対0なのでは? と、時々感じることだ。 「もう、幼稚園、冬休みに入ってますよね。 パパが仕事へ行っちゃった~って、お子さん、泣いてるかも・・って思うとちょっと。 独身のカトちゃんが、最後までいるから、 副店長は、さっさと、帰りなさいって、言ってあげたい衝動に駆られたけど・・・」 すると、矢木さんも、しみじみと、言った。 「サービス業は、人が休みの時、休めないからねえ。 前、社員で、子供の運動会の日に休日出勤してた人がいたんよ。 さすがに、店長が、『お子さんが可愛そうだから』って、途中で帰らせたけどね!」 そ・・・そうか。 店長にだけは、モーレツ社員を 『強制退社』させる力があるのか。 そうなのか・・・。 でも、その店長も 『モーレツ店長』 の場合は、いったい誰が・・・ う~ん。 考えるのは、よそう。 さて・・・。 お昼を回り、今日 入荷されたばかりのカップラーメンを荷出ししていると、 いつものように、二階の本事務所で働いている 『お偉いさん方』が、 続々入場してきた。 「何にしようか、迷うね~」 と、言いながら、嬉しそうに品定めをしている社員の方々・・・。 どうぞ、思う存分、迷ってください。 今回、在庫は豊富に揃っておりますので、 どれを選ばれても、 (あっ・・・そ・・・それは、品薄だから、やめて!) (そっちにするの?ヤダナ。売れ筋なのに。その隣の、人気ない方にしてほしい) (あーっ、それは、お客さん用に・・・) (健康に良くないよ、ラーメンはア~麺!なんちゃって) などなど、はらはらドキドキする必要もない。 心行くまで、選びたまえ! 遂に、『男前店長』 も、やってきた。 「 ど~れにしようかな~」 (私の予想・・・ボン  チキンラーメン!) 「き~めた! この、新発売のら~めんに しよ~っと」 がくっ 私の予想は、見事にハズレた。 年末じゃんぼ宝くじに当たる確率など、当然ないだろう。 それにしても、今日の店長のセリフは、何故、すべて ミュージック調なのだろーか まるで、今の私のルンルン気分を映し出す鏡のような店長の お姿である。 さてさて・・・。 最後に もう一つ、 びっくり箱が用意されていた。 ごま塩ヘア (失礼!!)の お偉方様が、ラーメンを選びながら、私に向かってこう言ったのだ。 「グロッサリー、有名よ」 私が荷出しをしていた手を止めて、おじさまを見ると、 彼はニッと笑った。 今、なんて、おっしゃいましたあ  「えっ・・・?」 と、聞きかえすと、お偉方さまは、もう一度、耳が遠い私のために、リピートして下さった。 「グロッサリー、有名よ。(にっ)」 確かに、『グロッサリー、ゆ・う・め・い・よ!』 と、おっしゃった。 これは、どういう意味であろうか? そして、あの 『にっ』とした笑いは、何を意味するのであろうか。 『グロッサリー、有名よ!』 『ぐろっさり~、ゆうめいよ!』 『ぐう~ろっさりい~、ゆ~名誉~』 いや、そんなはずはない。 間違いなく、有名よ!・・・だ。 だが、待てよ。 何を隠そう。 グロッサリーの歴史は古く、 遥か古代から、この地域に生息している。 戦後、日本初のスーパーと言ってよいほど、歴史があるのだ。 市の『地域遺産』に登録されてもおかしくないほどなのだ。 (今度、推薦文を市長に送ろうなかなか、良い考えだ!) グロッサリー自体、すでに、超有名なのであって、 今更、『グロッサリー、有名よ!』と、二度もリピートされ、 私個人に知らされる事実ではないような気が・・・する・・・ん もしかして・・・。 もしかすると・・・。 今頃有名になったのは、グロッサリー全体の事ではなく・・・ 私個人を指すのでは・・・? ・・・なかろうか? すなわち、 失敗したてのグロッサリー担当者・・・。 アホな担当者・・・。 超有名なグロッサリー担当者! すずちゃん、超ショックですっ 今日の結論 『やっぱり、ら~めんは、ア~めんだった』
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