ある日のことです。
桃木副店長がグロッサリー全員をバックへ呼び出しました。
「グロッサリー担当者、研修所まで!」
昔は10番まで=バックという意味だった為、
初めて「研修所まで」という呼び出しを店内放送で聞いた時、一体どこへ集まれば良いのか、分からぬままバックへ行ったものでした・・・。
古いポップを付け替えること!というお知らせを聞いた後、新店長が言いました。
「あっ、そうだ! 鈴木さん、折角みんな集まっているから、本を今、渡したら?」
店長から本を入れた紙袋を渡され、皆に配る鈴木鈴子・・・。
「な~ん?これ???」
と、尋ねる高田安朗52歳、通称高爺。
「これは、本です」
と、真面目に答える鈴木鈴子、年齢不明。
What is this?
It is a book!
まるで、昭和の時代の文部省認定、中学英語教科書のような会話をする二人・・・。
そこへ現れた救世主、康永靖男21歳。若くして7匹のワンコの子持ち。
無言で高田安朗が手にする本の著者名を指した。
「ん? すずきすずこ・・・?あ~~~~っ!」
ショックを隠しきれない高田氏。
「とある街のとあるスーパーって・・・ここ?
あ~~~っ!もしかして、俺のこと、本の中に書いたんじゃないやろーね?」
半分、恐怖、残りは期待でワクワクする気持ちを抑えきれずに尋ねる高爺。。。。
「それが・・・。原作には高田さんのこと、たくさん書いたのですが・・・。
高田さんが登場する場面は、す・べ・て!
編集長にカットされました・・・ ごめんなさい」
「なっ・・・なんか、それを聞いたら読む気しなくなったねえ・・・」
「俺は出てきますか?」
と、桃木車副店長、通称桃ちゃん。
「いいえ、出て来ません。これは西村チーフ達がさくらに居た頃のお話です」
(すなわち、桃木副店長が このう店から異動して、さくらへやって来る前)
「俺は出てきませんよね?」
桃木副店長に続いて質問をしたのは、ハマグリ君。
「でてきます」
早くも本の中身を見ていた じん山さんが挿絵を見せながら、ハマグリ君に言っています。
「ほらっ! ここに出て来るやん。カトちゃんとハマグリ君って!!!」
自分が出てくるシーンをすべてカットされたと聞き、悔しがる高田さんの横で、呟くハマグリ君・・・。
「良かった・・・。カットされなくて・・・・」
「今度はカットされた部分を集めて第二弾を出してもらったらいいですね!」
と、笑う新店長の言葉に高爺は気を取り直し、
「そうですねえ!!!」
鈴木鈴子は、その時、いえなかった・・・。
実はカットされた部分を集めると、300ページの本が10冊 出版出来るほど膨大な量だということを・・・・。
新店長は、目次を見たのか、
「花園バイヤー!?」
と、言って、その名前にウケテイタ。
これからは、乾物の花園バイヤーと呼ぶことにしませう。
解散した後も、次々と質問に現れるスタッフたち・・・。
「何か残るものがあるってことは、いいことよね。
ここで働いたって、いい思い出になるしね。
私なんか、死んでも何も残らないよ」
と、雑貨担当、末永さん。
ひと足先に仕事を終え、帰る前に発注中の鈴子の所へ現れたのは、ハマグリ君。
本を両手で大事そうに抱えています。
「早速、今日から読ませてもらいます!」
表紙を開き、全員集合写真を見ながら、どのイラストが誰か、あてっこをしているハマグリ君・・・・。
そこへ、伝票係の花岡さんもやって来ました。
「これは・・・俺ですよね」
「正解!」
「これは・・・(西村チーフの写真を指しつつ)
うえぴょんですか?」
「誰? うえぴょんって???」
どうやら、西村チーフの前に さくらにいた社員らしいです。
「西村チーフよっ!」
「ああ~~っ!」
なるほど、という表情のハマグリ君。
「私も最初、本を読んでいて、西村チーフって誰だっけ?と思ったのよ。
西副店長が南副店長になっていて、(クスクス)
あっ!今、仕事中だった!って仕事のことは忘れて本を読んでいたわ」
にこにこしてお喋りする花岡さん。
「カトちゃんは、そのまま、カトちゃんですね?」
と、ハマグリ君。
「でも、みんな、ハマグリ君で、誰の事か、すぐに分かったね!
私、前に桃木副店長に、ハマグリ君が・・・・って気付かずに話をしていて、ハマ栗?って不思議そうな顔されたわっ。 まあ、栗でも何でもいいけど・・・って(爆)」
その後、花岡さんは 携帯電話でご自分のサイトを見せてくれました。
そこには写生のような絵からアニメまで、幅広いイラスト、作品が!!!
ハリー・ポッターの似顔絵まで!
プロじゃないか?と思うくらい上手なのでびっくり。
花岡さんの関心事は、どういう経緯で出版にいたったか、ということのようです。そりゃ、そうでしょう。こんな才能があれば・・・。
「本になるなんて、凄いですね!凄いですね!凄いですね!」
と、三回も売場で会うたびに繰り返してくれたハマグリ君にも感謝し・・・。
皆さんよりひと足先に、本を読んでくれていた矢木さんと岸辺さんと一緒に二階の休憩室へ・・・。
お手洗いで一緒だった岸辺さん。
「両手いっぱいにシドニー」の感想を語ってくれました!
「私ね、これでも国語の教師の免許を持っているのよ。だから分るの。
貴方、ほんとに文才があるって。普通は本というのは導入部分はそんなに面白くなくて、中盤から面白くなっていくものなんだけど、貴方のシドニーの本は・・・。
最初のページから面白いもんね!
ページをめくらせるのよ!
これは なかなか出来ないことよ。
すずちゃんのお父さん・・・なかなか いい味 出しているわねえ・・・」
「てっ・・・天然なんです。
恐ろしくマイペースなんです・・・」
「私、好きよ!天然って!」
「そっ・・・そうですか・・・?」
ここでクイズです。全問正解者の中から抽選で3名の方に
出版社が倒産し、絶版になった上、ネット書店でも完売になり、購入不可能となってしまった処女作をプレゼントします。
コメント欄か、メールで答えを書いて応募して下さいね。
手渡しできる方は、手渡し。(知り合い)
そうでない方は悪戯を避ける為、着払い可能な方。
問題1) ブログの中で、カトちゃんのカラオケ18番は何でしょう?
(本当に本人の18番かどうかは、ここでは問題にされていませーん。あくまでブログ内で)
問題2) たぬき部長のお気に入りのカップラーメンは何?
問題3) ハマグリ君が列島デビューをした時の衣装は?
問題4) さくら通り店で火事が発生しました!鈴アナとコンビで現地レポーターとして活躍した人の名前は?
問題5) 昨年のバレンタインの日、鈴はチロルチョコをグロッサリーの男性従業員全員にプレゼント。 その時、一番、喜んだ人と喜ばなかった人(さっとポケットにしまった人)の名前をそれぞれ上げて下さい。
問題6) 桃木副店長の首に輝いているものは、矢木さんによって何と呼ばれているでしょう?
以上で~す!
受付は29日、夜9時までです。
ご健闘をお祈り致します。
鈴木鈴子