
少し肌寒くなってきて
透きとおる秋を感じると
ある朝
にわかに香る
金木犀

ピントの合った写真だって
たくさん撮ったのに
気づくとなぜか
こういうのばっかり
選んでいて


香りのイメージ
なのかな?

満ちあふれる香りは
やさしく甘く
狂おしく
身も
心も
包みこみ

ここではないどこか
いまではないいつかへ
わたしを
運ぶ

庭の
金木犀
こうして見ると
奥行きがあって
ちょっと並木みたいで
一本の木ではない感じ。
ずっと放任で
あまりにも巨大になっていて
最近
父と祖父が
悪魔のささやき…

でも
この金木犀は
小鳥たちもお気に入りの
憩いの木だから
このまま、
大きなままが
いいな。


10月の
香りあふれて
秋
降りつむ

☆