黒い回転ゴミ日記

日々のあれこれ。

という事で

2007-01-26 20:43:18 | インポート

少しだけ書かせて下さい。笑

この"without records"の話しの切っ掛けは、今から3年以上前、何かの仕事が残っていて、僕が店に泊まっていたある夜の事。何の用件だか忘れてしまったが、その夜、大友さんと久しぶりにメールをやりとりしていた。以前はファックスが中心だったので、メールでのやり取りは、その時が初めてだったように思う。DJトランキーライザー以来のやりとりだったので、多分3~4年振りくらいに連絡を取り合ったはず。その約3年の間でファックスからメールへと通信手段が変わり(とっくにメールでやり取りしている時代ですが、僕の導入がかなり遅かった)、その通信の変化も感慨深く、その晩メールを数通やり取りしていた。そのメールの中で「今度、京都のshin-biというギャラリーで中古のポータブル・プレイヤーを使ったインスタレーションをやる」と書かれていた。僕は見てもいない、そのインスタレーションの話しに強烈に惹かれてしまった。何故、あれ程に惹かれたのかを完璧に説明するのは、今でも不可能。一つ言えるのは、大友さんが音を展示するという事に対する、強烈な魅力と興味があった、というのは大前提としてあるが、でも、それだけで説明がつくわけではない。じゃ何だろうか?・・・正直答えられない。
ただ今回、この仙台での企画を推し進めた原動力と言うか、僕の背中を強烈に強引に押し続けたのは、実にシンプルな話しで「どうしても見たい」という単純で強い思いだけだった。こんな簡単な言葉を聞くと、関わってくれた多くの人に「えっ?」と思われるかもしれないのですが、僕は始めから隅々まで説明のつく行為は基本的に信じていない、その「どうしても見たい」という強烈な思いだけで充分と僕は思う。それなら京都に見に行けば良いじゃないかと思われるでしょうが、勿論それはそうなのですが、ここ仙台でどうしても見たいと強く思ったし、そのメールのやり取りの際に、メディアテークのあの場所が浮び、あの場の力がどうしても必要だと思ったのです。そして展示されている光景まで僕の脳ミソにはクッキリと浮かんでいた。もちろん、その時は"without records"展と言う形が始めからあったわけではないが、ただ今回の展示のような形が、もうかなり明確に輪郭だけは僕の頭の中には出来上がっていた。

そこから先が実は大変ではあったのだけれど、最初にUさんが興味を持ち話しを聞いてくれた御陰で、輪郭だけが明確にあったその形が、細部まで組み上げられていったのです。

あとは、その形を目がけて歩を進めるだけ。

でも、もしかしたら、大友さんも、小川君も、僕も、ふと気づいたら形になっていて1/11を迎えていたのかもしれない。「ここにはコレがある」なんて明確な答えを誰も持つ事なく、1/11の日を迎えたように思う。多分そうなのだろう。でも、その出来上がったものから予想もしない数々の発見に、それぞれが驚いていたように僕は思う。少なくとも僕は間違いなくそう言える。その予想もしない事が何なのかを消化するまでには、もう少し時間が必要で、今は上手く説明出来ない。それを言葉にする事に意味があるのかどうかも分からない。

今、言える言葉は「予想を遥かに超えて、楽しかった」という事です。

でも、見に来て下さった多くの反応に触れると、僕の背中を押し続けた「どうしても見たい」という思いに感謝するのみです。そして、その「どうしても見たい」の大きな要因である大友さんと、中古のポータブル・プレイヤーに、このような機会を与えてくれた事を感謝します。また、支えてくれた多くの人にも感謝します。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿