けれど(Credo)

I:キリシタン信仰と殉教 II:ファチマと現代世界 III:カトリック典礼、グレゴリオ聖歌 IV:「聖と俗」雑感

ファチマ・クルーセイダー

2012年07月15日 | Weblog

何の権威によってわれわれは信じなければならないか?(続き)

The Fatima Crusader Issue 78, Autumn 2004

ニコラス・グルーナー神父, S.T.L., S.T.D.(Cand.)
による講演の編集された書写

われわれは聖母の踵である

あなたは、悪魔がファチマでの聖母の要求の実現は彼の国の終りであるということを理解している、と知っています。悪魔は、聖母が御自分の汚れなき御心が勝利するでしょうと言われるとき、彼がその戦闘において打ち負かされるだろうということを理解しています。

アダムとエヴァの堕落以来、神は悪魔と祝せられたおとめとの間に敵意を置かれました:
「私は、おまえと女との間に、おまえのすえと女のすえとの間に、敵意を置く。女のすえは、おまえの頭を踏みくだき、おまえのすえは、女のすえの踵をねらうであろう」(創世記 3:15)。

およそ6000年前になされたその最終的な預言はわれわれの時代に実現されるはずです。しかし、それは、ファチマで予告された聖母の勝利を通じてのみ、われわれが用いなければならないとファチマの聖母がわれわれに告げられた手段によってのみ実現されるでしょう。

ファチマそれ自体は、聖書の中に言及されているでしょう。教皇パウロ六世と教皇ヨハネ・パウロ二世はお二人とも、ファチマに行かれたとき、黙示録の第12章について話されました。パウロ六世はそれを1967年に、そしてヨハネ・パウロ二世はそれについて再び2000年に話されました。

偽羊飼いたちに注意せよ

「羊の衣をつけた狼ども」に対してわれわれに注意しなさいという忠告は第三の秘密の一部です。実際、ヨハネ・パウロ二世は、ファチマのメッセージは地に掃き落とされた天の星々の三分の一に従ってはならないという神の忠告であるとわれわれに告げられました。ファチマについて公表されたあらゆるものの中にどこで言われているのでしょうか?私は言うことができます。どこにも言われていません。

それゆえに、それは第三の秘密の中にあるに違いありません。

地に掃き落とされた星々の三分の一についての言及は何でしょうか?それは黙示録第12章第3,4節です。第3節では、われわれは太陽を纏った女に直面する大きな赤い竜について告げられます。そしてその竜は天から星々の三分の一を掃き落とし、それらを地に投げ落とします(第4節)。

これらの神秘的な星々は何でしょうか?星々は、ハーマン・クレイマー神父がその著書『運命の書物』において指摘しているように、われわれのカトリック聖職者です。彼はどのようにしてこの結論を引き出しているのでしょうか?ところで星は何をするでしょうか?たとえあなたが海に出て、あなたの羅針盤を失ったとしても、あなたは常に星々を見て、あなたの帰路を見出すことができます。星々はあなたの港への道を指示します。

天の星々とは何でしょうか?それはあなたの天への道を示す星々です。そしてそれは何であるでしょうか?それはカトリックの聖職者です。聖書の中では司祭の唇は智慧を護らなければならないと言われています。カトリック司祭は智慧を護り、家への、天国への道を示さなければなりません。

しかしわれわれは聖書の中で、それらの星の三分の一が、未来の時に、悪魔に仕える大きな赤い竜によって掃き落とされると告げられています。そして教皇ヨハネ・パウロ二世はその時は今であるとわれわれに告げておられます。教皇はあなたたちに、あなたたちを地獄へと導くであろうカトリック聖職者の三分の一、枢機卿たち、司教たちそして司祭たちの後について行かないように警告しておられます。

だからこそ、彼らは第三の秘密をあなたたちに公開しないのです。だからこそ、私は言うのですが、彼らは単にファチマの聖母に耳を傾けないために愚かであるばかりでなく、聖母を信じないためにより大きく愚かでさえあるのです。彼らは盲人に、そして盲人の指導者たちの後について行くでしょう。そしてもし彼らが最後まで現代の盲目のファリザイ人たちに従い続けるならば、地獄へ行くでしょう。

それがファチマが関わっていることです。それはあなた自身の、そして私自身の個人的救いに関わっています。それはわれわれの霊魂の救いならびに世界の救いについての問題です。それはすべてか無か、であり、それはわれわれの役割を果たすわれわれにかかっています。時、瞬間は来ました。

聖母は悲しんでおられる

シスター・ルチアは、誰も、善人も悪人も、聖母のメッセージに注意を払わないがゆえに、聖母が悲しんでおられるとわれわれに告げています。悪人たちは彼らの上に落ちかかって来る神の懲罰を見ることもなく彼らの道を進んでいます。しかし善人もまたファチマの聖母に注意を払いません。問題は、彼らは、まったくありそうですが、間に合うように聖母に耳を傾けないならば、善人のままではいられない、ということです。

他の人々はあなたたちに、ファチマの聖母に耳を傾けないようにと告げるでしょう。聖母に奉献していると主張しているけれども、しかし聖母の要求がすべて満たされるとき、われわれが平和の一時期を持つであろうということを信じない、一人の有名なそして影響力のある人物がいます。彼はどのように、ファチマの聖母に献身していると主張し、そしてにもかかわらず聖母を信じないでいることができるのでしょうか?

あなたは、あなたのロザリオを祈ることによって、羊の衣をつけたこれらの狼からあなた自身を護るために予防接種をする必要があります。聖母は聖ドミニコに、毎日ロザリオを祈る人々は異端に陥らないということを約束なさいました。もしあなたが異端に陥る不幸に会っても、しかし毎日ロザリオを祈るならば、聖母はそこからあなたを救い出してくださるでしょう。ロザリオは悪徳を克服し罪を減らすでしょう。

聖母はこう言われました:「私は、信徒たちに、彼らの生活を改め、彼らの罪の赦しを求めるように、警告するために来ました」と。

しかし、聖母はわれわれに警告をお与えになる一方で、またわれわれにわれわれの改善をもたらす手段をも与えておられます。だからこそ聖母はロザリオを強調なさるのです。そして、われわれが、望むらくは、天使たちの側にいるけれども、われわれ一人ひとりはそれでもなお、おそらくわれわれが理解している以上にもっと、聖化された者となる必要があるということを理解することはわれわれにとってよいことです。

われわれは皆告解をする必要があります。われわれは皆悔い改めの必要があります。われわれは皆個人的に[なさる]われわれに対する聖母のメッセージに従うことによってわれわれ自身もっと善くなる必要があります。しかし聖母はまた他の人々へ言葉を伝えるわれわれの役割を果たすことをわれわれに望んでおられます。

もし知っているならば、私は責任がある

グレイバー司教が言われたように、「もし私が、世界は戦争によって破壊されるということ、全民族が絶滅させられるということを知っていたならば、 -- 私が祈りと償いとによってこれを止めることができるのにそうしないならば、-- 私は人類に対する罪の責任がある」のです。

もしそのことが祈りと償いについても真であるならば、
もし私が世界が救われ得るということを知っているならば
もし私が全国家(何とかして私自身の国)が絶滅させられることを止めることが出来るならば
もし私が人々に知らせることによってそのことを止めることができることを知っていて、彼らにその真理を告げることを拒否するならば、
そのとき私はその真理を伝えなかったことによって人類に対する罪の責任があるでしょう。

それは私にとって真であるばかりでなく、われわれすべてにとって真であります。
神があなたを祝福されますように。