郵趣手帖の収集日記

切手収集について、日々感じたことや考えたことを気ままに紹介。

解雇

2006年02月28日 | 郵便史
 いきなり物騒なタイトルで申しわけない。駅逓局のお雇い外国人は14名を数え、もっとも長いのはご存知ブライアンの9年であるが、5~6年という雇用期間が比較的多い。では最短は誰で何年かと言うと、コッタムという英国人で、なんと1ヶ月だけである。明治9年1月24日に雇い入れて、解雇は翌2月23日。なんか妙にそそられる人物であるが、どなたかご存知?

コロー

2006年02月27日 | 切手
 フランスご自慢の美術シリーズからの1枚。まだ、コローの名前も知らなかった子供の頃に新切手として見て、その美しさに感動して衝動買いしてしまった想い出の切手である。題材に負けないくらい素晴らしいのが印刷。5倍、10倍、15倍とそれぞれの倍率で、その素晴らしさを堪能することができるが、15倍で舐めるように観察するとビュランの線1本1本の息づかいが伝わってくる。題材のみでなく印刷まるこどが芸術品である。

ハンドブック

2006年02月26日 | 文献
 ハンガリーやポーランド、チェコスロバキアなどの旧東欧諸国には、10分冊前後の大形ハンドブックシリーズがある。これは郵便史にはじまって、クラシックからモダンに至る切手の解説はもちろんのこと、消印の分類や局所リストなども含めた、その国の郵趣に関する膨大な情報量を詰め込んだハンドブックである。こうしたスタイルのハンドブックは、旧西側諸国では見ることができない。つまり東側諸国の体制がそうしたハンドブックの出版を可能にしたからであり、大げさに言えば国家プロジェクトの郵趣文献みたいなものである。こうした国を収集対象に選ぶと、取りあえずは1セット揃えるところから収集がスタートする。

ちょっとだけヨ

2006年02月25日 | 切手
 全日展の作品がようやく目処がついてきた。と言っても肝心のタイトルリーフをどうするかは、これから考えるところ。とか言いながらも出品できそうな感じになってきたので、1リーフだけ先行公開。36リーフ目の額面7dである。上がシリンダーブロックで目打のバラエティも入れてある。下はごく普通の外信カバーでグループB宛の適正貼り。こんな感じでブロックが多いので「これで整理できてるの?」などと口の悪い友人には突っ込まれそうである。

ローカル線の鉄郵印

2006年02月24日 | 郵便史
 一時期の鉄郵印ブームはすごかったけれども、廃止後は落ち着いてじっくり集める人だけが生き残った気がする。僕は別に鉄郵印にハマって集めているわけではないのだが、ただなんとなく別格的存在として扱ってしまう。動植物国宝あたりのものでも、主要幹線は物が豊富なので楽なのだが、ちょっとしたローカル線となると難しくなる。割合で言うと8対2ぐらいかも知れない。画像は弱い印影なのでディスプレイでは読めないと思うが、会津若松川口間の昭和42年3月23日の使用例である。

かわいいやつ

2006年02月23日 | 切手
 画像はイギリスのマーチン切手帳。たまたまロンドンの街中で見かけた郵便局で買ったものの一つ。切手帳が好きなので、どこの国に行ってもあればついつい手が出てしまう。コンパクトにまとまっていて、たいていは絵柄があってかわいいものであるが、日本の切手帳はその点は落第だと思う。ちょっと画像と見比べてほしい。

激動の時代

2006年02月22日 | 雑文
 昭和38年の郵趣誌を眺めていたら、面白い投稿が載っていた。長野県在住のその人は制定シートを1年半ほど前に1万円で買ったと言う。その人が最近上京した時に収友に頼まれた制定シートを買いに切手商へ行くと2万4千円になっていた。つまり、1年半で倍以上の値上げである。2万円前後なら買うつもりだったのだが、あまりに高いので買わずに帰ったら、その収友はどうしても欲しいと言う。そこで1週間後の上京の時に同じ切手商へ買いに行ったら、今度は2万6千円になっていた。つまり1週間で2千円の値上がりである。なんか寿司屋の時価表示みたいな話しである。そして、その年の10月のカタログでは、とうとう3万5千円になったと言うこと。こんな激動の時代があったのね。

ホリエモン

2006年02月21日 | 雑文
 このあいだ新聞に、ホリエモンが独房の中で百科事典を読んでいるという記事が載っていた。もし、僕がそういうハメになったとしたら、同じく百科事典を持ち込むはずである。まぁ、百科事典と言っても僕のばあいは「ロブソンローの百科事典」である。この本は英領切手収集家のバイブルなのだけれども、今のところ最後に出た6巻は、それ以前のものと比べると大幅にグレードダウンしている。たしか、6巻はロブソンローがクリスティーズに買収された後に出たのだったと思うが、そのへんの姿勢が現れているのかもしれない。そんな欠点を割り引いても、このシリーズは郵趣文献の中でも別格の存在だと思う。ゆくゆくは「郵趣手帖」のホームページでも紹介したいと思っている。

地図

2006年02月20日 | 雑文
 消印関係を調べるのに各国の地図を色々と揃えている。ヨーロッパなら「ユーロアトラス」シリーズがお気に入りなのだが、最近はグーグルマップが気に入っている。まだ全世界というにはほど遠いけど、イギリスや米国などのような詳細なデータが入っている国については、消印に記されている地名で検索すると、かなりの頻度でヒットする。かなり便利なツールである。

例会日

2006年02月19日 | 雑文
 今日は福井郵趣会の例会日。早くも全日展作品を完成させ持参した人がいた。意見を求められたので、率直に修正した方が良い部分を指摘していたら、結局は全リーフに影響することに・・・。締切までまだ数週間あるので、できる範囲で修正するとのこと。綴じ穴リーフは避けるべきとか、作品全体を通しての統一感。タイトルリーフと内容の整合関係などといった基本的事柄でさえ、田舎に住んでいて競争展とは縁の無い人には中々理解してもらえないものである。

3点セット

2006年02月18日 | 雑文
 僕の生活している考古学の業界には「教示、世話、ごちそう」という通称3点セットと言うものがある。つまり、自分で資料調査に全国を歩くばあい、その行った先々の埋蔵文化財専門職員に昼間は色々と教えてもらったり、他の研究者を紹介してもらったりして世話になる。そして、夜は延々と飲み歩きごちそうになるわけである。そして、この関係を繰り返していくと全国ネットの「人間関係情報ネットワーク」という便利なものが自然と構築されるという案配である。これができない研究者は落伍者となりはてる。一度築いた「人間関係情報ネットワーク」は大変に便利なツールで、その後の研究にもフル稼働というわけだし、なぜか未公表な情報まで集まってくる。
 郵趣界にも「人間関係情報ネットワーク」に似たものが存在するけれども、ちょっとドライな気がしてならない。

見事

2006年02月17日 | 文献
 画像は「消印とエンタイヤ」誌の挿図。伝説的な雑誌でたまに複製本のまとまったものが出回るので、これをお持ちの方は多いはず。僕も30巻までは複製本で、それ以後から終刊号までは原本で揃えている。ガリ版印刷は腕がものを言う世界だから、素晴らしい印刷だと大げさに言えば芸術品的だと思う。「消印とエンタイヤ」誌は郵趣界の中で、もっとも素晴らしい出来映えだったと思う。こんな腕の持主は今や居ないのではないだろうか?

郵便局

2006年02月16日 | 郵便史
 「郵便局」という名称を初めて公文書上に使ったのは、明治7年に公布された「日米郵便交換条約」であるという。ただ漠然と初期には「郵便役所」とか「郵便取扱所」などと使っていたといった程度の知識で、真面目に考えたことがなかったので、ちょっと嬉しい発見。

矢印ラベル

2006年02月15日 | 雑文
 昨日のマウントに続いて、今日は矢印ラベル。これは以前は国内でも簡単に手に入ったものだが、ここ二十年ばかり切手商の店頭で見たことがない。仕方がないので、海外からまとめ買いをしているのだけれども、ギボンズの製品はよろしくない。大形すぎるしシール式なので、マウントの上から貼る分にはまだマシなのだが、ヒンジ貼りの切手には使えない。Subwayで扱っている以前に国内に輸入されていた製品が一番よい。前にも書いたことがあるが、赤は色がきつすぎてよくないので、青か黄色が適当だと思うのだが、青は売れ筋らしく品切れのことが多い。今は黄色を使っている。

マウント

2006年02月14日 | 雑文
 ヒンジについて語られることは多いけど、不思議とマウントについて語られることは少ない。日本で最もよく使われるのはハウイドだけれども、これも透明とグレーとでは若干質が異なるように思える。あと比較的使われるのはプリンツ。こちらの方がハウイドよりもキズになりにくいのではないだろうか?あとショウガードのものもあるけど、これは使ったことがない。