郵趣手帖の収集日記

切手収集について、日々感じたことや考えたことを気ままに紹介。

久しぶりのリーフ

2005年09月30日 | 雑文
 今頃になって、ようやく夏休みである。ちょっと時間ができたので、久しぶりにリーフを作り。第二次大戦後のザールのカタログコレクションだから安物ばかりである。入手してから数年間も放ったらかしてあったのだけれども、これでようやく落ち着いた感じ。切手はやっぱりリーフに整理してなんぼのものであることを改めて実感したしだい。

記事は良く調べてから

2005年09月29日 | 文献
 今日届いた『郵趣』10月号の「日本珍品切手物語」にちょっと気になる記述があった。一番最初の小見出し「話題をさらった新発見」に続いて、「1968年(昭和43)、この年の『郵趣』3月号の「郵趣の目」で、富士鹿・第1次(旧版)20銭(#188)に単線11目打が発見されたという記事が掲載された。」となっている。このまま素直に読むと、新発見の初報が『郵趣』3月号であるように受け取れる。ところが事実はそうではない。該当マテリアル発見について最初に報じたのは、1968年1月25日付発行の『フィラテリックダイジェスト』No.120掲載の「予言者は正しかった! 震災後復旧富士鹿20銭切手目打11の発見」であり、執筆者は編集の伊藤由巳氏と、発見者の山口秀樹氏である。僕は、発見を最初に活字化した人達の名誉は、どんなことであれ最も尊重されなければならないと思う。こうした記事を執筆するに際しては、そのへんの事情をもっと深く考慮して執筆するべきではないだろうか。
 ちなみに、『フィラテリックダイジェスト』No.120の該当記事の一部が、「郵趣手帖」の文献紹介のページで見ることができる。ここからどうぞ。

ファルーク

2005年09月28日 | 雑文
 エジプト最後の国王ファルーク。切手収集家として有名なので皆さんもよくご存知のはず。1952年7月にナセルらのクーデターによりエジプトを放り出されてしまった、ある意味では悲劇な人。でも本人にしてみれば、そんなことよりも収集品が没収されてオークションにかけられてしまったことの方が、もっと悲劇だったかも知れない。しかし、考えようによっては立派なネームセールとも思えるのだが・・・。時々、市場でそのオークションカタログを見ることができるけれども、それなりに人気がある。

ちりも積もれば

2005年09月26日 | 雑文
 外国切手を集めているとebayをよく利用する。まあ、数ドル、数ポンドの小物がほとんどなのだけれども、気がつくと一月にウン万円も使ってしまうことがよくある。カードの明細を見るとペイパルが上から下へとズラッと並んでいて、妙に感心してしまう。こうして見ると、ebayとペイパルのおかげで随分と収集が進んだことと思うし、今や最も重要な入手手段の一つである。パソコン一つで全てが完了してしまうお手軽さが、ついつい使い過ぎの根源でもある。100均で余計な物まで買ってしまう感覚にどこか似ている。

北京原人

2005年09月25日 | ステーショナリー
 中国で1989年に発行された北京原人発見60年の絵入り切手付封筒。右上の印面には、北京原人の頭骸骨と推定図。そして周口店の遠景が描かれている。そして左下のカシェには、原人の生活の様子を描いている。一番左の人物は肉にかじりついていて、その右側の人物は子供を抱いている。たき火を挟んだ反対側では石器を作り、その右側の人物は狩りで仕留めた動物を背負っている。そして、その奥では木の実を採取している。なんともユニークな構図が気に入っていて、考古学関係ではお気に入りのマテリアルの一つである。

あーいそがしい

2005年09月24日 | 雑文
 連休中もづっとパソコンに釘付け。某郵趣雑誌の数十年分の総目録作りに、「北陸郵趣」誌の編集。日課のebayのチェックも何やかんやと寄り道しながら見ていると1時間はかかってしまう。それに、郵趣雑誌への投稿原稿に、本職関係で新聞に週一で連載中の記事も書かなければならないし、仕事場の来年度事業の予算編成作業もまっただ中である。リーフ作りはしばらくはお休みだけれども、入手したマテリアルの下調べは入手したときにしてしまう主義なので、これもそこそこ時間がかかる。郵趣家の一日はこうして過ぎ去っていく。

イタリア1891年

2005年09月23日 | 切手
 ポピュラーな国でありながら、国内の切手展であまり見かけないのがイタリアである。まあ、僕自身も好きな切手の無い国なので、ほとんど持っていない。とは言うもののちょっと気になるのが画像のシリーズである。これの前のシリーズである1889年シリーズと似ているので、セットで展開させると面白そうなのだか、「スコット」「ミンカス」「ギボンズ」「イベール」「ミッヘル」のどのカタログを見ても、ありきたりの採録しかされていない。もっともイタリアの「ボラフィ」だって似たようなものなので、つまらないシリーズなのかと心配になってくる。面白そうなシリーズの匂いを感じるのは僕の勝手な思い込みだろうか?

ワイルディング2.5dの変種

2005年09月22日 | 切手
 画像は、先日入手したワイルディングの小アキュムレーションを分類中に見つけた変種。女王様のほっぺたに丸い大きな斑点。直径0.5mm強の大きさなのだけれども、グラビア切手の印面に0.5mmのキズはかなり目立つ存在である。このシリーズの楽しいところは、こうしたものがゴロゴロとしていることである。

香港1882年

2005年09月20日 | 切手
 英領香港切手。初期の切手は高いから持ってはないけど、この辺の切手からチラホラと入手している。余り代り映えのしない英領切手の中でも漢字で「五仙」「香港」と入っているだけで、ちょっとは印象が違って見える。日本で香港切手と言えば石川良平氏である。そのコレクションは、今でもサザビーズのネームセールカタログを見れば知ることができる。ある意味でネームセールは収集家の一つの目標であるかも知れない。まあ、僕は無理だけど・・・。

戦前の風景印

2005年09月19日 | 雑文
 先日、戦前の風景印のまとまったコレクションを見る機会があった。アルバム1冊に樺太、朝鮮、台湾、関東州、満州、南洋、野戦の各局がズラリと並んでいた。樺太の安別局には日ソ国境碑が描かれているし、南洋各局はいかにもトロピカルアイランド風である。それが関東州や満州になるとドッシリとした大陸風の図案になるし、野戦局には兵隊が描かれていたりする。これほどまとまった外地の風景印コレクションは見たことが無かったのだけれども、集める楽しみとしては面白いテーマだと思った。

なんだか大変なことに

2005年09月17日 | 雑文
 今日は、金沢の郵政公社北陸支社で北陸郵趣連盟の理事会。地方連盟でも難題が山積しているのだから、中央はもっと大変なのだろうと思う。難題の中の一つだったのが、「北陸郵趣」編集担当の暫定交代。なんだかわからないうちに、こっちに風が吹いてきて、抵抗するも空しく担当することに・・・。やっぱり年寄り連中に言われると、最後は断りきれないよ。ただでさえ秘書が欲しいくらいなのに一体どうなることやら。50年の歴史を誇る機関誌だけに穴を開けるわけにもいかないし。ただ、無理矢理でも引き受けたからには、しっかりやらねば。
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Germany 1872-1900

2005年09月15日 | 文献
 英語国以外の国のハンドブックで使い勝手の良いものというと、たいていは母国語がほとんどで、英文のものを捜すのには苦労する。それでも、努力すればたいていの国については、英文で書かれた良書が数冊は見つかるはずである。そんな中の1冊が「Germany 1872-1900」である。採録年代が狭いのが難点ではあるけれども、本国、植民地ともに郵便史、切手、消印などについて手際よくまとめられている。まだ読んでいる最中なのだが、これまでの印象では、簡略化しすきず、詳細しすぎず、ちょうど良いバランスだと思う。237ページでハードカバーなのだが、ネットの安売りで未開封新本で僅か12ドルというのも魅力である。

前島15銭のひび割れ

2005年09月14日 | 切手
 第1次新昭和15銭前島の中から、灰白紙の狭透かしである。画像で見えるかどうかわからないけれども、印面左端に複数のクラックが走っている。これは1α版の94番切手に見られるもので、昭和切手の名著「昭和切手研究」にも採録されているものである。

用語事典

2005年09月13日 | 雑文
 日本の郵趣界で欠けているものの一つに「郵趣用語事典」がある。まあ、内容を考慮しなければ過去に幾種類かが出版されているけれども、どれも本格的なものとは言えない。日本では実用的なハンドブックなら売れるだろうけど、地味な「用語事典」ではあまり売れないだろう。でも、その国の文化程度を測るモノサシの一つとして百科事典があるように、郵趣レベルを現す一つとして、しっかりとした内容を持つものが一種類ぐらいはあってほしい。

中国解放区の外国郵便

2005年09月12日 | 郵便史
 今日到着した「中国郵便史研究」107号を見ていたら、解放区切手貼りカバーのパクボー扱いが載っていた。中国切手については全くの門外漢である自分としては、解放区=ローカルという図式が出来上がっていたから新鮮な驚きであった。そこで、手元にある解放区関係の文献をパラパラと調べたら、1950年の米国行きとか、その他外国宛の類例が幾つも出て来た。僕としては目からウロコの世界である。