郵趣手帖の収集日記

切手収集について、日々感じたことや考えたことを気ままに紹介。

紅い切手

2007年09月30日 | 切手
 画像は米国1908年シリーズの中の駄物の1つ、目打12の単線形透しである。日本の新小判切手2銭や昭和切手乃木2銭など、紅い切手はよく目立つし、リーフやストックブックにズラリと並んでいると壮観。それにしても、米国切手のセンターは難しいね。この切手も若干オフセンター。

チベット1912

2007年09月29日 | 切手
 画像はチベット1912年発行の1/6t。小国なのだが未使用は比較的多く残されていている。シート構成は4×3で小型シートのようで中々かわいい。シートの入手も銭さえあれば難しいマテリアルではなくて、それなりのコレクションには多く取り入れられている。チベット切手は偽物が多いことで有名なので、収集には注意が必要である。この画像だって真偽のほどは・・・。

日本語の外国切手カタログ

2007年09月28日 | 文献
 JPSの日本語による外国切手カタログの先行きが暗いというか真っ暗のように聞いている。国によっては戦前部分が未採録であったり、切手帳は近年の一部のみが採録されるだけで多くが未採録であるなど、中途半端で使いづらくて仕方がないのも事実だが、外国切手入門には良いカタログだと思う。なにしろ日本語なのだからね。
 もっとも、国内ではそんなにバカスカ売れるほどの需要があるとは思えないので、今のような頻繁な発行でなくてもよいから、完全な形のカタログを今の倍以上のサイクルでよいから発行してもらえないだろうか。せっかくベースがあるのだから・・・。

ハンガリー・タイプF

2007年09月27日 | 郵便史
 ハンガリーでは、単円で年号入りタイプのものをタイプF形式として大別している。そして、これらは日付データの表示方法や、局名の書体、地名表示の有無、及びそれらの組合せにより何十という細別型式に分かれる。何十ということではなはだいい加減な表現だけど、色々な型式分類方法が乱立しているため、どの分類方法を採用するかによって異なるためである。実際のところハンガリーでの分類方法には非合理な点が多々あるため、大別は踏襲するものの、細別は再考するべきものと考えている。

こんな局名あるのね

2007年09月26日 | 雑文
 葉書が詰まっているホルダーを眺めながら、なにかネタがないものかと捜していたら年賀印のところでハタと目に止まったのがこの消印。
 昭和28年用の年賀印で図案は富士山。局名はというと静岡県の山梨郵便局。ん~ん。こんな局があったのねぇ・・・。山梨と言えば静岡県の隣の山梨県を指すのが普通なのだが、こっちは静岡県袋井市に所在する山梨局である。静岡と山梨と富士山で何とも言えない組合せ。

原稿書き

2007年09月24日 | 雑文
 「スタンペックス参観報告」を「北陸郵趣」11月号に掲載するため、印象に残った作品について感想やマテリアル紹介の原稿を書いている。切手展を参観すると大抵このような記事を書いて、「北陸郵趣」や「郵趣手帖」のホームページ、プログなどで公開してきたのであるけど、意外と書くと言うことが復習の意味で自分自身にも役に立っている。復習しないとすぐに忘れちゃうからねぇ・・・。

右書時代の機械印2

2007年09月23日 | 文献
 「新消印とエンタイヤ」誌に連載された記事をまとめたもので、「林式郵便葉書押印機による印影について」に始まる一連の著作の新作。
 それにしても、氏の消印に対する研究姿勢には全く脱帽する。こうした地道な研究成果を長期間にわたって発表し続けることは並大抵のことでないはず。機械印の分野で末永く基本文献として活用され、また伝え続けられることに間違いない。チャラチャラと色々なことに頭を突っ込んだ結果、何も残すことができそうにない自分としては、こうした仕事ができる人が正直羨ましい。

スタンペックスに行って来た

2007年09月22日 | 雑文
 昨日、今日の2日間にわたって逓信総合博物館で開催されているスタンペックスに行って来ました。感想を一言で言うと「玉石混淆」。非競争展の良い点と悪い点がもろに出た感じでしたね。
 良い点と言うと、桑田吉峰氏「U小判切手」に見られた競争展では絶対に出来ない試み。マテリアル入手の想いでや切手商でのバイトの事など色々と想い入れのある書込みで、それでいてポイントをさりげなく書いてあるという、ちょっと憎い演出。
 対して悪い点というのは、ただリーフにマテリアルが貼ってあるだけで書込みが無かったり、展開もストーリー性も無くどう見ても適当にマテリアルを貼ったとしか思えない作品が散見されたこと。これなどは、パンツ1枚で人前に出るようなものだと思うのだが・・・。いくら非競争展と言っても、人前に出るのだからそれなりの恰好はしてほしいもの。
 通常の切手展仕様の作品には見応えのある作品がズラリ。特に稲葉氏の「東清鉄道および関東州の鉄道郵便」は興味深くじっくりと拝見させていただきました。
 ジャペックスまで待たなくても、色々な知人との郵趣談義に楽しい2日間。明日からは現実世界に戻って仕事・・・。

中島隆

2007年09月20日 | 雑文
 今月の22・23日に開かれる「スタンプショウこうち'07」の案内を見て驚いた。そこには「特別展示:中島隆氏のコレクション 明治の土佐消印集」と書かれていた。中島隆の名は、ちょっとした日本切手収集家ならば大抵の方は知っていると思う。生まれつきの病のため1972年6月18日に19才という若さで亡くなった、学究の収集家である。死後に「土佐郵驛史」という遺稿集が出されており、身は滅んだがその仕事は現在でも収集界で生きている。死後35年になっても、そのコレクションが現在まで、恐らく遺族の手によってと思われるが大切に保管されているのだろう。そのコレクションが展示される。
 「土佐郵驛史」、荒削りではあるのは年齢的に仕方がない事だと思うが、まともな文章が書けない大学生がわんさか居る現在、後世に残る素晴らしい業績である。

Tannu Tuva

2007年09月19日 | 切手
 タンヌ・ツーバと言えば切手収集家ならばどの辺に位置するか知っていると思けど、普通の人ならわからないだろう。むしろ知ってる方がおかしいくらいである。
 画像の切手は1927年発行のシリーズからの1枚で、ツーバの位置が示されている。この頃の切手はおとなしい題材だけれども、1930年代に入ると大型のトピカル図案が中心となってくる。いわば土侯国切手のはしりみたいなもの。
 驚いたのは、ツーバ切手の収集家団体があることで、ホームページを見ると意外と面白そう。こちらからどうぞ。

カタログ番号

2007年09月17日 | 雑文
 カタログの重要な機能の1つがカタログ番号だと思う。例えば言葉が通じなくても番号さえ知っていればそれが共通言語にもなる。こうした重要な役目を持つ番号なのだが、意外にも変更に伴う付け替えが多い。身近な所では数年前にJPSの「さくら」や「日専」でも大幅な変更があった。
 このカタログ番号の変更は、混乱防止のためにも少なければ少ない方が良いに決まっている。世界カタログを例にあげると「ミッヘル」はよく工夫されていて、必要最小限の変更に押さえられており、さすが「ミッヘル」と思いたくなる。対して「スコット」は年によって規模は異なるけれども、全体的にけっこうな量の変更が見られる。カタログにある "Number Additions, Deletions & Changes" のページを見れば一目瞭然。このページ、重要なページなのだが意外と見ていない人が多いと言うか、知られていないようである。「スコット」を使用して取引している方は必見のページ。

切手マンスリー

2007年09月16日 | 文献
 僅か6号を出しただけで廃刊になってしまった「切手マンスリー」。画像の創刊号は1971年9月号。月刊誌で125ページ+広告ページという、今では考えられないようなものすごいボリューム。創刊号には山下精一氏の「北海道の郵便印」とか、連載の「コレクション拝見」では今井修氏のアルバムリーフが18リーフ紹介されるなど興味深い記事もある。
 翌年の2月号を出して廃刊になってしまうのは何とも言えないけど、このようなボリュームの月刊雑誌を作ってしまった当時の郵趣界の体力には脱帽。今だったらこんな無謀な計画すら出て来ないだろうからね。

サムソンコレクション

2007年09月15日 | 切手商・オークション
 僕が海外のオークション誌で最初に手にしたのが、1977年開催のサムソンコレクション。もちろんまだ中学生の分際だったのでビットができるわけないので、オークション終了後に頼んで残部をわけてもらった。サムソンは日本人がまだ国際展に出品する以前の戦後直ぐに、あちこちの国際展に手彫切手を出品していた伝説上の人物。本誌については「郵趣手帖」のホームページの「文献」のコーナーで紹介している。「郵趣手帖」はこちらからどうぞ。

風景印

2007年09月14日 | 雑文
 風景印押印を目的とした旅行、いわゆる局メグというやつはしない主義だけど、行った先に郵便局があって風景印があれば押印することにしている。仕事の関係でとんでもない所に行くこともあるので、そうしたやり方でもそれなりに色々と集めることが出来る。
 基本的には名刺と同じ大きさのカードに50円切手を貼り、それをリーフに整理しているのが、カードを持っていくのを忘れれば50円葉書を買って押してもらうし、興味を持った所だと速達実逓便を作ったりもしている。
 画像は北海道の上ノ国局の風景印で、350円を貼って速達で出している。そうすれば到着印も押されるし、実逓便ということが一目でわかる。まぁ、ここまでするのは極々限られたばあいのみなのだが・・・。なにしろ金がかかるのが欠点。

屏風展

2007年09月13日 | 雑文
 3日ぶりの我家。仕事が終わってから東京ミッドタウン内のサントリー美術館へ「BIOMBO/屏風 日本の美」展を見に行って来ました。平日の19時だと参観者も数える程(ある展示室など自分一人だけ)で心ゆくまで鑑賞できます。作品の性格上、会期中に何回も展示替えがあるので、全てを見るには7回も通わなければなりませんが、通うだけの価値のある展覧会だと思います。日本切手の図案に使われた屏風も幾つもありますから、切手とオリジナルを比べるのも面白いかもしれません。展覧会のHPはこちらから。
 今年の秋は美術関係展覧会の当たり年で、あとは国立新美術館の「アムステルダム国立美術館所蔵 フェルメール《牛乳を注ぐ女》とオランダ風俗画展」、京都国立博物館の「狩野永徳展」、サントリー美術館の「鳥獣戯画がやってきた! 国宝鳥獣人物戯画絵巻の全貌展」を見に行く予定。
 画像は馬と文化シリーズから厩図屏風。