久々に覗いて見たら、ブログは久しく更新されていないらしい
ちょっと悲しい事実である
思えば2006年(平成18年)の4月に思い立って書き始めた
気づくと5年以上が経過して書き込まれた記事は2000件を超えている
ま~よく頑張った
普通の臨床医としてただ熱く語っていただけなのに
気づいたら医学教育にちょいと興味を持った
臨床研修の必修化
いつの間にか『(新)臨床研修』で(新)はとれてしまった
全国の大学病院が巻き返しをはかる中、我が母校はというと
とうとう研修医募集数も見直される羽目になっていた
今月号の医学教育のイラストコラムに考えさせられた
William Osler先生の有名な言葉
『患者を診ずに本だけで勉強することは、全く航海に出ないに等しいといえるが、
反面、本を読まずに疾病の現象を学ぶのは、海図を持たずに航海するに等しい』
コラムを書かれた先生は、外科の恩師とのやりとりをこう書かれていた
大学で医学教育の旗振り役だった筆者は、当時、外科の恩師に『根拠を示せ』と
常に理論を要求されたらしい
そして自分のやらんとしていた医学教育が、さまに『海図を持たずに航海している』状態だったと気づかされ、大学院で理論を学んだのだそうだ
自分なりに行動したあとに、根拠としていた文献などを読み返し、振り返るという、臨床医としての当たり前の姿
まさに振り返りを実践することの大切さを示している
そして最後に読者に向けて『海図を持って航海しているか?』『海図は何枚あるか?』と聞き結んでいる
大学在職中に化学療法による抗腫瘍効果を増強する治療を発表したとき、学会で根拠を示せといわれ、それから薬学部と共同研究した
今も後輩たちが継続して研究し、患者さんの治療に役立っていることもうれしい
臨床研修ではいくら欧米の医学教育がすばらしくとも、日本に合っているのかどうしても不安で、ポートフォリオも教育学における理論から懸命に学んだ
今も教授の先生方から質問を受けると理論から説明するようにしているが、とても小うるさい輩だと思われているに違いない
今はとても大きな立派な船には乗っていないし、大海原を航海しているとは言えない
でも自分で集めた海図だけはしっかりと手元に持っているつもりである
母校の医学生や研修医はきちんと自分の海図である教科書や文献を大切にしているのだろうか?
集めた海図をきちんと整理しているのだろうか?
いつでも大海原を航海できるように準備しているのだろうか?ただまとめただけで、すぐに使えるようなものでないのなら、何のため?
怒られるから勉強する?留年するから試験前には勉強する?
久々にそんなことを感じた