聖マリアンナ医科大学病院臨床研修Blog

聖マリアンナ医科大学病院に勤める研修医たちの日々の情報をリアルにお届けいたします。

多摩病院臨床研修ニュース ~研修医の当直帯指導体制は?~

2009-04-26 20:59:35 | インタビュー
つい先日までトリインフルエンザを注意してたのに
か~
こいつは・・・・・医薬品にも豚由来のものあるしちょいと深刻?
ここも最前線の一次・二次救急なのでちゃんとニュースは知っておかないと

ところで
今日も救急災害医療センターの夜間診察室には
ちゃんと研修医の先生が張り付いています
多摩病院の研修医の当直は救命災害医療センターでの外来研修
もちろん病棟当直もあるけど
これは診療科によって異なります


救急災害医療センターの当直なので
研修医の先生は時間帯を調整して連続勤務にならないように配慮されています

しかも同時刻に複数の研修医がいないように
タイムスケジュールをしっかり組んで

時間的/身体的な負担を軽減しつつ
症例も偏らず無理なく経験すべき疾患・病態・症状を診ることができるように
一人の研修医が十分な指導を受けられるような体制を整えているのです
ね!研修医の労働者と学習者としての立場を考えてるでしょ?

その指導体制ですが
指導医も指導医WSを終えた臨床指導医が複数常駐
救命専門医だけでなく内科医・小児科医・外科医
それに整形外科医と脳神経外科医がそれぞれ24時間365日いるわけで
研修医は常にそれぞれの指導を受けることができる仕組み



指導医の方は研修医がいるとまずは診察して判断できるかどうか
研修医の成長レベルに合わせて
決して無理な指導は行わないように
きっちり日頃より指導を受けていますから

まだ診察もおぼつかないのに
『お前何考えてんだ!これはやったのか?あれは?検査は?で!診断は?』
なんて指導はいっさいないわけです

もちろんこんな指導をしたことがバレると番長の怒りが炸裂します!
最近は冷ややかな口調で
『僕の説明悪かったんですかね~ライムモデルっていうのがあって・・・』
とすぐにフィードバックが始まります
ハイ


『よし!まずちゃんと診察して記録な!』
それができていることを確認できたら
『では何を鑑別にあげたのか記録しておいて』
となる
そうなるとあとは簡単
『自分の考えた疾患を鑑別するのに必要な検査をオーダーしてみて』
そこで検査をオーダーできて初めて
『検査結果を判断して説明してみて』とか
『画像検査の所見を言ってみて』ということになる

この過程で点滴治療や処置の手技を同時に行うので
研修医は自分のレベルで無理せず当直帯をこなしている

もちろんすべてポートフォリオに記録として出力してファイリングしてるから
翌朝自分の担当指導医にみせることができる
そうなると担当指導医はこう切り出す

『せんせ!昨日はお疲れさん!』
『どれ?どんな患者さんを診察したのかそのポイントを説明してみて』
『なるほど!せんせ~はこの患者さんでできたことできなかったことは何?』
『よし!なら今度のとうちょくではどうしようと思ってる?』

この繰り返し

じつは指導医の方はっていうとあまり面倒ではない
逆に自分が担当した研修医は
『あの日当直の指導医A先生に指導を受けましたからできます!』
って感じなので誇りをもって教えるわけ

指導医も型に見える評価につながるので
結構いい仕組みだと思ってます


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