エゾ中村のブログ

「藤圭子」から「現代医学の功罪」まで、思いの丈を綴ります。 ・・・ From 北海道 ・・・

続・秘境駅「小幌」

2021-05-14 08:12:15 | 旅行・地域

8年前、新聞で「小幌駅 廃止」と発表されました。  しかし 小幌駅は、現在も廃止さていません。 地元・豊浦町 と JR 北海道 が交渉の結果、年間 300~500万円の財政支援(人件費肩代わり)を申し出 存続しています。 その後 毎年契約更新し、厳しい町財政の中 運行が続いています。 どうして、陸の孤島「小幌駅」に拘るのか? 観光資源が少ない我が町にとって、数少ない ‟アピールポイント” なのです!

「小幌駅」は、鉄道マニア「牛山 隆信さん」が開設するホームページ「秘境駅に行こう!」で、日本一に指名され 全国的に脚光を浴びた稀少地です。 鉄道マニアであれば、知らない人はいない ‟秘境駅” です。 存続を希望するのは、町民だけではないと思います。 マニアと共に「小幌駅」の存続を 願っています。
  
実は、私が小学生の頃から 何度も訪れた ‟思いでの地” です。 当時、三軒しかなかった漁師の家の一軒が、父親の同級生の住まいだったのです。 毎年 夏休みは、親父のお供で 海水浴 や 釣り を一日中 楽しみました。 我が家から 15キロ程の道のりですが、道路はなく交通手段は 一日数本・一両編成の列車です。(当時 上り下り 4本) 詳しくは、過去の記事(下のサイト)を参照してください。

去年「日本一の秘境駅・小幌」を綴っていますので、そちらも ご覧ください。  

◎ 道南・豊浦町の秘境駅「小幌」
  

「小幌」は、北海道のジオサイト(歴史遺産)に登録されています。 小幌洞窟 は、縄文時代(2000年前)の ‟土器” や ‟貝塚” が発見されており、円空が彫ったとされる ‟岩谷観音像”(レプリカ)など、多数の 木像・石像 が祀られているアイヌ民族 信仰の地なのです。 毎年、祖先を祀る儀式が 執り行われています。
列車以外の交通手段は、‟磯船”(岩礁が多い為)ないし ‟徒歩” です。 国道から、断崖絶壁を降りなければ、目的地に到達することは出来ません。 数キロの下りですが、案内人がいなければ ‟遭難” する恐れがあります。 登山の経験がない方は、列車をお奨めします! 

‟小幌駅”(早い列車を譲る為の待機所)は、トンネル とトンネル の 僅か 100メール間に、上下二つの‟プラットフォーム” があるだけの ‟信号所” です。 列車を降り 南に向かえば、‟文太郎浜”(両足のない漁師の家があった浜)と、‟岩谷観音” に続く ルートがあります。 道路と言うより、獣道に近い起伏だらけの小道です。 危険な ‟ヒグマ” はいませんが、‟マムシ” に注意が必要です。 夏場は、軽装でも支障はないと思います。 ただし 冬場の散策は、命懸けですので お勧め出来ません!

私は、50年以上「小幌」に行っていませんが、青森県の友人が報道で興味を持ち、同行を頼まれました。 しかし ‟新型コロナウイルス” の影響で、今のところ実現していません。 コロナが終息すれば、弁当 と カメラ を持参し 思い出の地を巡りたいと思っています。 その時は、当ブログで報告します。

戦前、北海道の各地で ‟陸の孤島” が存在していました。 その多くは、‟断崖絶壁” で道路が遮断された ‟漁師の集落” でした。 留萌の「増毛村」積丹の「入舸村」など 数々ありましたが、現在は大規模な土木工事で トンネルができ 道路が繋がりました。 唯一残ったのは「小幌」ですが、住人が居ないので 将来 開発される予定は ‟皆無” です! 
北海道の歴史遺産として、記憶に留めるのは如何でしょうか? 驚く程の ‟秘境” です!

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