エゾ中村のブログ

「藤圭子」から「現代医学の功罪」まで、思いの丈を綴ります。 ・・・ From 北海道 ・・・

“アイヌ人” と “琉球人”

2020-06-17 08:24:47 | “アイヌ文化”関連


私は、北海道に生まれ育ち年を重ね、郷土愛は確実に高まったと思います。 しかし 日本に対する愛国心は、年々薄れると感じる昨今です。 その理由は、日本人の偏った民族意識(差別)です。 琉球人に対しては、まるで同胞を認めない偏見としか思えない。 また アイヌ人に対しては、存在すら認めない差別そのものと感じるのです。 本来、“アイヌ民族”も“琉球民族”も祖国を有する人々であり、勝手に先住民少数民族と線引き出来ない筈です。 日本政府は、過去(侵略)に対する謝罪と弁済を、国連決議に則り確約する義務があります! 

今から150年ほど前、北海道 沖縄 も日本ではありませんでした。 1869年、明治政府は“蝦夷”と呼ばれた アイヌ人 の土地を、強制的に占領し支配下に置いた。 それから10年後の1879年、“琉球王国”と 琉球人 を日本政府は、実質的に支配し日本に統合したのです。 その政策は「 アメ ムチ 」だったと言われています。 「他国の侵略から守って遣るから 地権を日本に委ねろ」と、半ば騙しの手口で土地を奪った。 子供達に教育を与えると言い、日本語と戸籍(日本名)を強要したのです。 その結果、アイヌ人も琉球人も先進国の一員として、幸せな将来を確約されたのでしょうか? 残念ながら、何も報われていません。 アイヌ人・琉球人は、人権・尊厳・地権・・・あらゆるものを、言葉巧みに奪われたままです! 



不思議な事に、“アイヌ人”と“琉球人”は遺伝子的に、日本人や中国人・韓国人より近い関係と証明されています。 それは一体何を意味するか? 縄文時代以前、アジア大陸から渡った日本人の先祖が、本土をアイヌ人と琉球人から略奪し、彼等を北(蝦夷)と南(琉球)に追い遣った事になります。 日本政府は、大昔の事で資料も記録もないと高を括ると思います。 しかし 我々の祖先は、戦いに長けた民族です。 戦国時代を経験した血筋です。 明治時代、日露戦争でロシアに攻め入った事も、第二次世界大戦で中国や朝鮮またアジア諸国を侵略した事も、日本の軍国主義には「美談など一切ない」と言いたい。 力(伝統的な戦術)で、周辺諸国を実行支配した民族です。 勿論 “蝦夷”も“琉球”も! 

今まで私は、曖昧に“アイヌ民族”・“琉球民族”と言って存在をはぐらかして来たと反省しています。 彼等は、決して“放浪の民”でも“移民”でもありません。 我々日本人は、開拓者と誤魔化さず“侵略者”と認識する必要があります。 私は「アイヌ人」・「琉球人」と彼等の人権を尊重し、150年前の真実(正しい日本史)を改めて学びたいと考えています。 自然に恵まれた大地の住人 北海道人として!

アイヌ人関連
文化庁は、国立「民族共生象徴空間・ウポポイ」を、幻の“東京オリンピック”と並行して建設しました。 その“ウポポイ”が、7月10日に開館の予定です。 我が家から東へ60キロ(白老町)と近いので、ドライブがてら拝見するのが楽しみです。(旧“ポロトコタン”アイヌ民族博物館は何度か見学) 新装された“ウポポイ”を、目と肌で感じる必要があると思っています。 ある意味、道民による審査です!

過去、アイヌ人の聖地(東京で言えば靖国神社)二風谷を、ダム建設の為に水没させた非道を考えると、政府の善意なる方向転換に驚きました。(偽善も考えられる) おそらく 国連の提言で、アメリカ合衆国における“インデアン”や“イヌイット”と比較し、“アイヌ人”に対する冷遇を“民族問題”として指摘されたと思います。 国連は「“ウポポイ”を建てて 過去を清算せよ」と、アドバイスしているのではありません。 150年前、先住民族から「奪い取った土地や資源を返還せよ」と言っているのです。 果たして 博物館“ウポポイ”の建設が、アイヌ民族に対する謝罪となるのか、甚だ疑問です。 現在 北海道に住むアイヌ人は、1万3000人に激減しているのです。 どうして彼等の意見や希望を、国に訴える事が出来るのか? 人権や差別を、抗議しようとしても“多勢に無勢”、聞き入れられる耳すら ありません!  


 琉球人関連
数年前、沖縄県で米軍基地(ヘリパット)の建設に反対する地元の人々に対し、大阪府警機動隊員がフェンス越しに「土人(ドジン)が・・・」と罵りました。 20代の隊員が発した暴言です。 「それを言ったら御終いです」 国・警察の思想や指導が、先住民族(琉球人)を差別している証しです。 沖縄県民が、政府の基地政策に反発するのは当然です。 日本政府は、2007年の「先住民族の権利に関する国連宣言」を、アメリカ合衆国と共謀し、無視する積りなのでしょうか? それとも 沖縄(琉球)は、元々“米軍基地”と言うのでしようか? 何方にしても、国際社会の流れを無視・軽視する限り、日本の民主主義は“絵に描いた餅”です! 

昨年11月、琉球王国の遺産“首里城”が焼失しました。 沖縄県民は、再建を願っていると思います。 “ウポポイ”と同じ様に、国による再建を期待しているのでしょうか? 日本政府は 贖罪の為、豪華な“首里城”を建てると約束する筈です。 しかし 安易な妥協は、琉球人の尊厳を失う結果になります。 “首里城再建”は、是非とも沖縄県民の総意(自力)で成し遂げる冪です!    


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1 コメント

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初めまして (4321mtmt)
2020-06-22 08:55:27
沖縄生まれの沖縄育ちです。学術的なことはわかりませんが、勝手に琉球民とアイヌ民は北と南で色の違いはあるけど、似ていると思っていました。散らされた先住民が北と南に残ったのではと勝手に思っていました。
なんだか、読んでいて嬉しくなりました。
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