バニシング・ポイントは、日常使う言葉でありません。 絵を描く時の遠近法で「平面上で平行になる線は、消失する点に収束する 」を意味する様です。 私は 絵を描きませんので、正直言って“バニシング・ポイント”に興味はありません。 しかし、その中で「立点から出発する線であっても 平行なら同じ消失点に消える」その部分が気になります。 視点において、近くは“リアル”で 遠くは“イメージ”なのか? 遠近法で言うと、我々は “現実”と“非現実”を同時に見ている事になります! 「見ている筈が 見ていない」眼による錯覚が生じます。 結果、視覚の異変は“脳”(神経)を“乱す”とも言えます。
◎「バニシング・ポイント」
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上の写真で 高層ビルを地上から眺めると、確かに 消失点(見えない部分)があります。 視力の良し悪しと関係なく、遥か彼方を肉眼で見る事は出来ません。 ただ 感じるだけです。 空を凝視すると、多少の雲は確認できます。 ただし、上空に激しく流れる雲があった場合、消失点は雲によって移動する様に感じます。 その時 移動する雲に惑わされ、高層ビル全体が動く錯覚を起こす事があります。 消失点が動くと言う現象は、時に“脳神経”に狂い(パニック)を起こすと思われます。 一体、何を言いたいか? 車を運転していると、風景がスピードに応じて流れます。 しかし、同じスピードで走る横の車は、止まって見えるのです。 “バニシング・ポイント”は、視覚・視点によって錯覚を起こすと言う事です!
15年程前、テレビアニメ “ポケットモンスター(ポケモン)” を観た大勢の子供達が、精神異常を起こし病院へ緊急搬送された不可解な事故がありました。 全員が軽症だったので、大きな問題にはならなかった。 あの事例は、視覚(目)による“パニック”すなわち “消失点が原因” ではないでしょうか? 目まぐるしく点滅する光であっても、視点が狂い異常を起こす典型です。 やはり 我々は生活する上で 、“視覚”・“視点”が大きなウエートを占めていると思います!
◎ 大雨で氾濫する河川
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近年 世界的な異常気象により、日本各地で記録的な集中豪雨(線状降水帯)が発生しています。 河川が氾濫し、各地で痛ましい水難事故が多発しています。 “地球温暖化”なのか“氷河期の終焉”なのか、真実は分かりません。 そんな昨今ですので、私の“水難体験”を紹介します。
「増水し荒れる川の橋を渡ると、とんでもないパニックに襲われる」と言う実体験です。 川の上流を凝視しながら渡ると、一瞬 川の流れが止まる 消失点移動 があったのです。 勿論、川の流れが止まったのではありません。 橋が下流に押し流される様な、非現実的な錯覚 が私の中で起きたのです。 それが、消失点によるパニックです。 「激流に橋ごと流される」と、錯覚・幻覚に陥るのです。 パニックを鎮めるのは、目を閉じて現実に戻る努力をする他はありません。 どうにか私は、3分程でパニックを回避し助かりましたが、川で起きる災害の多くは 消失点 だと思います。 川の周辺でパニックを起こすと、常識では考えられない精神異常を起こすのです。 勿論 助かりたい一心で、静止していると錯覚する激流に飛び込むとアウトです。 要するに「橋や堰堤を渡る時は、決して激流を見てはならない」と言う 私の体験談でした。
高知県の“四万十川”には、欄干がない“沈下橋”が 40以上ある様です。 多くの橋は、車の通行も出来るそうです。 普段 走り馴れた沈下橋でも、増水時に限ってハンドルの操作ミスで水没する車が多い様です。 それは、単なる運転ミスではありません。 橋の上で、急ハンドルを切らなければならない異常が、ドライバーの精神に起きたのです。「沈下橋が流される。上流側にハンドルを切らねば」と! そんな現象は、四万十川に限った事ではありません。 増水した川(橋や堰堤)を渡る際は、くれぐれも 消失点(バニシング・ポイント)を お忘れなく!