佐世保の展海峰で雨に霞む九十九島の情緒を味わって、次にハウステンボスへ向かう予定だったのですが、ハウステンボスをパスすることにしました。
既に11時を過ぎており、休暇の残り時間や今後のスケジュールを考えると時間がかなりタイトになっていたからです。
ハウステンボス程の観光地であれば、また来る可能性もあるでしょう。
国道202号線を唐津へ向かうことにしました。
次なる目的地は「ポンポコ村」。
一体どんな所なのでしょうか?
佐世保から一時間程も走った頃、車の左手に赤いものが点在する光景が目に入りました。
すぐにハンドルを切り、国道から村道らしき道へ車を進めます。
標高2、3百メートルほどの低山の、なだらかな斜面に広がる田に、ヒガンバナが咲いていました。
花の密度の高い場所が少なく、見栄えのする写真は撮れませんでしたが、清らかな小川の縁などに赤い花が彩りを添える、長閑で懐かしい田舎の風景が広がっていました。
きっと唐津辺りではヒガンバナは、わざわざ見に行くような花ではないのでしょうね。
この場所以外でもあちらこちらで、野を彩る赤い花の姿を、目にすることができました。
さて、目的のポンポコ村は唐津市の鏡山の中腹にありました。
ベゴニアを育てる温室を中心としたフラワーガーデンですが、クワガタ虫や珍しい亀を飼育したり、晩秋には皇帝ダリアを周囲に咲かせたりで、経営する方の一生懸命を感じました。
こんな時は、訳もなく応援したい気持ちになります。
ポンポコ村の経営者の方に教えてもらった、ブーゲンの森も尋ねてみました。
こちらは、すぐ近くで飲食店を経営する方が八年ほど前に開設したとのことで、他の場所に花が少なくなる11月、12月頃がブーゲンビリアの最盛期なのだそうです。
休日に、福岡辺りからドライブがてらに車を走らせ、花を見て、唐津の新鮮な魚などを楽しめれば、冬の季節の暖かな想い出になるかもしれません。