へぇ~Bonn便り

ニューヨークからボンへ引っ越してきました。時にはへぇ~と言いたくなるようなドイツの平凡を皆さんにお便りします。

ニューヨーク徒然草9  こどものじかん

2001-11-07 07:26:02 | ニューヨーク徒然草 (2001-)

Mama


 産後2ヶ月半に入って体調も回復してきたころでした。日系の本屋さんに「絵本読み聞かせ」のボランティア募集の案内が出ていたと聞き、興味があったので、早速申し込みに行きました。すると担当の店長さんが、「お手伝いすると言う人はいるけど、積極的にやってくれる方がいないんですよねぇ。」とポツリ。その「積極的」というのは、企画から実行まで、全てやって欲しいという意向だったので、ちょうど外に出たくてウズウズとしてきていた私は、発作的にその場で取りまとめ役を引き受けてしまいました。


 さて後日、本屋さんから申し込みをしたボランティアのメンバー表のfaxを受け取り、翌朝連絡をとろうとしましたが、なかなか電話が繋がりません。それが、9月11日の朝で、貿易センタービルで起きた事件の直後だったのです。結局そのテロ事件から数日経っても、大部分の人に連絡がつけられない状態になってしまいましたが、私が妊娠中に通っていた語学学校のクラスメイトや、同じアパートに住んでいる友達が快くメンバーに加わってくれて、気心の知れた信頼のおける仲間たちと活動を始める事ができました。


 マンハッタンでは、テロ事件で亡くなった方々への追悼の気持ちから、イベント等が自粛される動きもありましたが、逆に、不安になっている人々を励まそうという催しもたくさん始まりました。心理カウンセラーの先生が、日本からもたくさんいらしたり、無料のコンサートや詩の朗読がミュージアムで開かれたりしていました。私たちの絵本読み聞かせの企画は、事件が起こる前からのものですが、こんな時だからこそ、子供たちに夢を与える企画を実現させたいという気持ちが強くなりました。


 私が語学学校を卒業して5ヶ月も経つのに、当時のクラスメイトとは出産後もずっと仲良くしてもらっていて本当に嬉しい限りです。しかも、こうやって一緒にイベントをつくることになったからには、定期的に会えるので、なんだか学生に戻ってサークル活動をしているみたいです。友達がその友達を紹介してくれたり、お店に貼りなおしたポスターを見て新たに連絡をくれたりして、あっという間に19人が集まり、2グループに分かれて活動することになりました。


 この絵本読み聞かせ企画を「こどものじかん」とネーミングしました。メンバー1人1人の個性と才能が生かされて、盛り上がりを見せています。全員がメールアドレスを持っているので、積極的にアイデアを出し合いながら企画が進み、手際よく行き届いた仕事ぶりはとても頼もしく思います。様々な事情で同じニューヨークに住む者同志、メール交換もまた楽しいもので、気がつくと、この「こどものじかん」に関する活発なメールのやりとりが軽く100件を越えてしまいました!


 10月21日には、ハロウィーン色の第1回目が開催されました。ご近所のお子ちゃまたちも見に来てくれてました。これからもたくさんの子供たちに来てもらえるように、みんなで愉快な「こどものじかん」をつくっていきます。遊びに来てね♪

 


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