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日本人のほとんどの人にとって、2月に大阪市の橋下市長が検討要請した以下の小中学生の留年についてのニュースを聞いてびっくりしたと思います。
朝日新聞デジタル:小中学生も「留年」ある? 橋下市長が検討要請 大阪 - 社会
私はもともと北欧での留年制度については知っていたので『ついに、日本もやっとこういう話が出るようになったか!』といったのが最初に思った事です。
とはいえもちろん、北欧諸国は日本と違い人口密度も消費税を始めとした税額も何もかも日本とは違う国です。
が、だからといってすぐに『日本では無理!』と言うのも大人げない…というより、教育先進国とも言ってもよい北欧諸国で実際に行なっていることを知るだけでも非常に為になると思いますし、特にお子さんがいらっしゃる方には是非、いろいろ勉強、というか視野を広く、いろいろな教育の考え・道・方法が実際にあるんだということを知って欲しいなぁと思います。
が、だからといって北欧の教育がすべてにおいて完璧!というわけではありません。
しかし、日本に比べて格段に『子どもたちが勉強しやすい環境・社会』であることは間違いありません。
日本の教育が「常識」で「普通」では決してない、ということだけでも伝わればいいなぁと思います。
北欧以外ではフランスの教育や育児関係も為になりますので、こちらもぜひ。
また、小学生未満の子たちのための、北欧やドイツにおける『森のようちえん』も素晴らしいです。
子どもたちの情操教育・環境教育などなど、生きて行くための基礎が自然の中で学べる、これこそ日本で取り入れて欲しいと思っているシステムです。こちらも興味のある方はぜひ、調べてみてください。
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さて、北欧という、日本とは違い“精神的にも”素晴らしく豊かな国々の事を知らないでいるのは本当にモッタイナイ!と常々感じています。
近いようで遠い、遠いようで近い国々、北欧。
もっと皆さんにその良さも含め、知っていただきたいと思います。
そもそも北欧では、教師に新卒の人なんて採用しません。
『学校』という場所は、勉強だけではなく『子どもたちが社会で生きていくための知識や経験を教える場所』でもある、という考えが強い事から、
これって…よくよく考えてみたら、当然な気がしませんか?
北欧でもし新卒の人を採用したら、それこそ保護者から叩かれ、バカにされるのは間違いありません。
だって、保護者より社会経験少ない人から何を学べるというのでしょう?
学校がただ勉強だけを学ぶだけのところであれば、それこそ塾行ったりカテキョ頼んだ方が効率もいいし、となると保護者も子どもたち自身も学校に行く意味、行かせる意味など見いだせる訳がありません。
北欧では教師に対する信頼がめちゃくちゃ厚いのも、社会経験豊富な教師が多いからだと思います。
日本では教師に対する信頼が非常に低いのが、あまりにも『井の中の蛙』である世界の中でしか生きていない、というのが理由の1つではないでしょうか?
……なんか、教師という職業に対して非常に辛辣に意見ばかりを書いていますが、かくいう私自身は学生時代に尊敬できるような先生が結局たった1人しかいなかった、ということからかもしれません…哀しすぎますが(^_^;A
それこそ教科書に書いてあるとおり、もしくはそれ以下のことしか教えられない教師がほとんど、それだったら教科書1人で読んでいた方がよっぽど理解できるといった劣悪な環境だったので、教師というものを信用できないというのが正直なところです……。
なので余計に、北欧の教育方法を知ったの衝撃と羨ましさといったら!
次に生まれ変わ時は、絶対に北欧!と考えています(笑)
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それでは以下に、北欧における教育について、参考になりそうなサイトや本をいろいろご紹介していきます。
●北欧の教育を見てみよう~「受けてみたフィンランドの教育」を読んで(2) | Afternoon Cafe
“ フィンランドでは落ちこぼれを作らないことを重視しており、きめ細かいフォローをするシステムとして留年があります。以前も書きましたが、成績は絶対評価の10段階で、3まではつきません。4が二つで留年です。
留年してる子は結構ごろごろいるようで、筆者の真由さんのホストファミリーの子どもも留年していました。留年は中学でもあります。
「中学で留年なんて、本人が恥ずかしい思いして登校拒否にでもなったらどうするの?!」とついつい日本的価値観で見てしまいがちになりますが、これはフィンランドでは当てはまりません。留年についての考え方はフィンランドでは全然違います。
日本では留年は落ちこぼれの烙印で、非常にマイナスに捉えられます。学校側としても留年はできるだけ避けたい事柄、必死で補習や追テストをしたります。
しかしフィランドでは留年せず分からないまま卒業することの方が恥であって、勉学をきちんと身につけるための留年は別に恥でもなんでもないのです。
この姿勢の違いは学校に何を求めるかが日本とは違うからだろうと、と真由さんは書いています。学校は基本的に勉学を身につけるところでしかない、というのがフィンランドでの認識であり、子どもも何のために自分は学校に行くか目的意識を持っているのです。…… (後略)”
“ (前略)……これに対し前に述べたようにフィンランドには学校=「規律正しい集団生活」なる観念は全くありません。基本的に個々人が勉学を求めてやってくる場所ですから、同年代の子どもと違う学年になることに心理的抵抗もありません。これも大学っぽいといえば大学っぽいですね。
ところで、徹底した学力を付けるのに安心して留年するためには、もちろん教育費が無料であることが背景にあるのはいうまでもありません。
日本では高校無償化の話が出たときに、
「税金で行かせてもらうのだから、成績の悪い奴、留年するヤツは無償化を取り消せ」という声が聞かれました。
こういう声は、子どもの教育に関してフィンランドの社会が向いてる方向とは180度違うと言わざるをえません。 ”
↑ズバリそのまま、留年制度のことが書かれている本です。
上記のサイト自体も素晴らしい。全文、そらで言えるぐらい繰り返し読んで欲しいほどです!
他の記事も時間が許す限り全部読んで欲しいですね。
教育関係者の方も含め、ぜひ!
北欧の教育を見てみよう~「受けてみたフィンランドの教育」を読んで(1) | Afternoon Cafe
北欧の教育を見てみよう~「受けてみたフィンランドの教育」を読んで(3) | Afternoon Cafe
●Wa Connection フィンランド便り : 小学校へ進学の申請
“ 皆が同じ年に進学するかと言うと、もしわが子の発達状態が気になって、もう一年待った方が良いと保護者が判断した場合には、一年遅らせる事もそこそこ聞く話です。また小学校での留年もあります。身近でも近所のとある女の子は、授業内容でついていく事が難しかったそうで今2回目の一年生をやっている最中。 ”
実際にフィンランドに住んでいる方の言葉はリアルです。
日本人の目で直接見たフィンランド、こちらもぜひ読んでください。
以下は北欧の教育制度について書かれたサイトです。
●北欧諸国の教育・福祉制度
グラフ付きで、北欧や欧米、日本との比較なども書かれています。
育児支援制度や年金制度なども。
●新たな時代の教育制度の提案に向けて~北欧の教育:平等主義や福祉主義からの教育では可能性がない、外圧に対応した共認形成が生命(スウェーデンとフィンランドの違い) (感謝の心を育むには)
こちらのサイトも他の記事も合わせぜひ読んで欲しいです!
●学費は高いわ援助はないわ・・・日本の高等教育@OECD: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
こういう記事を読むたびに愕然としてしまいますね…
↓そしてこれはぜひ、日本でも行なって欲しいと思うのが『教科書のリサイクル』です。
● デンマークの教科書リサイクル!|ふくおか情報局『セサミ』のブログ
デンマークも教育費はすべて無料です。
とはいえ、給食はないので毎日お弁当を親御さんが作って持って行きます。
が、『主婦』や『専業主婦』という単語が“なくなってしまった”、つまり夫婦ともに働いているのが当たり前の国でも毎朝お弁当を作って子どもに渡します。…とはいっても、パンにちょっとしたものをはさんでリンゴを1個持たせるだけ、という簡単なものになりますがw
閑話休題。
毎年買い替えるのもお金が本当にモッタイナイ、そして紙の資源としても更にもったいない教科書をリサイクルで使う事により、子どもたちもモノを大切に扱う気持ちも芽生えますし、そこで環境の話もできてしまいます。
日本も早くそうなって欲しい、というより、そういう気持ちを持って欲しいです。
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さて、北欧の教育、というかデンマークですが、教育の話が出たついでに、『デンマークの性教育』についても日本は学ぶべきところがたくさんあります。
↓ もう7年近くも前に書いたブログ記事ですが…懐かしいw そして今と文体が全然違いますね(;^ω^)
保健体育… - *begejstring for DANMARK*
『デンマーク 性教育』でググると、上記記事がトップに表示されるという…(爆)
手に入れた、実際にデンマークで使われている小学6年生向きの性教育の教科書を翻訳し掲載してたりしてました。
…が、大変申し訳ないことに翻訳が途中で止まってしまったという…(汗)
日本の性教育はどうしてもクローズドなところがあるので、イチバン大事なところを教えてくれません。
北欧のティーンエイジャーは日本人以上に身体の発達も早いですし、10代での結婚も非常に多い国なので性教育は非常に大切な教育です。
デンマークでは、14歳で昔の日本でいう『元服』的な意味でそれを認めるためのホームパーティが開かれ、それからは親もあまりうるさく言わなくなり、そして18歳で親元から離れ恋人や友人たちと部屋をシェアしながら大学に通う、というのが当たり前のようになっています。
このくらいの年齢を過ぎたにも関わらずまだ親とくっついているのはむしろ恥ずかしいようです。
『自由』を手に入れるのが早い分、もちろん『責任』を負うのも早い、ということですが。
なので、親の方もかなり早いうちから子どもから手が離れるので『第二の人生』が始まり、人生を謳歌できるということになります。(デンマークが少子化を乗り越えたのもこの辺の事があるからかと。)
18歳で家を出る、というからには、“個”が発達し独立心旺盛でないとなかなか出来る事ではないと日本人の私たちは思ってしまいますが、『個人を尊重し活かす』教育をしている北欧だからこそ、子どもたちも精神的に成長し独立できるのだと思います(親も含め)。
デンマークに行っていた時、10代後半~20代前半の子たちが住んでいる全寮制の学校にて数日間過ごす機会があったので、彼らといろいろな話をしたりしたことがあるのですが、まぁいろんな意味で日本人と違うこと違うこと!
さすがヴァイキングの子孫たちというかなんというか…個がはっきりしていて独立心旺盛です。
もしできうることなら、ぜひみなさんに実際にその目で見ていただきたいと思います。
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さて、教育関係の話ではないのですが、以下の記事もぜひ読んで欲しいです。
●感想/寝たきり老人のいる国いない国
『自立』という言葉の本当の意味は何か、ということをが考えさせられます。
他にも北欧関係のご紹介したい本とかがたくさんあります。
また後日、書きたいと思います。