2017年4月4日に
「坂本龍一アルバム完成記念関連イベント」坂本龍一セレクション アンドレイ・タルコフスキー監督作:『鏡』『サクリファイス』特別上映会@TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
行けないので、『サクリファイス』も見た。
J.S.バッハ「マタイ受難曲」BWV244第47曲“神よ、私のこの涙にかけて憐れみください、みてください”
スウェーデン民俗音楽
海童道宗祖の法竹音楽
などが映画で流れる。教授が死ぬ前に聴きたい曲でマタイ受難曲を挙げていた。この映画の影響もあるんだろうなあ。
映画はスタート・ロールと言うべきなのか判らないが、バッハの曲に
レオナルド・ダ・ヴィンチの『東方の三賢人の礼拝』の絵が背景に。
この絵は
マリアに抱かれたイエスに跪く賢人の上方に、オリーブの「生命の樹」が豊かな緑を茂らせている。
映画の冒頭で主人公アレクサンデルが喉の手術をして声が出ない息子と一緒に「日本の木」だという枯れ木を植えるシーンがある。
「初めに言葉ありき」
東日本大震災で1本残った松の映像と重なった。
これは教授が当時言っていたんだが、偶然一緒にこの映像を観た人が「あの残った松?」と声をかけてきた。
バルト海にあるスウェーデンのゴトランド島が舞台となっている。
核戦争が起きた時に絶望する人間が救済を求め、主人公は自己犠牲を信じなかった神に誓って、救済のための儀式を実行していく。
精神的にまともで居られなくなった人の話
最後に主人公の息子が枯れ木に水をやり、寝そべって木を見上げて、声が出るようになって、父の言っていた言葉を発する。
「初めに言葉ありき」
架空の話ならば、狂気に満ちた人の話なのかもしれない。しかし、最初から警告されていた言葉が宙に浮いた状態で放射能汚染や戦争が起きてしまった場合、その人の語る独白は、現実に起きないためのタルコフスキーの警告だったはず。
黒澤明が好きだったタルコフスキーだったからか?黒澤の『夢』に繋がるものを感じた。
2011年以降の世界では、この作品は宗教的には預言的な要素を含んでいるとされたかもしれないし、自然災害と人為災害を予言したものだと語る人もいるんだろうけど、SF映画で警告していることを考えて、危機を回避できない人間の愚かさが何とも悲しい。人はどうしてこうも愚かなのか。
救済はあるのか?
神頼みしかないのか?
教授の新譜「async」は一体、どういうアルバムになっているのか?
「坂本龍一アルバム完成記念関連イベント」坂本龍一セレクション アンドレイ・タルコフスキー監督作:『鏡』『サクリファイス』特別上映会@TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
行けないので、『サクリファイス』も見た。
J.S.バッハ「マタイ受難曲」BWV244第47曲“神よ、私のこの涙にかけて憐れみください、みてください”
スウェーデン民俗音楽
海童道宗祖の法竹音楽
などが映画で流れる。教授が死ぬ前に聴きたい曲でマタイ受難曲を挙げていた。この映画の影響もあるんだろうなあ。
映画はスタート・ロールと言うべきなのか判らないが、バッハの曲に
レオナルド・ダ・ヴィンチの『東方の三賢人の礼拝』の絵が背景に。
この絵は
マリアに抱かれたイエスに跪く賢人の上方に、オリーブの「生命の樹」が豊かな緑を茂らせている。
映画の冒頭で主人公アレクサンデルが喉の手術をして声が出ない息子と一緒に「日本の木」だという枯れ木を植えるシーンがある。
「初めに言葉ありき」
東日本大震災で1本残った松の映像と重なった。
これは教授が当時言っていたんだが、偶然一緒にこの映像を観た人が「あの残った松?」と声をかけてきた。
バルト海にあるスウェーデンのゴトランド島が舞台となっている。
核戦争が起きた時に絶望する人間が救済を求め、主人公は自己犠牲を信じなかった神に誓って、救済のための儀式を実行していく。
精神的にまともで居られなくなった人の話
最後に主人公の息子が枯れ木に水をやり、寝そべって木を見上げて、声が出るようになって、父の言っていた言葉を発する。
「初めに言葉ありき」
架空の話ならば、狂気に満ちた人の話なのかもしれない。しかし、最初から警告されていた言葉が宙に浮いた状態で放射能汚染や戦争が起きてしまった場合、その人の語る独白は、現実に起きないためのタルコフスキーの警告だったはず。
黒澤明が好きだったタルコフスキーだったからか?黒澤の『夢』に繋がるものを感じた。
2011年以降の世界では、この作品は宗教的には預言的な要素を含んでいるとされたかもしれないし、自然災害と人為災害を予言したものだと語る人もいるんだろうけど、SF映画で警告していることを考えて、危機を回避できない人間の愚かさが何とも悲しい。人はどうしてこうも愚かなのか。
救済はあるのか?
神頼みしかないのか?
教授の新譜「async」は一体、どういうアルバムになっているのか?