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仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

「暗闇のセレナーデ」 黒川博行

2006-07-02 09:11:54 | 讀書録(ミステリ)
「暗闇のセレナーデ」 黒川博行

お薦め度:☆☆☆+α
2006年6月1日読了


黒川博行の第3作。

主人公は姉を殺された女子美術大學生とその友人。
美術大學といふ、あまり一般的でない場所の雰圍氣が傳はつて來て、それだけでも面白い。

もちろん、ミステリーとしても面白い。
密室殺人の謎もさることながら、讀みすすめてゆくうちに事件の構圖が二轉三轉し、飽きることがない。
トリックについては、美術の特殊な知識がないと解明できないが、主人公が美大生といふ設定がここで生きてくる。

また、黒川の作品らしく、そこここにユーモアが感じられる。
<島崎は二度とアナゴを食ふまいと、心に誓つた>
この一文は引用すると何氣ない一文だが、作中に置かれてゐる状況ではクスリと笑へる。


2006年6月1日讀了



暗闇のセレナーデ

東京創元社

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