巨人戦スポーツ解説

プロ野球の巨人戦の解説です。

2016年5月26日。広島対巨人戦。3対2で広島勝利。サミット開催!。

2016-05-26 22:04:55 | Weblog
    2016年5月26日
#為替、109.72円。109.66円。109.68円。ユーロ、122.47円。122.54円。122.61円。
#ダウ、17851.51ドル。+145.46ドル。ナスダック4894.89。+33.83。
#前場、16805.63円。+48.28円。後場、16772.46円。+15.11円。
日本の湖、沼。
まるぬま まるぬま 群馬県 火山 0.45 50 - 一級河川・利根川水系。 5/26

1.広島対巨人戦【マツダスタジアム】18:00
 3対2で広島勝利。
先発、
【広島】九里亜蓮右腕、7回へーゲンズ右腕、8回ジャクソン右腕、
9回中崎翔太右腕、
【巨人】大竹 寛右腕、7回山阿口哲也左腕、8回戸根千明左腕、
宮國椋丞右腕、
.
【巨人】
1番 中 立岡 宗一郎、右亀井善行2番 左 中重信 慎之介、3番 遊 坂本 勇人、
4番 二 クルーズ、5番 一 アンダーソン、6番 右 長野 久義、左代走鈴木尚広、
代打相川亮二、7番 三 村田 修一 、8番 捕 小林 誠司 、
9番 投 大竹 寛、山口哲也、代打脇谷亮太、投戸根千明、宮國椋丞
【広島】
1番 遊 田中 広輔、2番 二 菊池 涼介、3番 中 丸 佳浩、
4番 左 松山 竜平、5番 一 エルドレッド、6番 右 鈴木 誠也、
7番 三 安部 友裕、8番 捕 磯村 嘉孝、ダ新井貴浩捕石原慶幸、
中崎翔太、
9番 投 九里 亜蓮、投へ―ゲンズ、代打堂林翔太、投ジャクソン、
#、今日も小林‽❓3番丸、4番松山、5番エルトラッド、要注意!?。
大竹!シュートとカーブ、スライダーの投げ分けが出来るか!?。
1回表、1番、1.0.2.0.7フライ真ん中低め?2番、中三塁打3番坂本、1.0.1.1.9ヒット1点4番クルーズ、0.1.1.1.1.2.フライ?5番、1.0.4ガロ外のカット?   1.対0。
1回裏、1番、1.0.2.0.2.1.7フライストレート144キロ2番、1.0.1.1.肌利ホーウラン
5号真ん中のスライダー1点3番、0.1.0.200.4ゴロ4番、1.0.1.1.2.1.3.1.6ゴロ。
1対1。
2回表、6番、0.1.0.2.1.2.空振り三振フォーク、ボール7番、6ゴロ8番、1.0.2.0.2.1.3.1.7フライ。
2回裏、5番、0.1.4ゴロ真ん中?6番、0.1.左ホームラン6号1点7番、1.0.1.1.2.1.2.2.3.2.7フライ好捕8番、1.0.1.1.1.2.2.2.3.2.3ゴロ。   1対2。
3回表、9番、0.1.1.1.5ゴロ1番、0.1.1.1.2.1.3ゴロ2番、0.1.1.1.2.1.6フライ。34球。
3回裏、9番、0.1.0.2.1.2.5ゴロ1番、0.1.1.1.4ゴロ内野安打2番、1.0.2.0.3ゴロエラー3番、1.0.2.0.2.1.3.1.3.2.4ゴロ併殺。真ん中高めのストレート、助かった。
4回表、3番、1.0.2.0.2.1.8フライ4番、0.1.1.1.2.1.2.2.空振り三振カット、ボール球‽5番、0.1.0.2.1.2.、、6ゴロ。49球。
4回裏、要注意4番、0.1.7フライフォーク5番、0.1.0.2.1.2.6ゴロ低目6番、0.1.1.1.2.1.8ヒット7番、1.0.2.0.3.0.??3.1.四球8番、1.0.1.1.2.1.2.2.空振り三振。6球。
5回表、6番長野、1.0.1.1.6ゴロ真ん中のカーブ7番、1.0.1.1.左二塁打価値ある8番小林、1.0.1.1.1.2.2.2.4フライ、真ん中高めのストレート?9番打?、0.1.1.1.2.1.2.2.、
空振り三振。
5回裏、重要9番、0.1.1.1.1.2.、2.2.、空振り三振1番、0.1.1.1.1.2.3ゴロ2番、0.1.5ゴロ。80球。流れ良し¡追加点!亀井から!。
6回表、1番亀井、0.1.1.1.4フライ低目?2番重信、左三塁打価値ある3番坂本、1.0.2.0.3.0.四球4番クルーズ、選球?0.1.1.1.2.1.盗塁成功!!2.2.ボール?7フライ1点5番、1.0.1.1.2.1.3ゴロフォーク、ボール球?。              2対2。
6回裏、最重要3番、1.0.1.1.1.2.2.2.3.2.、四球4番、1.0.7フライ5番、1.0.ワイルドピッチ2塁2.0.2.1.3.1.四球6番、1.0.2.0.2.1.3.1.四球最低最悪‽❓7番、1.0.1.1.2.1.2.2.
9フライ真ん中高めのストレート?1点8番打新井、1.0.1.1.2.1.2.2.6ゴロ。
四球3個と犠飛で勝ち越し点。                   2対3。
7回表、【ヘーゲンズ】6番長野、1.0.2.0.3.0.3.1.四球打磯い鈴木策は?7番村田、0.1.6ゴロ併殺??8番、1.0.2.0.3.0.3.1.3.2.空振り三振ボール球?この回の作戦は監督の馬鹿?バントで代打か鈴木にまかせるか?
7回裏、【山口】9番、1番打堂林、1.0.6ゴロ2番、1.0.2.0.3.0.3.1.四球2番、1.0.1.1.2.1盗塁失敗.2.2.空振り三振、
8回表、【ジャクソン】9番打脇谷、1.0.2.0.2.1.2.2.4ゴロ1番、0.1.1.1.1.2.2.2.3.2.見逃し三振2番、0.1.0.2.空振り三振。ボール2球?。
8回裏、【戸根】3番、9フライ高い?4番、1.0.2.0.9フライ高い?【宮國】5番、1.0.1.1.1.2.63ゴロ。
9回表、【中崎】3番坂本、0.1.0.2.1.2.8ヒット価値ある策は?4番クル-ズ、5ゴロ2塁5番アンダーソン、1.0.100.1.6フライ6番打相川、1.0.2.0.3.0.四球7番村田、右へ!?
1.0.2.0.2.1.2.2.、ゴロ¡3連敗で転落?貯金0??・。


戦評
5月26日(木)広島 vs. 巨人 11回戦

広島が4連勝。広島は1点を先制された直後の初回、菊池のソロで同点とする。その後2-2で迎えた6回裏、安部の犠飛が飛び出し勝ち越しに成功した。投げては、先発・九里が6回2失点の好投で、今季初勝利。最後は守護神・中崎が締めた。敗れた巨人は、打線が振るわず泥沼の5連敗を喫した。

責任投手/本塁打
勝利投手、[ 広島 ] 九里(1勝1敗0S)

敗戦投手、[ 巨人 ] 大竹寛(0勝1敗0S)

セーブ、[ 広島 ] 中崎(0勝2敗10S)

本塁打、[ 巨人 ]
         [ 広島 ] 菊池 5号(1回裏ソロ) 、鈴木 6号(2回裏ソロ)

バッテリー
巨人バッテリー
大竹寛 、山口 、戸根 、宮國 - 小林誠。

  広島バッテリー
九里 、ヘーゲンズ 、ジャクソン 、中崎 - 磯村 、石原。

2.ヤクルト対阪神戦。【神宮】18:00
6対5でヤクルトサヨナラ勝利。
先発、
【ヤクルト】小川康弘右腕、
【阪神】藤波晋太郎右腕、

【阪神】
1 二 北條 史也 .269 2 中 大和 .280 3 右 福留 孝介 .304
4 一 ゴメス .275 5 捕 原口 文仁 .380 6 左 板山 祐太郎 .277
7 三 ヘイグ .221 8 遊 鳥谷 敬 .244 9 投 藤浪 晋太郎 .250
【ヤクルト】
1 遊 大引 啓次 .294 2 中 坂口 智隆 .303 3 二 山田 哲人 .331
4 左 バレンティン .295 5 三 川端 慎吾 .300 6 一 畠山 和洋 .232
7 右 雄平 .267 8 捕 中村 悠平 .184 9 投 小川 泰弘 .059
5対5で迎えた9回裏【マテオ】2番四球3番7ヒット4番バレンティン、死球無死
満塁5番川端、0.1.0.2.1.2.2.2.8フライ6番畠山、1.0.1.1.1.2.ヒットサヨナラ!
がイk策低目のスライダー!。

戦評
5月26日(木)ヤクルト vs. 阪神 11回戦

ヤクルトが連日のサヨナラ勝ち。ヤクルトは3-3で迎えた5回裏、川端の2ランで勝ち越しに成功する。その後同点を許すも、9回に1死満塁の好機から畠山が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、4番手・オンドルセクが今季2勝目。敗れた阪神は、3番手・マテオが誤算だった。

責任投手/本塁打
勝利投手、[ ヤクルト ] オンドルセク(2勝1敗9S)

敗戦投手、[ 阪神 ] マテオ(1勝2敗11S)

セーブ

本塁打、[ 阪神 ] ゴメス 13号(2回表ソロ) 、福留 3号(4回表ソロ) 、原口 4号(4回表ソロ)
         [ ヤクルト ] バレンティン 15号(3回裏2ラン) 、
川端 1号(5回裏2ラン)

バッテリー
阪神バッテリー
藤浪 、高橋 、マテオ - 原口。

  ヤクルトバッテリー
小川 、秋吉 、ルーキ 、オンドルセク - 中村。

3.西武対楽天戦。【県営大宮】18:00
4対0で西武勝利。
#、高橋光成177球、被安打3!完封勝利。
先発、
【西武】高橋光成右腕、
【楽天】美馬 学右腕、
【楽天】
1 右 岡島 豪郎 .331 2 中 聖澤 諒 .314 3 左 ウィーラー .247
4 指 アマダー .250 5 遊 茂木 栄五郎 .272 6 一 銀次 .241
7 三 今江 敏晃 .270 8 二 藤田 一也 .244 9 捕 足立 祐一 .444
【西武】
1 中 秋山 翔吾 .305 2 左 栗山 巧 .321 3 一 メヒア .293
4 指 中村 剛也 .272 5 二 浅村 栄斗 .268 6 三 木村 昇吾 .250
7 捕 炭谷 銀仁朗 .246 8 遊 鬼 裕司 .250 9 右 金子 侑司 .259

戦評
5月26日(木)西武 vs. 楽天 11回戦

西武が同一カード3連勝。西武は初回、相手の暴投の間に三塁走者が生還し、先制する。3点リードで迎えた5回裏には、2死一三塁から鬼崎の適時打で加点した。投げては、先発・高橋光が9回3安打完封で今季2勝目。敗れた楽天は打線が散発の3安打と沈黙し、泥沼の9連敗を喫した。

責任投手/本塁打
勝利投手、[ 西武 ] 高橋光(2勝1敗0S)
   敗戦投手、[ 楽天 ] 美馬(4勝1敗0S)

セーブ

本塁打、[ 楽天 ]
       [ 西武 ]

バッテリー
楽天バッテリー
美馬 、金刃 、福山 、西宮 - 足立 。

 西武バッテリー
高橋光 ― 炭谷。

4.ソフトバンク対オリックス戦。【ヤフオク】
4対3でソフトバンク勝利。18:00
先発、
【ソフトバンク】田中賢一右腕、
【オリックス】金子千尋右腕、
【オリックス】
1 二 西野 真弘 .305 2 中 小島 脩平 .364 3 右 糸井 嘉男 .314
4 一 モレル .253 5 左 T-岡田 .281 6 三 小谷野 栄一 .254
7 指 ブランコ .303 8 遊 原 拓也 .280 9 捕 山崎 勝己 .133
【ソフトバンク】
1 二 本多 雄一 .259 2 右 城所 龍磨 .368 3 中 柳田 悠岐 .271
4 一 内川 聖一 .307 5 指 長谷川 勇也 .299 6 三 松田 宣浩 .289
7 左 中村 晃 .298 8 捕 鶴岡 慎也 .267 9 遊 今宮 健太 .190

戦評
5月26日(木)ソフトバンク vs. オリックス 9回戦

ソフトバンクが4連勝。ソフトバンクは2-2で迎えた4回裏、今宮のソロで勝ち越しに成功する。その後同点とされるも6回に2死二塁の好機をつくると、今宮が今度は適時三塁打を放ち、再びリードを奪った。投げては2番手・飯田が今季初勝利。敗れたオリックスは、8回に好機をつくるも生かせなかった。

責任投手/本塁打
勝利投手、[ ソフトバンク ] 飯田(1勝0敗0S)

敗戦投手、[ オリックス ] 金子千尋(3勝3敗0S)

セーブ、[ ソフトバンク ] サファテ(0勝2敗15S)

本塁打、[ オリックス ] T-岡田 7号(2回表ソロ)
          [ ソフトバンク ] 今宮 3号(4回裏ソロ)

バッテリー
オリックスバッテリー
金子千尋 、佐藤達 、塚原 - 山崎勝 、伊藤。

 ソフトバンクバッテリー
中田 、飯田 、森 、森福 、スアレス 、サファテ - 鶴岡。

5.日本ハム対ロッテ戦【函館】13:30
延長11回2対1でロッテ勝利。
先発、
【日本ハム】加藤貴之左腕、
【ロッテ】二木康太右腕、
【ロッテ】
1 一 細谷圭 .283 2 中 岡田幸文 .234 3 右 清田育宏 .238
4 指 デスパイネ .270 5 左 角中勝也 .339 6 二 ナバーロ .244
7 遊 鈴木大地 .301 8 捕 田村龍弘 .188 9 三 中村奨吾 .227
【日本ハム】
1 中 陽岱鋼 .280 2 遊 中島卓也 .290 3 二 田中賢介 .303
4 一 中田翔 .270 5 走 大累進 .000 6 代 大野奨太 .253
7 右 淺間大基 .200 8 捕 市川友也 .203 9 左 西川遥輝 .239

戦評
5月26日(木)日本ハム vs. ロッテ 11回戦

ロッテが延長戦を制し4連勝。ロッテは1点を追う7回表、1死二塁から敵失の間に二塁走者が生還し、同点とする。そのまま迎えた延長11回、デスパイネの犠飛で勝ち越しに成功した。投げては、5番手・西野が今季3勝目。敗れた日本ハムは、終盤の好機を生かしきれなかった。

責任投手/本塁打
勝利投手、[ ロッテ ] 西野(3勝1敗12S)

敗戦投手、[ 日本ハム ] 高梨(1勝2敗0S)

セーブ、[ ロッテ ] 益田(2勝0敗3S)

本塁打、[ ロッテ ]
       [ 日本ハム ]

バッテリー
ロッテバッテリー
二木 、藤岡 、松永 、大谷 、西野 、益田 - 田村。

 日本ハムバッテリー
加藤 、谷元 、バース 、宮西 、マーティン 、増井 、高梨 - 市川 。

スポーツ、

1. 【巨人】6回に7失点…今季初の4連敗で貯金ついに「1」に
スポーツ報知 5月25日(水)22時9分配信

【巨人】6回に7失点…今季初の4連敗で貯金ついに「1」に

大量失点の後、7回の攻撃を三者凡退で終え、赤い風船の舞う中、目頭を押さえる高橋監督(左から2人目、左は村田善コーチ、右は村田真コーチ)

◆広島9―3巨人(25日・マツダスタジアム)

 巨人は1点を追う6回に大量失点して反撃ムードがしぼみ、4連敗となった。1―2の6回、先発の田口が1死一、三塁としたところで2番手・山口にスイッチ。火消しを託された背番号47の左腕だったが、田中に左翼席に3号3ランを浴びて1―5となった。

 さらに2死二塁とされ、田原誠が3番手で登板。しかし、勢いづいた広島打線を止められず、新井に右前適時打を許して1―6。続くエルドレッドの中前打で2死一、三塁となり、鈴木に左翼場外の5号3ランを浴びて1―9となった。

 巨人は6回の攻撃で広島と同じく1死一、三塁の場面を作っていた。しかし、亀井が併殺打に倒れて同点、勝ち越しの好機を逃し、両軍で明暗が分かれたイニングとなった。

 巨人はこの日の敗戦で今季初の4連敗。今季22勝21敗3分けとなり、貯金が「1」まで減った。


2. 元マ軍指揮官が語る“イチロースタイル”、2004年、年間最多安打更新の裏で…
丹羽政善、016年5月25日(水) 10:30

2003年、04年とマリナーズ監督を務めたメルビン現アスレチックス監督(左)

2003年、04年とマリナーズ監督を務めたメルビン現アスレチックス監督(左)【Getty Images】

 2003年、04年にマリナーズの指揮をとったボブ・メルビン現アスレチックス監督。短い期間ではあったものの、今もイチローとの交流が続く。当時のイチローの様子。04年にイチローが年間最多安打を記録する裏でどんなことがあったのか。そしてその後の交流の一端を語ってくれた。

 メルビン監督は03年にマリナーズの監督に就任。ファンに愛されたルー・ピネラ監督の後を託されたことになる。そのピネラ時代のチームは世代交代が急務で、エドガー・マルティネス、ジェイミー・モイヤーらに変わってイチローがチームの顔となりつつあった。

 そんなイチローについて、就任前の監督はどんな印象を持っていたのか。

「大リーグで最高のリードオフマンということ。でも出塁の仕方はユニークで、四球は決して多くないのに、出塁率が高い。四球の少なさをヒットで補っている特殊な選手という印象だった。安打製造機というわけだ。でも、02年の四球は決して少なくないはず。敬遠が多かったからね」

 評価に関しては、こんなことを耳にしていたそうだ。

「彼の試合に対する準備。試合に向けて、毎日のルーティンがあり、それを黙々とこなすストイックさを聞いていたが、その通りだった」

 加えて、こんなイチローを知ることになる。

「ルーティンだけじゃなくて、監督になってから知ったことは多いけれど、道具に対するこだわりもその一つだね。道具を大切にする姿勢には感心させられた」

「イチローを過少評価し過ぎた」

 さて、2年目の04年。前年、それまでの3年間で最低の打率(3割1分2厘)、出塁率(3割5分2厘)に終わったイチローに、マリナーズは“縛り”を設けた。前年のオフにGM(ゼネラルマネージャー)に就任したビル・バベシ氏は、イチローのボールに手を出す傾向を矯正しようとしたのだ。その役目は監督であるメルビンとポール・モリター打撃コーチ(現ツインズ監督)に託された。当時のことをメルビン監督はこう振り返る。

出さずに、打者カウントになれば、彼には甘い球を打つチャンスが生まれる。そうすれば、もっとヒットが出るのでは、という考え方を伝えたわけだ。彼は確かに、ボール球に手を出す傾向があったからね。しかし考えれば、それでもイチローはヒットを重ねていた。

 あの頃、例えば相手投手は初球にストライクを投げることが少なくなっていたんだ。イチローはボールでも初球から打ってくる、という傾向があったから。でも、それを見逃せば1ボールから対戦できる。相手は2ボールにしたくない。カウントが2−0になれば、より相手がストライクゾーンに投げる確率が高まる。イチローならそういう甘い球を打ち損じることはほとんどない。その方が、彼の打撃の確実性が高まると考えた。

 あの時のオープン戦のイチローの打席を調べてごらん。初球を打った打席はないはずだ。で、結果がどうだったかというと、彼は5割近い打率を残したと記憶している(打率4割2分9厘、出塁率5割)。でも4月になってシーズンが始まると、キャンプのようにはいかなかった。それで、1カ月くらい経ってから私たちは彼に伝えたんだ。『われわれが言ったことは、すべて忘れてくれ』と。考えてみれば、あのスタイルで打ってきたのだから、手を加える必要はなかった。結局、私とモリターは、彼を過小評価しすぎたということかな。ボール球に手を出したところで、成功を収めてきたのだから」

 昨年、モリター監督と話したときも同じ話をしていた。そして、彼の打撃コーチとしての最高のアドバイスは、「イチローに今までのことは忘れてくれと言ったことだ」と笑いながら話した。その話をメルビン監督にすると……。

「イチローはそもそも、歴代でも最高の打者なんだ。もちろんこちらは少しでも助けになればとアドバイスをしたわけだけど、彼はもう、彼のスタイルを確立していたし、それを必要としていなかった。縛りをなくしたら一気に調子を上げ、262安打を打ってしまった

262安打は「とんでもない記録」

ヤンキース時代のイチロー(左)と言葉を交わすメルビン監督

ヤンキース時代のイチロー(左)と言葉を交わすメルビン監督【Getty Images】

 その年間262安打。破られることはないとの見方もあるが、どう思うかと聞くと、こう言っている。

「確かに、ジョー・ディマジオの56試合連続安打と同じくらい、破るのは難しい記録ではないか。それぐらいとんでもない記録だ」

  なおあの年イチローは、5月、7月、8月に月間50安打を放った。目の当たりにしてどう感じたかと聞けば、メルビン監督は苦笑した。

 「それを説明しろと言われても無理だ。多くの選手にとって、キャリアのうち1回でも50安打を打つ月があれば、いいほうだろう。多くは、月間50安打を打つことなく引退する。そのことを説明できる人がいるとしたら、それはイチローだけだ」

試合への向き合い方を理解した光景

 ところで監督が務めた2年間で、イチローの何を一番覚えているかと聞けば、それは、監督になって初めての光景だった。

「監督になって最初に室内ケージに踏み入れたとき、たぶん覚えてると思うけど、脇にイチロー専用の特性マシーンがあっただろ? 彼はそれをシーズン中も欠かさず行うし、オフでも欠かさない。あれを見たとき、イチローがどんな選手か分かったような気がしたんだ。試合に対してどう向き合っているのか」

 イチローはオフでもトレーニングを欠かさないが、それは日常でも同じこと。こんなことがあったと、メルビン監督は振り返る。

「彼がヤンキースに移籍した時、ちょうど私もニューヨークに住んでいたんだが、あるとき、一緒に朝ご飯を食べようということになった。そしたら彼はレストランまで走ってきたよ。距離はおそらく1マイル(約1.6キロ)か、1.5マイル(約2.4キロ)じゃないか。着いた時、大きな笑顔を見せていた。食べた後、もちろん走って家に帰っていった」

 そのときニューヨークの人たちは、イチローの存在に気づかなかったのだろうか。

「あれだけ速く走っていたら気づかないよ。気づいた時にはもう、走り去っているから」

 イチローのことを、「友人と呼べる存在」というメルビン監督。メルビン夫人が弓子夫人とも仲がよく、付き合いは家族ぐるみだそうだ。

 イチローの数々の記録を見守ってきたメルビン監督だが、イチローが迫っているメジャー通算3000安打の今季中の達成の可能性について聞けば、こう話した。

「打席に立たなければヒットは打てない。十分な打席数があれば達成できるだろう。そこだけだ。恐らく今は辛い状況だろうな。彼はどんな時でもプレーする準備ができている。それをしながら待つのは気持ちの持っていき方が難しいのではないか。監督だった頃、時には休みを与えた。そんな時でも試合開始から、近くで試合に出る準備をしているんだ。『いや、今日は体を休めてくれ。神経も休めてくれ』って言うんだけど、出る気満々だった。おそらく今もウズウズして、どこで声がかかってもフィールドに飛び出す準備ができているはずだよ」

 イチローは5月21日(現地時間)からクリスチャン・イエリッチの代役として、4試合連続スタメン出場している。

 その与えられた機会――21日から23日の3日間でイチローは10安打を放った。

これで、メジャー最多安打記録を持つピート・ローズまで日米通算ながらあと18本と迫り、メジャー通算3000本安打まであと40本とした。

(※記録は現地5月24日試合終了時のもの)


3. 由伸巨人 今季初4連敗 試合後、コーチ陣緊急ミーティング

スポニチアネックス 5月26日(木)5時1分配信

由伸巨人 今季初4連敗 試合後、コーチ陣緊急ミーティング

<広・巨>ベンチで厳しい表情の高橋監督

 ◇セ・リーグ 巨人3―9広島(2016年5月25日 マツダ)

 首位の広島に力負けで今季初の4連敗。下位が敗れて3位転落こそ免れたが、巨人・高橋監督は苦悩の表情を浮かべた。

【写真】ベンチでさえない表情の高橋監督

 「結果として勝てていないわけだから、そこは踏ん張りどころっちゃ踏ん張りどころですね…」

 前夜は打線が沈黙。首位攻防第2Rは投手陣がさえなかった。初回に2失点した田口は、2回以降5回まで4四球ながら無安打無失点。だが、1―2の6回1死一、三塁で田口に代わった2番手・山口が、いきなり田中に左越え3号3ランを被弾。追い込んでからの一発に山口は「甘かった?そうですね」と絞り出すだけだった。3番手の田原誠も流れを止められず、この回計7失点。打線も11安打で3得点と消化不良な状態だ。2カ月間保っていた貯金は、開幕戦勝利以来の1に。試合後は、コーチ陣が緊急ミーティングを行って打開策を探った。

 「使っているこっちの責任もあるけど、ピッチャーもバッターも、マウンドと打席でそれぞれ何か結果を残さなくちゃいけない、というのはずっと私の言っていること」。高橋監督はナインを信じて、奮起を期待した。 (春川 英樹)


♯、連敗の要因は確実に小林のリードデス。カウントの作り方が,幼稚で打たせて
アウトを重ねる事ができない?ランナーを出したら、変化球でボール先行してストレートでは更にボールになる。竿後に真ん中を打たれるの繰り返し‽?。追い込んでも、無駄なボール球が多い❓ダ社に余裕を与えてしまう。ランナーを置いた時ほど,高低だけ注意仕手、おいこななければ、併殺で逃げる事も出来ない。勝負とはその様なものです。
原前監督委は勝負士のかけらも感じなかったが、高橋監督藻、少し欠ける??。
昨日は一死1.2塁でアンダーソンには代走鈴木¡走らせるか、亀井に外のストレート狙いかで,同点、逆転魚狙うべきです。ワンチャンスを大事にするべき?

4. マリナーズ 岩隈が3勝目で米通算50勝 青木は今季初の連続マルチ
スポニチアネックス 5月26日(木)13時59分配信

マリナーズ 岩隈が3勝目で米通算50勝 青木は今季初の連続マルチ

<アスレチックス・マリナーズ>マリナーズの先発・岩隈 (AP)

 ◇ア・リーグ マリナーズ13―3アスレチックス(2016年5月25日 シアトル)

 打線が爆発したマリナーズが2連勝でアスレチックス3連戦のカード勝ち越しを決めた。先発の岩隈は大量援護に守られ、7回8安打3失点で今季3勝目。「9番・左翼」でスタメンに名を連ねた青木は今季初めて2試合連続で複数安打を記録した。

 マリナーズは1―1と同点の3回に7安打を集めて一挙6得点。終盤の7回にはクルーズの10号2ランなどで12―3とリードを広げ、勝負を決めた。先発の岩隈は前回登板したレッズ戦に続く白星となり、メジャー通算50勝目を挙げた。

 青木は3回の第1打席で右翼線への二塁打を放つと、7回の第4打席でも右前に打球を運んで、2試合連続、今季8度目の複数安打とした。ここまでの成績は44試合に出場して、打率2割4分2厘、6打点、出塁率3割2分3厘。なお、この試合で李大浩の出番はなかった。



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1. <米大統領>沖縄女性遺棄「深い遺憾の意」 再発防止へ全力
毎日新聞 5月25日(水)23時43分配信

<米大統領>沖縄女性遺棄「深い遺憾の意」 再発防止へ全力

日米首脳会談後、共同記者会見するオバマ米大統領(左)と安倍晋三首相=三重県志摩市で2016年5月25日(代表撮影)

 安倍晋三首相とオバマ米大統領は25日、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が26日に開幕するのに先立ち三重県志摩市のホテルで会談し、その後に共同記者会見した。沖縄県うるま市の女性の死体遺棄容疑で米軍属の男が逮捕された事件について、首相は「卑劣極まりない犯行」と抗議し、実効性ある再発防止策を要求。オバマ大統領も「心からのお悔やみと深い遺憾の意」を示し、再発防止に全力を挙げる考えを表明した。そのうえで日米同盟を「希望の同盟」(首相)として強化する方針で一致した。

【写真で振り返る】日本のサミット あの時も厳重警戒だった

 オバマ大統領は25日夜、ベトナム訪問を終えて中部国際空港に到着。ヘリで志摩市に入った直後に首相との会談に臨み、当初30分を予定した会談は1時間近くに及んだ。このうち約20分は大統領ら少人数の会合で行われ、沖縄の事件のみを協議した。

 首相は記者会見で事件について「大きな衝撃を受けた国民感情をしっかり受け止めてもらいたい」と指摘。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題についても「沖縄のみなさんの気持ちに寄り添うことができないならば前に進めることはできない」と述べ、日米同盟への悪影響に懸念を示した。

 これに対し、オバマ大統領は「米国は非常に暴力的な犯罪に衝撃を受けている。言い訳はできず、再発防止にできることはすべてやりたい」と発言。沖縄の基地負担の軽減に日米で取り組むことで一致した。記者会見の公式の通訳は、オバマ大統領が事件に関して発言した「regret」を「哀悼」と訳したが、米側がその後、「遺憾」が正しいとして日本側に修正を申し入れた。

 一方、沖縄県が求める日米地位協定の改定について、首相は「目に見える改善を着実に具体化したい」と述べ、運用改善で対応する従来の姿勢を示した。オバマ大統領も「さまざまな手続きを見直すが、協定は(犯罪者の)訴追を拒むものではない」と述べるにとどめた。首相は沖縄県での犯罪防止策の検討を菅義偉官房長官に指示したことも明らかにした。

 また、首相はオバマ大統領の27日の被爆地・広島の訪問について「核兵器を使用した唯一の国のリーダーが、唯一の戦争被爆国のリーダーとともに犠牲者に哀悼の誠をささげることは『核兵器のない世界』に向けた大きな力になると確信している」と歓迎した。

 これに対し、オバマ大統領は「戦争でなくなったすべての人を追悼し、核なき世界を確認し、日米同盟を強化する機会になる」と強調した。

 首相はまた、会談について「不透明感を増す世界経済や国際秩序への挑戦に、主要7カ国(G7)としてどう世界をリードするか、考えをすりあわせることができた」と述べ、日米が協調してサミットの議論を主導する意欲を示した。

 会談では世界経済の回復に向け、G7が議論をリードすることで一致。日米で議会承認の手続きが遅れる環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の早期発効でも一致した。

 安全保障分野では、中国による岩礁埋め立てに対抗して米国が「航行の自由」作戦を実施している南シナ海問題について「海洋の自由」を重視する原則を確認。北朝鮮の核実験について、「核保有の既成事実化を容認しない」ことで一致した。オバマ大統領は記者会見で「北朝鮮への抑止力を強化する」と語った。

 サミットは26日午前、G7首脳による伊勢神宮訪問で開幕する。【小田中大】

 ◇日米首脳会談の骨子◇

<沖縄県での米軍属事件>

・安倍晋三首相が断固抗議し、オバマ大統領は心からのお悔やみと遺憾の意を表明

・首相が実効的な再発防止策など厳正対処を要請し、大統領は日本の司法の下での捜査に全面的に協力

・日米両国が協力し沖縄の基地負担軽減などに全力を尽くすことで一致

<広島訪問>

・首相が米大統領初の広島訪問を歓迎。大統領は第二次世界大戦の死者を追悼し、「核なき世界」を確認して日米同盟の強化を再確認できると表明

<経済、地域情勢など>

・世界経済の持続的かつ力強い成長をG7でけん引する方針で一致

・北朝鮮の脅威に対し、抑止力と防衛力を強化することで合意

・海洋問題で、航行の自由と紛争の平和的解決に協力



2. <インド>最高51度…国内史上最高 死者440人以上
毎日新聞 5月25日(水)20時9分配信

<インド>最高51度…国内史上最高 死者440人以上

ニューデリー中心部にある池で水浴びをする子供たち=2016年5月19日午後1時43分、金子淳撮影

 【ニューデリー金子淳】インド各地で記録的な高温が続き、熱波による死者が相次いでいる。地元メディアなどによると、西部ラジャスタン州ファローディで19日、国内史上最高の51度を記録。首都ニューデリーでも4月以降、ほぼ連日40度を超え、首都圏だけで少なくとも440人以上が熱中症などで死亡した。インド気象局は首都を含む北インドを中心に熱波に対する注意を呼びかけている。

【現地の写真特集】かつてない猛暑に見舞われるインドの人たち

 インドの最高気温はこれまで1956年に同州アルワルで記録した50.6度が最高で、60年ぶりに更新された。熱波による死者は南部テランガナ州でも300人を超えるなど、各地で相次いでいる。

 ホームレスを支援するニューデリーの非政府組織「CHD」のスニル・クマール事務局長は「死者の多くはホームレスだ。地元政府はほとんど保護対策を取っていない」と話す。

 インドでは昨年、熱波により全土で約2500人が死亡したが、今年は昨年以上の猛暑になる可能性がある。既に各地で干ばつも発生しており、約3億3000万人が影響を受けているという。


3. 「南シナ海」に焦る中国 米に責任転嫁、女性報道官の論考物議
産経新聞 5月26日(木)7時55分配信

 【シンガポール=吉村英輝】海洋安全保障が伊勢志摩サミットの焦点の一つとなる中、中国が南シナ海問題での劣勢の巻き返しに躍起だ。ベテラン女性報道官が米誌に米国の介入を非難する論考を発表したが、識者らが批判し物議を醸している。オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が近く判断する、中国による南シナ海の領有権主張の正当性についても、中国に不利な結果が予想され、中国は焦りを募らせているとみられる。

 流暢(りゅうちょう)な英語で中国の主張を発信し「マダム・プロパガンダ」の異名ももつ、全国人民代表大会(全人代)外事委員会主任、傅瑩(ふえい)氏は、米誌ナショナル・インタレスト(5月9日、電子版)に、中国南海研究院院長の呉士存博士と、「南シナ海~この局面にどう至ったか」を発表した。

 論考は、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は、2009年までは良好な関係を維持していたと主張。09年に発足した米オバマ政権が「アジア回帰」政策を掲げ「南シナ海で中国と摩擦を起こし始めた」と米国の介入を非難した。その上で、「主権を守り文民と防衛の必要に応えるため」、スプラトリー(中国名・南沙)諸島の実効支配地で13年、埋め立てを始めたと自己正当化した。

 だが、英国王立国際問題研究所準会員で南シナ海問題に詳しいビル・ハイトン氏は、16日付の同誌で「魅力がなくけんか腰~中国政府が偽造する南シナ海広報キャンペーン」と題した論考を発表。中国の米国に対する責任転嫁を批判した。

 ハイトン氏は論考で、「アジア回帰」は傅氏の主張する09年ではなく、11年秋から打ち出され、ワシントンではオバマ政権以前から、東南アジア諸国が南シナ海での中国の主張に懸念を深めている事態を問題視していたと指摘した。その他にも、傅氏自身が07年から南シナ海問題で強硬姿勢をとっていた証拠などをあげて論破。09年は、マレーシアとベトナムの問い合わせに応え、南シナ海ほぼ全域で管轄権を主張する根拠の「九段線」の入った地図を中国が国際社会に初公表した年だとした。

 ハイトン氏は、傅氏の論文は「パロディー」で、「中国を帝国主義による背信の被害者に見せようとしている」と指摘した。

 一方、ラオスで開催中のASEAN国防相会議は25日、航行の自由を保障する重要性などを強調する共同宣言を採択した。


4. 「路面電車」が地方を救う? 次世代型で「復権」の成否は

のろのろと遅く、車両は古くさい。何より車の通行に邪魔――。そんな理由で姿を消していた路面電車がいま、次世代型の路面電車システム「LRT」として復権を始めている。床が低くて乗りやすく、デザインも斬新。路線バスなど他の公共交通との乗り継ぎもスムーズだ。車社会で「郊外へ郊外へ」と伸びた街を逆回転させ、空洞化した中心市街地に再び人を呼びこむ狙いもある。はたして地方都市再生の切り札になるか。(Yahoo!ニュース編集部)

新幹線駅と直結の路面電車

JR北陸新幹線の富山駅の改札を出ると、正面に路面電車の停車場がある。客を待つのは「LRT」(ライト・レール・トランジット)と呼ばれる低床式の車両だ。古くさい箱型ではなく、2両編成のしゃれたデザイン。富山駅は全国で唯一、路面電車が乗り入れる新幹線駅である。

このLRTは民間の富山地方鉄道が2009年から運行しており、富山駅南側の市街地を走る。メーンは中心街をぐるりと回る環状線「セントラム」。ヨーロッパでよく見かける低床式の路面電車「トラム」と同様の車体だ。

富山市の路面電車は新幹線の駅に乗り入れている(撮影:幸田大地)

交通関係者の間で、富山市は「次世代型路面電車システムの街」として早くから注目されてきた。それはセントラムよりも3年早い2006年から、富山駅の北側を別のLRT「ポートラム」が走っているからだ。

「ポートラム」は第3セクターの「富山ライトレール」が運営する。路線は富山駅前から北へ延び、7.6キロの区間に13の駅がある。

LRTは「路面電車」と「鉄道」の役割を併せ持つ。市街地では路面電車として道路上の軌道を走り、郊外では鉄道として高速走行もできる。富山ライトレールの郊外区間は、JR富山港線の再利用だ。乗客の減少で廃線寸前だったこのJR線を、次世代型路面電車システムとして蘇らせたことから富山市の挑戦は始まった。

LRTの車両は床が低く、乗り降りしやすい(撮影:幸田大地)

LRTを軸にした「コンパクトシティ構想」

富山市路面電車推進課の深山隆課長は、当時を振り返ってこう話す。

「富山港線をバスに変える話も検討されました。2003年ごろですけど、当時、富山市はコンパクトシティを意識し始めていたので、バス転換すると、一層公共交通離れが進むのでは、との懸念がありました」

コンパクトシティを目指すために、新しい路面電車を整備しよう――。その決断には、車に依存した「拡散型まちづくり」への反省があったという。

「全国の地方都市はどこでもそうだと思いますが、車社会の発達で郊外に道路を整備し、住宅団地も造成した。中心市街地にあった公共施設も広い敷地と駐車場を求めて郊外に造った。市民も、買い物は車で郊外のショッピングセンターに行く。その弊害として、公共交通と中心市街地の衰退が見えつつありました」

富山駅近くの商店。他の地方都市と同じく、富山市も中心街の活性化が課題だ(撮影:幸田大地)

そこに少子高齢化の流れが重なってきた。

「経済規模が縮小し、税収も減って市の財政は硬直化します。これはまずい、と。拡散型を続けていると、公共交通も利用者がさらに減る。中心市街地の活気が消え、市全体が衰退します。2003年ごろ、それに気付き、影響の大きさに驚いた。そこで『今すぐ拡散型を止めるべきだ』と。これからは『公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくりだ』と」

導入当時、富山ライトレールは全国初の本格的なLRTと言われた。今年でちょうど10年になる。

富山のLRTは「コンパクトシティ構想」の象徴的な存在といえる(撮影:幸田大地)

利用者が増え、高齢者も中心街へ

この4月下旬、ライトレールの駅で話を聞くと、若い女性は「毎日乗ります。駅前に駐車場があってすごく便利です」と口にした。高齢の女性も「15分おきに来るからすごく助かる。(バスと比べ)電車は便利。(乗降口に)段差もなく、つまずくこともない」。

神奈川県から来た観光客は「海外行った時、向こうで(LRTを)使うのでこちらでも乗りたいと。車体も綺麗」と言う。

利用者も順調に伸びている。ライトレール開業直前、JR時代の利用者は1日当たり約3200人だった。それが開業初年の2006年度は一気に約5700人になり、その後も5000人台を維持している。

富山駅前の停車場からLRTに乗り込む利用者(撮影:幸田大地)

富山市によると、利用者の約11%は自動車からの転換だった。JR時代と違って、日中の高齢者の利用が大きく伸びたという。沿線での住宅新築も増えている。

2009年度からは環状線「セントラム」の効果も加わった。市の調査によると、セントラムを利用した人が中心市街地で2時間以上滞在する割合は、開業翌年からの3年間で15%伸びた。

1万円以上消費する割合は20%の伸び。いずれも車でやって来る人よりも数値が高くなったという。

高齢者も気軽に利用できる公共交通の重要性が増している(撮影:幸田大地)

路面電車の「復権」はヨーロッパから

LRTを軸にした「路面電車の復権」は最初、フランスで始まった。1950年代までに3都市を残してすべての路面電車が撤廃されていた同国では、ストラスブールなどでLRTが導入され、成功事例として世界の注目を集めた。

2006年にはパリで約70年ぶりに路面電車が復活。その後もヨーロッパ各国や米国などでLRTが導入され、これまでに世界130都市以上で次世代型路面電車システムが動いている。

日本でも、富山市やヨーロッパの先行例にヒントを得て、各地で新しい路面電車への関心が高まってきた。計画や構想の成熟度に差はあるものの、ざっと列挙するだけでも以下のような都市が該当する。

宇都宮市、前橋市、横浜市、金沢市、名古屋市、神戸市、高松市、那覇市――。県庁所在地以外でも計画は多く、東京都八王子市や茨城県つくば市といった都心周辺の街にも計画がある。

これらのうち、最も計画が進んでいる宇都宮市を訪ねた。

LRTの導入を検討している宇都宮市(撮影:幸田大地)

3年後の開業を目指す宇都宮市

「計画は20年以上前に始まりました。道路をいくら整備しても車は増える。抜本解決にならない。特にJR宇都宮駅の東側は公共交通が不便で、核になる交通もない。バスのネットワークも脆弱です。そこで基幹の公共交通としてLRTをつくり、バスなどを組み合わせて網の目のように地域をカバーすれば、公共交通の利便性も上がっていく、と考えました」

宇都宮市の矢野公久LRT整備室長は話す。

計画は宇都宮駅東口からホンダやキヤノンの工場がある工業団地までの14.6キロで、2019年12月の開業を目指している。事業費は458億円。半分は国庫負担だ。現在、同駅の東側は慢性的な渋滞が起きており、ラッシュ時には駅から工業団地まで、車やバスで70分もかかる。LRTなら最速37分になるという。

狙いは交通渋滞の緩和だけではない。矢野室長はこうも言った。

宇都宮市では自動車の交通渋滞が問題となっている(撮影:幸田大地)

「宇都宮も中心市街地が衰退した原因は、モータリゼーションです。郊外に大型店舗ができ、そこにみんなで行っちゃった。それで街の中心が寂れた。LRTは低床でバリアフリーで他の交通機関と連携しやすいシステムなので、さまざまな相乗効果が期待できます。富山では高齢者の外出機会を増やし、中心街のにぎわい創出にも力を発揮していますよね?」

「確かに中心街に魅力がないと、人は行かないかもしれません。でも、どちらが先か、って話でもない。魅力を作ってみんなを引きつけるのか、行きやすくしてまず行ってもらうのか。行政としては両方を実現させていこう、と」

宇都宮駅近くの商店街。LRTは「シャッター街」を変えることができるか(撮影:幸田大地)

宇都宮に「反対」の声、富山でも「効果ない」

宇都宮市の計画には根強い反対もある。「宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会」は2014年に旗揚げし、約400人が加わる。これまで市議会に陳情を出し、市長に公開討論を申し入れるなどの活動を続けてきた。

同会は、LRT専用レーンができた場合に自動車交通の邪魔になることや、巨額の事業費が市の財政を圧迫することなどを問題にしている。代表の上田憲一さんは「膨大なお金をかけて、市民の移動がかえって不便になってしまう。宇都宮市には不向き」と明言する。

空洞化した市街地を再生できるのか、という疑問も根強い。宇都宮市中心部のオリオン通り商店街を歩くと、「自分の地区にLRTは来ないから関係ない」という声にも行き当たる。

富山市の路面電車「セントラム」の停車場。批判の声もある(撮影:幸田大地)

同じような声は、富山市の「中央通り商店街」にもある。婦人服店を営む男性(61)は「セントラムは(自分らの商売にとって)全く機能していない。市も小さいまちづくりを目指すなら、もう一回ここに人を集めることを考えないと、富山の商業自体が衰退します」と言い切る。

実は、LRTの導入で中心街に人が戻るにつれ、環状線の内側には地場の百貨店「大和」も入る大型商業施設が立地した。それがまた、この商店街を寂れさせており、歩く人も経営者も「信じられないくらい人がいない」と口にする。

富山市内のビルとビルの間を走り抜けるLRTの車両(撮影:幸田大地)

「点と点を結ぶだけでは全然だめ」と専門家

LRTに詳しい早稲田大学創造理工学部社会環境工学科の森本章倫教授は、次世代型路面電車システムは、まちづくりの一つの道具にすぎないと言う。そして、「東京では乗り換えが当たり前」と語った上で、こう指摘する。

「魅力的な場所というのは、中心市街地も郊外のショッピングセンターも病院も(一定の面の内側に)点在しています。だから、点と点を結ぶような交通機関では全然だめなわけです」

富山市内では、旧型の路面電車(左)と次世代型のLRT(右)が共存している(撮影:幸田大地)

そういった指摘を地方都市の側は十分理解しているのだろう。富山市では、「ポートラム」と「セントラム」が数年後に接続され、富山駅を挟んでLRTが相互乗り入れを始める。宇都宮市も、駅東側の計画だけでなく、駅西側にもLRTを走らせる構想を持ち、将来は駅の東西をLRTで結びたいという。

日本では最盛期の1932年、全国65都市で路面電車が走っていた。モータリゼーションの影響で次々に廃線に追い込まれたのは、1960年代から70年代にかけてであり、最近になって急に現在の17都市になったわけではない。「復権」の成否についても、答えが出るにはもう少し時間が必要かもしれない。