週刊 新大土壌研

新潟大学農学部農学科 土壌学研究室の活動日記です 『週刊』を名乗っていますが、不定期に更新していきます

土壌中の放射能を吸着材で吸着させて、洗浄した後、土壌を戻すことについて

2011-04-22 | MN(野中)

 ある方から、土壌中の放射能核種を吸着材で吸着させて、持ち出し、洗浄後、土壌だけを戻すことが可能でしょうか?と質問を受けました。

 前にも書きましたが、セシウムやストロンチウムはプラスイオンでマイナスイオンの土壌粒子に吸着されていますから、原理的には可能だと思います。

 しかし、今まで書いてきたように土壌中には粘土と腐植が存在します。この粘土と腐植含量が多い土壌はセシウム137やストロンチウム90を強く保持しています。

 これら粘土や腐植含量が多い土壌、たとえば火山灰土壌(黒ボク土壌)は効果が小さいことが予想されます。

 福島県の土壌は黒ボク土壌が多いです。

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