キブシは落葉小高木で、春に先立って多数の黄色花を穂状にたらし、カンザシのようで「あぁ、春がやってきたなあ」と感じることができます。
雌雄異株。雄花は色が濃く、雌花はやや小ぶりで緑色を帯びています。花の中をのぞくと、雌花には雌しべが一本大きく顔を出しています。
黄色い花穂が藤の花房に似ているせいか、黄藤(きふじ)と呼ばれています。黄色の花の咲くフシの木の意味で、キブシ。豆球の果実のなる「フシ」 . . . 本文を読む
庭のクロモジを剪定して出てくる枝を削って楊枝(ようじ)を作り、それで歯の手入れをしています。
楊枝とは、カワヤナギの枝を意味し、柳など繊維に富んだ木の枝の端を噛んだり、石や槌で叩くとササラのようになり、これで歯を磨く。インド、バングラディシュ、パキスタン、中近東、アフリカではジャイトゥーン、ニームトリーなどの木の枝やキビガラ、ナツメヤシの葉柄を歯ブラシとし、歯の表面ばかりでなく舌も軽くこする。日本 . . . 本文を読む
クスノキ(楠・樟)は、路、公園、学校など身近な場所に植えられています。自然観察の対象として面白いし、役に立つ木です。
アオスジアゲハやクスサンの食樹。果実は緑色の球のようで、秋に紫黒色に熟して鳥がついばんでいます。アボガド(クスノキ科)と大きさは全く違うけれどそっくりで、ニッケイの果実はもっと似ています。枝、幹、根をチップ状にして(葉でもよい)、水蒸気蒸留すると簡単に樟脳(しょうのう)が得られ . . . 本文を読む
電車の窓から、夏になると畑や庭に植えてあるウコンの茂った葉っぱが目に付くようになりました。ニューフェイスの薬草が次々と舞台に登場しては消えていきました。ウコンは、1978年頃からボツボツと新聞に掲載されはじめました。
一番なじみなのは、ターメリックといってカレーの風味と黄色味を出す香辛料に使われている。「ウコン染め」として黄色の染料になります。クルクマ、インド・サフランなどとも呼ばれている。鬱( . . . 本文を読む
ウツギという名前がついた植物さんは沢山あって、何がなんだか分かりません。6科9属とか一一属にもなります。もともと箱根ウツギは箱根になく、日光ウツギも日光にない。ウツギ別名ウノハナで卯の花・卯の花月は、卯の花が咲く陰暦四月でうずきとも言います。ウツギは、空木と書き、枝や幹が中空です。根元は堅く、タンスなどの木釘に使用しました。花の香りはなく、「卯の花の匂う」というのは古語で花が照り映えつている素敵 . . . 本文を読む
ハネムーンで海外の熱帯植物園でマンゴー(マンゴウ、マンゴとも言う)がなっているのを見て、「まあ、珍しい」というので、新婦をその下に立たせてスナップ写真をパチリ。その夜、新婦の顔がはれて膨らみ、新郎は何が何だかわからずオロオロ、ウロウロ。
マンゴーはウルシ科なので、かぶれ易い人はそうなってしまいます。その他、果実のなるモンビン(産地ブラジル)、カシュウナット。香りのよいアルジェリアやモロッコのマス . . . 本文を読む
虫が作るロウ、イボタロウを見てみたいものだと、いつもイボタノキを見るがついぞ出会ったことはない。千葉市にお住まいの方から、京葉線新検見川駅近くの植栽で見つけたと写真同封のお手紙をいただいた。イボタロウムシは不在でしたが、イボタノキの枝という枝にビッシリとフワフワした綿毛のような、白い小さなローソク形状のものがついている。ライターの炎を近づけると、融ける。長年の願いが叶い、幸せです。
天然ロウは、 . . . 本文を読む
甘ガキをそのまま食べ、渋ガキを渋抜きして食べる。渋ガキを干し柿にする。葉をお茶にして飲む、寿司を包み柿の葉寿司にする。調味料として柿酢、薬や色々な用途に柿渋、ヘタを薬用。
柿酢、よく熟した甘ガキのヘタを取り、洗ったあと水気を布でよく取り、ポリ容器に入れる。ドライイースト菌や味噌麹菌を入れても良い。フィルムで容器を覆いしっかりと縛っておく。一定時間、日のあたる場所で半年から一年保管しカキ味噌と . . . 本文を読む
庭にアイ(タデ科)を植えている。葉の茂った夏、Tシャツの生葉染めや絵具として使うことができる。アイに限らずタデ科の植物は、小さな種子が穂状にびっしりとつくが、一時に完熟しません。
花がついている部分があるのに、穂を手でもむと、黒い種子が出てきて、もう一部が熟しているのがわかる。まだ種子を収穫するのにまだ早いと思っていると、いつの間にか種子が地面に散らばり、手遅れになったり、穂を収穫し、ザルに乾かし . . . 本文を読む
殺虫剤用途の自然農薬として代表的なアセビを紹介します。
馬がこれを食べて酔ったようになることから馬酔木(あせび)と書き、「足シビレ」からアセビと呼ばれるようになったそうです。中国からもたされた馬は、奈良のアセビを食べてはいけない植物だと見分ける経験がなかったからでしょう。奈良公園にはアセビの森があり、鹿は食べないので大きく育っています。アセビに関しては、「馬鹿」を比べた時、鹿の方が賢いということ . . . 本文を読む