猫が好む植物とマタタビ踊りをする「また旅」
マタタビの青い果実をホワイトリッカーに漬け熟成させたのを氷で割って飲むのが好きです。辛味があって美味しいわけではないのに、何か惹きつけられるものがあります。
旅で疲れた時にマタタビ(マタタビ科)を食べると、元気になって「また旅」ができるということで名づけられたそうだ。それはこじつけでアイヌ語起源とも言われています。
花が咲く頃、枝先の葉に白い斑が入る、 . . . 本文を読む
万両・千両・百両・十両・一両
庭に植えたことはないのにマンリョウやセンリョウ、ナンテンもが赤い実を揺らしている。小鳥が運んだのでしょう。白い実のマンリョウもあるし、葉が少し縮れています。
万両：マンリョウ ヤブコウジ科 ヤブコウジ属（Ardisia crenata）。 変種には、トガリバマンリョウ、オオマンリョウなど多くがある。ピンク万両・桃源などという名前に雅味はないが、花も実も美しい品種 . . . 本文を読む
種 種子 仁には希望がつまっている
梅の木の下には、実が落下して腐り種子だけが散乱している。もったいないので拾って家に持って帰り、殻を割ってみた。アーモンドのような褐色をした長さ約10ミリメートルの涙形状の種子が入っている。胚乳を口に含むと芳香があり栄養価がギッシリ詰まっているように思える。前の年に落下した種子からは芽が出て、細い茎を伸ばしている。私たちが梅干にする果肉よりも、梅にとっては種子に . . . 本文を読む
赤飯お萩の歴史と赤米黒米
赤い米、赤米といっても、原っぱや道ばたに生えているタデ科のイヌタデ、オオケタデ、ハルタデなどの花穂の種子「赤まんま」のことではありません。炊くと赤飯のように小豆のような香りがするお米のことです。赤マンマは、オママゴトの材料となりました。小学生の頃、チャンバラ遊びは勿論好きでしたが、可愛い年下の女の子と二人でするママゴト遊びは、魅力的でした。葉っぱのお皿にアカマンマを乗せ . . . 本文を読む
栗よりうまい芋八里半と十三里
昔、焼き芋の看板に八里半とか十三里というのがあつたそうで、辞書の広辞苑に出ています。栗に近く美味を少し謙遜して八里半、栗より(九里四里)よりもうまい芋、九と四を足して一三、つまり十三里という。
栗と芋が仲良く同席するのは栗キントン。
栗と関係ない地名に九十九里浜がある。太東岬から行部岬までの長さ約60キロメートルの砂浜の海岸で、六町を一里として九九里あるとする . . . 本文を読む
日廻りするヒマワリ日にまわらず
雄々しい太陽の神を、憧れの熱いまなざしで追うヒマワリとなった女神。天上と地上を結ぶ光の糸、太陽の花。太陽につれて廻ることから、日廻りという。古い中国の本にも、向日葵(ヒマワリ)は太陽にしたがって廻る、日が東から昇ると花は東に向かい、日が頭の真上にくると花は真上に向き、日が西に沈めば西に向かうとある。しかし、植物の化身・牧野富太郎博士は「ひまわり日にまわらず」とお . . . 本文を読む
烏瓜の花と天花粉
カラスウリ(ウリ科)は、白い素敵なレースの花を夏の夜に広げます。咲くと待ちかねたようにスズメガが貴婦人とキスをはじめる。
舞踏会の疲れから、朝の光に誘われるように、丸まって眠ってしまう。
屋外で実際に貴婦人が踊りだす姿を見るのには、根気が要るので開きかけの蕾のついた茎をいただいて、家でコップに挿して楽しみます。花びらの縁が細い糸のように精緻に折り畳まれていて、微細に動きながら . . . 本文を読む
果実がかんしゃくを起こし種子を飛ばす植物
種子にちょっと触っただけで、我慢しきれずにポンポンと種子を飛ばす植物さんを「かんしゃく草」とあだ名をつけたい。
ツリフネソウ科のホウセンカが代表選手。丸く膨らんだ実にさわるとグニュと指を握るように種を飛ばすのは面白い。おかげで、鳳仙花という鳳凰にたとえた世にも高貴なお名前なのに、増えて有り難味が減り、期待はずれで「お姫さま役がお笑い役に変わった」よう . . . 本文を読む
つなぐ草ツナギにちなむ植物
草原の間をサラサラと透き通る水が音楽を奏でていた頃には、子供たちはドジョウやフナが友だちでした。さて、ようやく捕まえたものの、魚籠の用意をしていないし、今のようなポリ袋はない。ふと見ると、稲のように茎が長い草が生えている。根元から折り取って、魚をその茎に刺してつないで見ると具合よく持って帰ることが出来る。
そういうことから名前が付いた植物さん、ドジョウツナギ、ヒロハ . . . 本文を読む
植物名の有り無しと成す
ハマナスはバラ科の植物で、花びらの香りが素敵で、ポケットに入れると幸せ気分になります。果実が熟すと食べられるので、味と形から浜辺のナシからハマナシと言っていた。東北の人は、シとスの発音の仕方で、ハマナスと言い、それが定着したとのこと。
植物名は、こじつけがあってよく分かりません。ナシは芯が酸っぱい、中酢(ナカス)のカを取ってナシと言う人がいます。ナシは無しに通じるので . . . 本文を読む