神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.246 江戸時代の紙幣

2024-07-29 22:52:39 | 文書・文献
 なんともまあアツイ。オリンピックも、戦争・紛争も、政権への執念も。
 ああいう人が市長をやってたのか、ああいう人がまだ知事をやってるのか、ああいう人がまた知事になったのか・・・なんか苦しくなります。

 「ウソも100ペンいえば真実になる、とかいってうそぶいた人がいたねぇ。
  ホントのことがホントになるには、どうすりゃあいいんだろうねぇ。」
 「そりゃかんたんだよ。
  ホントのことが好きな人を増やすことだょ。」
 「ウ~ム!」

 しかし、その一方で、ウクライナやガザの犠牲は拡大するばかり、身近の日本は完全に災害列島になりました。いまは、酒田・秋田。ちょっと前は石川・富山。その前は・・・。
 いや、もうそろそろ東京の番になるのでは? いやですねぇ。

 進むのは軍事ばかり。増えるのは無能な政治家ばかり・・・。
 減るのは、国民の実質チンギンとネンキン・・・。

【コレクション 33】
(1) きょうは、『江戸時代の貨幣』です。  


 このパンフレットは、A4判大(A3の用紙を二つ折り)で、全体4㌻です。このパンフレットでは、上の1㌻目に、刊行案内・刊行予定・内容紹介・特色など、すべてのことが書かれています。なお、この本の出版年は記載されていませんが、1993年のようです。
 最大限の大きさにしておきましたから、お読みください。 
 一応、構成を説明しておきます。
 1㌻ 上掲
 2㌻ 下に掲載。原寸大の紙幣図〔内容見本〕です。

 3㌻ 2㌻と同様の紙幣図なので【略】します。
 4㌻ 畿内で発行されていた紙幣の一覧表
 以上です。

(2)No.243で『江戸商売図絵』をとりあげましたが、商品の売買が存在するとことが資本主義経済が行われる前提です。上の1㌻目に説明があるように、江戸時代には、幕府による金・銀・銭の「正貨」のほか、各藩による「藩札」、寺社や富商による「私札」が売買や貸借の仲立ちをしていました。
 これには、自然発生的な商品・貨幣経済の発展の面と、豊臣秀吉から徳川幕府のかけての封建制後の確立に伴う武士層の都市生活者(サラリーマン)化、参勤交代、藩の普請事業、特産物の専売事業化など、幕府や藩自体が促進した商品・貨幣経済化の面とがない交ぜになって起こってきたことが背景にあります。
 少し先走りますが、封建社会の確立・発展自体が商品経済を促進する役目を果たし、その結果、各藩はどこも財政状態が悪化し、それをまかなうために自前で藩債を発行してしのごうとしますが、うまくいきません。それだけでなく、藩債の乱発が幕末・維新期にインフレを引き起こす要因の一つになり、そのインフレを鎮めるために明治政府がとった財政引き締め策〔松方デフレ〕によって経済が不景気となった結果、無産となった人々が都市に吐き出され、資本主義経済に本格的に向かっていくことになります。 

【コレクション 34】
(1)もう一つは、「府県概則」です。

 このパンフレットは、B5判大(B4の用紙を二つ折り)で、全体4㌻です。
 全体は、
 1㌻ 上掲
 2㌻ 上段 石井良助 監修者 東京大学名誉教授 魅了する画期的的史料
    下段 刊行によせて 
 3㌻ 内容構成 組見本
 4㌻ 推薦文
     林修三(元内閣法制局長官) 「府県概則」を推賞する
     小西四郎(元東京大学教授) 地方を如実に反映する
 以上です。

(2)上に書いたことで大事なことは、封建社会の発展・確立そのものが、封建社会を突き崩す商品・貨幣経済を発展させるということです。
 そうして生み出されてきた近代社会の政府は、こんどは自分の足元の状態を知り確認することから始めるわけです。上の石井良助さんが次のように書いています。
「「府県資料」が国史編集の一環として編集されたのに対して、「府県概則」は政務処理の必要上、各府県の現行の規則を提出させ、編集したものである。庶務、聴訟、租税、出納の4門に大別し、さらに34の綱目に分けて、地方政治の要領を記載するもので、各府県の現行の規則〔明治3年より6年まで〕が集められている。」
 このころの地方認識や欧米認識がその後の日本を形成していったわけですから、需要文書です。
 今日はここで。

    
 
 

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