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移転しました(2014/1/1)

武士の家計簿

2012-02-07 | シネマ

昨日猪山家の甲冑が出てきたというニュースを見ました
「武士の家計簿」の家、貧すれど見事な甲冑 2012/2/6 読売新聞)。
へーと思いまして。

猪山家は『武士の家計簿』の主人公一家ですが、つい先日この映画を見た所だったのでタイムリーで少し笑ってしまった。
甲冑は現在箱根武士(もののふ)の里美術館の所蔵になっているそうで、読売新聞によると元の所有者が判明したのは昨年の秋だったようです。
甲冑の各所に猪山家の家紋があり、しかも槍には「猪山成之」と墨書があったとのこと。 
 
猪山成之は戊辰戦争時、大村益次郎にヘッドハンティングされて新政府入り、後に海軍に入っている。
主計畑で海軍の一番初めの俸給表を作ったのがこの方だったそうです(そして彼の息子のひとりが海兵17期=秋山真之クラス)。
映画は明治10年、多分西南戦争が始まって間もない頃かな、海軍主計大監の成之の回顧から物語が始まり、彼が故郷金沢に帰るあたりで話が終わっている。
またこの成之のナレーションで映画は進んでいました。
映画化も最近の話ですし、人物特定がしやすかったという事もあるんじゃなかろうか。
  
甲冑の存在を『武士の家計簿』の著者が子孫に確かめたという記述があるのですが、あ、ご子孫さまの所在分かってるのか、と。
少し不思議だったのですが、これだけ近い(明治にかかる)時期の家族の資料がなんで古書店で纏めて売られてたんだ。
資料の性格を考えても家族か親族が売却したとしか思えないんですが…うーん、まあ…色々あるんか…

で、映画ですが。
本も読んだし、といいますか本が本当に面白かったので、映画で見てもいまいちじゃないかと思っていたんですが、面白かったです。
程よく内容を忘れていた事もあるかも(笑)
ああした内容を物語に仕立てるってどうなの?と思っていたんですが、ほっこりする所も思わず笑ってしまう所もあり、いやほんと、いい話でした^^

成之の袴着の儀の際、窮乏の為に祝いの鯛を用意できず直之の妻が描いた鯛が膳に乗っている場面がありました。
袴着の儀というのは、男児の成長の一区切り、5歳で行う重要な儀式のひとつです(今で言うと七五三)。
袴をはいて碁盤から飛び降りるというものですが、この時に初めて袴をはく。

両親が直之にハレの日なのだから無理をしてでも鯛を用意すべきだった、恥ずかしい、え、もしかして鯛買えなかった?という言葉を吐いていました(※買えなかった)。
当時武家は収入の大体2倍の借金があったそうで、その殆どが親類との交際費で消えていく。
かといって猪山家は身分の低い家ではなく、原作本によると年収1700万程あったそうです。
直之とその父ふたりが給金取りだったのでまだマシだったのだろうと思いますが、ではその他の家は、と思うと、まあ…

それでも多くの衣類家財道具を売り払っている。お弁当箱まで売り払っている。
勿論笑うどころの話ではなくて本を読んでいても「………」な所。
映画の中で、直之が「えらい所に嫁いできたと思ってない?」と尋ねた時、
「貧乏だと思うと暗くなりますが工夫だと思うと楽しゅうございます」、そう言った直之の妻がすごく素敵でした。
こういう所は映像ならではの良さだなと思った。

家財を売り払う際、直之の元服の時にしか着ていない、母が大事に大事に仕舞っていた加賀友禅を巡る場面。
直之:着てないじゃん
母親:嫌!嫌!これは置いておく。いつか着る!
ここには思わず笑ってしまった。男の反応と女の反応だなーと思って。
いつか着る!分かる(笑)でもその「いつか」は来る事がない事も多い(笑)

いい映画でした。
 
追記:こちらもどうぞ→半次郎+α(下の方)
 
***
 
半年ほど全く触っていなかったツイッターを少し動かしました。
そうしたらいきなりフォローワーが増えた。よ、よく分からん…
前見た時はハーゲン○ッツ(理由が分からん)とショーン・ビーン関係(フォローしたらし返してくれた外国の方)となんでフォローしてれているのかよく分からん人ひとりやったのに。2桁に…
ぶっちゃけツイッターなんてやるつもりないんです。
だからアカウントも誰にも言っていないし言うつもりもない。だって懸賞用とかそんなんだもーん。
アカウント持って1年位だと思うんですが、正直言うと見方もやり方もいまだによく分かりません!(笑)
やる気がないから調べようという気も起こらない。
ブログとかもう時代遅れとか散々言われてますが、私にとっては纏まった文章書くのはブログの方が便利。大した内容じゃない事の方が多気がしますが。まあ人それぞれかなーと。
…要するに140字で纏められないということです…



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2 Comments

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Unknown (ジゴロウ)
2012-02-08 22:40:50
昔の貧乏って、本当に想像出来ませんが、弁当箱の話でもそうですが、本当にものの質が良くて、大切にしていたのがわかります。
茶碗とか、壊れても直して使ってましたし、割れたら買い換える現代では、見習いたいものです。

一時、秋山好古+αな生活を考えましたが、寒くて無理だとあきらめました。
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>ジゴロウさん (ヒジハラ)
2012-02-10 07:53:42
まずお弁当箱が売りに出せるところに驚きがありますが…^^;
物を大事にする、粗末にしないと言うのは本当によく分かります。
使い捨てのものが多くなった今の状態が少し異常な気がします。
スタンドにしても蛍光灯がダメになったらスタンドそのものを買う方が安かったり、ちょっと話は違いますがシャンプーリンスは安い時に買えば詰め替えパックの方が高かったり…安い方買いますよね…
私自身物を捨てるのが中々出来なくて、断捨離が必要な感じですが、まだ使えるのにと思いながら物を処分する時は罰が当りそうと罪悪感が湧きます。
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