みう と 青

みうと青の共同ブログ。
知ってる人には言えないけど、知らない誰かの通り過ぎる場所で呟きたい独り言があるのです。

モロッコ9日目(後半) メクネス観光→カサブランカへ

2016年07月14日 14時17分53秒 | モロッコ 2016年GW
モロッコ旅も大詰めの9日目の後半。
ヴォルビリス遺跡とムーレイ・イドリスを大満喫したので、メクネスに戻る。

今回のドライバーさんは、英語はほとんど喋れないのだけど、自分も全然喋れずなので、レベルが近いせいか、案外と意思の疎通はスムーズ。
長文で色々説明されるより、単語と短文のみの方がよっぽど伝わる(笑)

ここまでモロッコを旅してきて、「フェズの新市街とメクネスは随分と警察官や軍人が多いなぁ」と思っていたので聞いてみると、ベルギーでの爆破テロの後からとの事。
その国の色んな職業の人たちを見られるのは、旅の醍醐味のひとつかもしれないけど、そういう理由じゃ嬉しくはないし、そもそも軍隊も警察もいらないくらいに人間が進歩すれば最高だなとも思う。


さて、メクネスにきたら絶対行きたかったムーレイ・イスマイル廟。
非ムスリムも無料で入れて、金曜日もオープンしていると聞いており、ここは外せない!と意気込んでいたのに入れない!?
その辺のレストランの人に聞くと、「改修中で2年くらいは入れない」って言ってた。ような気がする。(自分にはそう聞こえた)

仕方がないので、謎の突起物が並ぶ広場を横切って、すぐ近くのクベット・エル・キャティンとキリスト教徒の地下牢へ。2つ合わせて10DH。







クベット・エル・キャティンは、正直「ふーん」って感じ。
タイルの綺麗な広いお部屋。それだけ。
モロッコ到着して最初の観光ならまだしも、素晴らしいマドラサやモスクや廟など色々見てしまった後だと、かなり物足りないかも?
ここは本当に部屋だけで、パティオも回廊も二階もないので、「え?これだけ?」という印象。

そのすぐ横に、地下に続く階段があり、そこが地下牢。
こちらは地下にだだっ広い空間が広がっていて、高い天井と、太いアーチがひたすら続いてる。なんの装飾もない無骨な空間。
これも人によっては「ふーん」で終わりそうな場所。
ただ、個人的にはとても好き。
巨大なエネルギー地下空間とか、廃墟が好きな自分的にはハマる。
ひんやりした空気の中で、歴史に思いを馳せつつ、クマ子の写真撮影。







地上に戻ると、広場のヘンテコな突起が、明かり取りの天窓だった事がわかる。

その後、金曜日でも入れると聞いたマドラサ・ブー・イナニアへいくと閉まってる。
その辺の人に聞くと「15:00になると入れる」って人と「16:00まで入れないから、僕がお店とか案内してあげるよ」って人がいたので、希望的観測で前者を信じる。
後者は商売のにおいがぷんぷん。

金曜日のシャッター商店街的なスークも新鮮。





そろそろ15:00なのでマドラサに向かう。
ほぼ真向いがグラン・モスクなのだけど、ちょうどお祈りの時間で、ずっと閉まってるところしか見てなかった扉が開いてた。
スーク中の人が集まってるんじゃないかってくらいモスクの中にはビッシリとお祈りの人たちがいる。
扉は開いていたけど、どーしても写真を撮る気になれなくて、ひたすら見学。

お祈りタイムが終わると、人々がいっせいに出てくる!出てくる!!出てくる!!!
中に入れないので、どれほどの広さなのか分からないけど、航空写真でみるとマドラサの4倍はあるみたい。
お祈りスペースは1階のみなのか、二階や三階もあるのかも謎。
とにかく人が出てくる。



みんな帰って静かになったので、建物の中を撮影させて頂く。
よそのモスクと基本的な作りやデザインは同じだけど、ついさっきまで多くの人がお祈りで集まっていたってことを体感してしまったせいか、なんだか特別な感じ。

マドラサも開いてる。15:00を信じてよかった。





造りはよそのマドラサと同じで、真ん中にパティオがあって、それを取り囲むように建屋があって、その壁面は、下はタイル、上は漆喰、天井は木の、それぞれ細かい細工が見事。建屋にはシンプルな小部屋がズラリと並んでいる。
唯一違うのは看板。なぜかカタカナ表記あり。
ってことは日本人が多いエリアなのかと思いきや、GWだというのにメクネス来てから一度も日本人に会ってない。謎だ。

ともあれモロッコ最後のレトロタウンの観光は終了。
1日たりとも削れる部分はなかったけど、やっぱりメクネスにも、ちゃんと丸一日確保したかったな~。

後ろ髪をひかれつつ、カサブランカへ移動するために駅へ。
その前にワインを買わなくちゃ!

歩き方的にはメクネスの新市街のバスターミナルの横にある売店で購入可能とのこと。
駅まで少しあるけど、プチタクシーをバスターミナルで降りちゃう。

売店に行ってみると休業。今日、金曜日。
もうどうしようもないので、その辺の人に聞いてみる。
「この辺でワイン買えるところ知らない?」
やいのやいのやってると、6~7人集まってきて、しっちゃかめっちゃかになりそうだったけど、逆に悪さもされないような状況。

若いお兄ちゃん二人が「すぐそこに開いてる酒屋あるから案内するよ」と言ってくれてるけど、ちょっと心配。
でも、周りの人に「これ、ついてって大丈夫?」と聞くと、みんな「大丈夫」って言ってくれてるので、ついていくことに。

100mも歩かず酒屋についた。
小さいお店で、ラフなお兄ちゃんが二人でやってるけど、対応はとても良い。
初日にドバイからモロッコまで一緒だったモロッコ人曰く「一番のおすすめはゲロワン」とのこと。
念のためお店の人にもおすすめを聞いてみると、やはり「ゲロワン」って言ってる。
赤白を聞くと「もちろん赤」だって。
これが、「もっとも美味しい」ということでオススメなのか、「もっともポピュラーでモロッコらしい」という事なのかは分からないけど、とりあえずハーフを二本購入。
なお、こちらのお店ではゲロワンの赤のハーフは60DH/本でした。

ちなみに日本のモロッコ料理店に行ったら「ゲロワンヌ」って書いてあった。
でも、「ヌ」は聞こえなかったよ。で、「ロ」は「ル」と「ロ」の混ざったような感じに聞こえたよ。

古新聞で包んで、ビニール袋に入れてくれたワインをスーツケースに押し込んだら、そこからは歩いてメクネスの鉄道駅へ。

歩き方の地図で迷わずにつけたメクネスの駅。



駅構内の掲示板をみると5分前に電車があったみたい。
「ちぇ」と思いチケットを購入すると、行ったばかりのはずの電車になってる。
「急げ急げ!」「え?え?」
今ホームに止まってる電車が5分遅れ、もう6分か!?で出発らしい。
改札のお兄ちゃんにも急かされ、ともにホームに出て、走り出してる電車に押し込まれる!
電車側からもお客さんが引き上げてくれて、荷物も無事積載。
焦った。こういうのはジャカルタとかでやることだと思ってた。
楽しいよ~~~。



一等車を買ってたけど、先頭車両は程遠い。普通車でとりあえず一休み。
てか、金曜日だからなのか空いてる。
この後で混雑してくるのかもしれないけど、メクネス時点では二人分使って足伸ばしてる人もいた。

のち、一等車まで移動。
途中で覗いた二等車は座席指定ゆえにピッチリで、普通車よりも混んでる。
一等車と同じサイズのコンパートメントで、一等車は6席入ってるところに8席入れてる。
見た感じ、シート幅は飛行機のエコノミーよりちょいゆったりくらい?
このあと普通車が混雑しないと浮かばれない感じ。

それを横目に一等車へ。相変わらずゆったり。
自分は体が柔らかいので、シートの上であぐらかけるほど。








3時間ほどの乗車を経て、8日ぶりのカサ・ボヤジャー駅に到着。
そこからトラムで市街地へ。





トラムの券売機は英語、仏語、アラビヤ語に対応。
距離に関わらず一律料金だったので、特に悩むこともなくサクサク購入できた。
券売機は小銭しか使えないけど、トラムの駅があるようなところは、だいたい近くにキオスク的なお店があるので、そこで両替してもらえる。はず。自分は大丈夫だった。

10分待たずに来る感じで、車内には英語の路線図もあるし、とってもキレイ。
これはかなり快適。中央市場で降りる。







カサブランカでは海外旅行をはじめて、初めての挑戦がある。
それは、宿さがし。

これまでは日本国内からすべての宿泊先を予約しておいて、現地ではそこに辿りつきさえすれば良かった。
けど、今回カサブランカの宿を探していたところ、安い宿がない。

カサブランカにドミが無いのか、カサブランカのドミとかが予約サイトに登録していないのか、とにかくヒットしない。
一度はシングルルームを押さえたものの、寝るだけの部屋に350DHとか高すぎ!(サイトの中では安い方)

これまでが基本的に1泊80DHでやってきて、メクネスのラブリーホテルも300DHだったので、ありえないほど高く感じる。
歩き方をみると、100~200DHのシングルも沢山掲載されていたので、ついに思い切って、現地飛込み宿泊にチャレンジすることに。
(旅慣れた方からはつまらないチャレンジかもしれないけど、何にだって初めてはあるのだ)

歩き方の中から、場所と評判とコスパの良さそうな場所を3っつピックアップして、トラムの中央市場駅から近い宿から順番に回っていくことに。




1泊100DH≒1200円
歩き方曰く「建物は古いけど掃除が行き届いてて清潔な良い宿」らしい。
空き有とのことで、部屋見せてとか面倒くさいので即決。
4階の部屋までは階段オンリー。荷物が重い。



部屋に入って電気をつけたとたん電球が切れた。
電球が原因なのか、線が原因なのか分からないので、とりあえず電気を変えてもらって、ダメなら部屋を変えてもらおうと思い、内線なんてないのでフロントへ。遠い。
「後でやっておく」って言ってるけど、万が一、帰ってきて部屋真っ暗とかヤだし、
「今やって。直らなかったら部屋変えたいし」
「後で」
こいつ4階まで行くの面倒くさがってるな?
来た時からずっとYou Tube見てるし。
この時点で宿選び考えるべきだったかも。
でも、早く荷物預けちゃいたかったんだよう。
自分が呪わしいけど、いまさらだ。

「じゃあ明かりはいいから、部屋変えて」
「部屋あいてない」
「そこにあるカギはなに?」
「これ違う。あいてない」
「じゃあ、なおさら今、電気確認してよ」
「ああああっ!もうっ!行くよ!行きますよ!てか、お前なんでフランス語しゃべれないの!?」

怒ってる外国人、怖いよう。
電気は電球変えてもらったら直った。よかった。



お部屋は質素だけど、きれいに掃除してある。
窓に鍵無いけど、小さくしか開かないから、たぶん問題無し。
トイレシャワーとベットルームの境にドアとかないけど、もともと空気が乾燥してるので、たぶん大丈夫。
コンセントが電気のスイッチくらいの高さなので、コード短いと充電したいものをぶら下げるような使い方になるので工夫が必要。

シャワーは夜遅かったからか、出るって言ってたお湯が出ない。
そして壁から生えてるホースなしのシャワーなのだけど、シャワーの水が四方八方に散る。どこにいてもチョビットしか水があたらない。
最終日だけど、頭洗うのは諦めて、濡らしたタオルで体を拭くだけになった。
Wi-fiは各フロアごとに設置してあるっぽいけど、ドアを閉めると部屋では使い物にならないし、フロアごとにロビーがあるわけでも無いので、廊下で立って使うか、また1階まで降りるか・・・。

そのつもりで行けば、「まあこんなものか」と思える宿だったかもしれないけど、歩き方の評を信じて行ったので、けっこうガッカリ。
歩き方の人も、実際に泊まったわけじゃなく、お部屋をチラ見して書いてるんだろうな。
仕方ないのかもしれないけど、不確定な情報はちょっと困る。
やっぱりクチコミ最強か?
でも、ある程度の分母が無いと☆の数も微妙だし、クチコミの詳細は、書いてる人が自分と近い感覚の持ち主化の見極めも大事だし・・・
いっそ、下手に情報入れないで飛び込む方がガッカリもないし、楽しいかも?
(危険情報は別!)

明日はハッサン二世モスクに立ち寄って、いよいよ帰国。


旅の全体図はコチラ