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信号を電波にのせる「変調」

図解 携帯電話の技術とサービス

著者 : 塩田 紳二
出版社 : 技術評論社

P56~57 より

信号を電波にのせる「変調」

電波を使って通信を行うためには、変調する必要がある

 電波を送信するためには、一定以上の周波数で振動する電気信号(交流信号)をアンテナに供給しなければならない。しかし、送信する情報を電気信号として表したときには、必ずしも送信したい周波数になるとは限らない。たとえば、ラジオ放送で送信したい信号は音声信号であり、高くても20kHz程度だが、AMラジオ放送では数100kHz以上の周波数を使う。つまり、数100kHz以上の信号に、20kHzの音声信号を「乗せる」必要がある。
 情報を伝える信号を、伝送や記録に適切な電気信号に変換することを変調(モジュレーション:Modulation)という。デジタル信号を扱う場合には、特にキーイング(keying)ということもある。このとき、希望する周波数の信号(正弦波)をキャリア(Carrier)または搬送波という。キャリアとは、「運ぶもの」の意味である。また、送信したい信号をベースバンド信号という。
 簡単にいうと、変調とは、ベースバンド信号を使ってキャリアである正弦波を変化させることである。こうしてできた信号を変調波といい、これがアンテナから電波として放射される。それに対して、こうした電波を受け取って、そこからベースバンド信号を取り出すことを復調という。
 変調においては、送信したい内容(信号)を、電波と同じ周波数で振動する電気信号(交流信号。正弦波)に加える必要がある。たとえばラジオ放送では、音声信号を送信電波と同じ周波数の正弦波に足し合わせて信号を作る。これをアンテナに供給してやれば、信号を乗せた電波が放射される。
 キャリアを変化させる方法のことを、変調方式という。変調方式には、振幅を変化させる方法や、周波数を変化させる方法、位相を変化させる方法などがあり、それぞれ振幅変調(AM)、周波数変調(FM)、位相変調などと呼ばれる。ラジオの「AM」や「FM」は、この変調方式を指す用語である。










































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