【偽りの】果たされなかった約束【神ゲー？】

©︎スクウェアエニックス

 

先日発売され、今度こそ間違いのない

「約束された神ゲー」と誰もが信じて疑わな

かった、タクティクスオウガ リボーン(TOR)

ですがまさかの事態に。

 

最初にSwitch版から入って、途中からPS5版

に移ってからまた1からやり直したので進行

するのが遅くなり、今回のTORの真の姿に

気が付くのが遅れ、結果その分だけ長く幻想を

抱いていられたのは幸運でした。

ですが今はやるせない気持ちでいっぱいです。

 

最初のオリジナル版からタクティクスオウガに

ハマった大勢のファンが落胆してしまうような

事は前のリメイク作「運命の輪」でもあったので

まさか今回、連続でリメイク作でやらかすとか

そんなことをあのスクウェアエニックスさん

がする訳がないと思い込んでいました。

 

TORは最初、豪華になった音楽や声での演出に

痺れ楽しくプレイしてたのですが、ゲームが

進行するに従い、ことごとく追加された新要素

に違和感が。

前の運命の輪の時と同様に、またしても今回

付け足された追加要素が噛み合ってないのを

強く感じました。

 

まずプレイヤーの操れるユニットにレベルの

上限制限がかかるキャップ制が引っかり

それに輪をかけて幻滅したのが、マップ上に

ランダムで現れるバフカードと呼ばれる敵味方

ステータスUP効果が得られる新システム。

バフカードは得られればかなり効果が大きい

上にとんでもない数が湧くし、敵ユニットも

獲るので無視する事が不可能に。おかげで

バトルでの運要素が強くなり、ゲームへの

没入度が下がるだけでなく、何十枚も出現して

見栄え的に画面がとても見辛いです。

そうでなくてもゲームデザイン的にMAPが視認

しづらい部分があるというのに。

 

それにしても民族や戦争など、とてもシリアス

なテーマの物語が紡がれる戦場に、多数の鬱陶

しい青いカードがクルクル回って乱舞している

のは滑稽でシュールです。

本作のクリエイターの方達はこれを何とも

思わなかったのでしょうか。

 

それとプレイヤーユニットのレベル上限制限

ですが、そもそも今回のTORはプレイの対象者を

どんな想定でデザインしたのでしょう。

TORには今のゲームの多くに最初から付いている

難易度設定はありませんが、全てのユーザーに

配慮があるならもっとプレイヤーが自由に遊べる

ように難易度設定を付け敵ユニットのHPを調整

するなど、巻き戻し機能とは別にもっと強力な

救済的仕掛けがあっても良かったのではないかと。

 

正直、今の仕様では極端に窮屈でヘビーなプレイ

が強制されてしまい、あまりに一部のマニア向け

になり過ぎた商品になってしまっているように

思います。

元々のオリジナルのタクティクスオウガも

バランス的には偏っていて尖っていたところが

あるゲームでしたが、システム上プレイヤーの

自由裁量で何とでもなる部分があり、ユニット

の成長においても選択肢が多く、今回のTORより

よりもっとおおらかに楽しく遊べた記憶が。

いざとなればレベル上げや優遇武器などで

ゴリ押しプレイだって出来ましたし。

 

今回のTORはゲームデザイナーの方の、こう

遊んで欲しいという押し付けが強過ぎて自分の

好きにキャラを育て、攻略をする自由度も低く

今のままでは最後まで付き合いきれないと

感じてしまいまいました。

リメイク2度目となる今回のTORこそオリジナル

版からのファンも待ち望んだ作品になると

信じていたのに、その思いはまたしても届か

なかったようです。

 

クリエイターとして作品を自分の理想に近づけ

たいと思うのは理解できますが、それが実際に

多くの人にはどう受け入れられたというのを

鑑み、もっと柔軟に今回からの追加要素を入れ

てプレイするかどうかをプレイヤーの判断に

委ねられるように、LVキャップ制やバフカード

の有無を選べるようにするなどのアップデート

による改善をお願いしたいです。

 

実際、前のリメイクの「運命の輪」では後から

出た海外版には国内版にはなかった、追加要素

なしのオリジナル版モードがあったとか。

前回の運命の輪での失敗があったのに何故今回

オリジナルモードを付けようという思考になら

なかったのかも謎です。

コストを抑え、ソフトの価格も下げて売上を

少しでも増やそうということなのでしょうか。

 

今のところクリエイターの方は修正は一切

しないと明言しているようです。

ですのでここはスクウェアエニックスさんの

英断に期待します。

 

この辺までは粗が目立たず最高に面白かったのに