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2006-02-24 12:44:27 | people
久々に鳥肌が立った。

苦難を乗り越え、金メダル
荒川の舞い 客席総立ち、拍手やまず

長野の13位から8年。目標を見失いかけ、一度は引退も考えた荒川静香(24)の胸に、金色のメダルが輝いた。日本時間24日朝のフィギュアスケート女子自由。支えてくれた両親が見守るリンクで、荒川は歌劇「トゥーランドット」の旋律に乗って美しく舞い、世界の人々を魅了した。今大会初の日本勢のメダルに、国内も沸いた。4位に入った村主章枝(25)、4回転ジャンプに挑んだ安藤美姫(18)にも声援が飛んだ。

荒川がリンクに立った時、数多くの米国人観客らは、まだ「サーシャ」の余韻に浸っていた。直前に、ショートプログラム1位のサーシャ・コーエン(米)が計183.36点をマークし、その時点でトップに立っていた。

「荒川、頑張れ」と叫ぶ日本人の声援に送り出されて登場した荒川。

「アラカワってだれだっけ?」

そんな言葉を交わしていた各国の観客たちは、荒川が滑り始めると、みるみるうちに引きこまれていった。観客の目は、荒川の動きを見逃すまいと、銀盤の一点に注がれる。ジャンプを次々と決め、得意のイナバウアーを披露すると、どよめきが起きた。

演技を終えた荒川は満面の笑みで手を振り、総立ちの観客に応えた。「ゴールドメダル」の声が飛んだ。

最終滑走のイリーナ・スルツカヤ(ロシア)の点数が下回り、荒川の「金」が確定すると、会場は再び総立ちに。

その瞬間、1階の観客席にいた母・佐知さん(51)は、立ち上がって両手で顔を覆った。何度も涙をぬぐう佐知さんの隣で父・晃市さん(53)は、1位を表示する電光掲示板をじっと見つめた。「まだ信じられません」

サマランチ前IOC会長から授与された金メダルを胸に、荒川が再びリンクを回り始めた。晃市さんは娘に手を振りながら、「19年間よくやってきた。とにかくご苦労さんと言ってあげたい」とねぎらった。

佐知さんは、亡くなった祖父母らの写真を、演技中も表彰式の時も胸に抱き、何度も見つめては涙をこぼした。表彰台の真ん中に立った娘に、「いろんな人たちの支えでここまできた。こんないい思いが出来るなんて、もう言うことはありません」と声を詰まらせた。

閉幕まで3日に迫り、ようやく日本にもたらされたメダル。3階席には、スピードスケート500メートルで4位に終わった日本選手団の主将・岡崎朋美の姿もあった。主将として、待ちわびたメダルにほっとした、という岡崎。「この瞬間にいられて幸せです」

試合後、荒川のもとを訪れて祝福した。「私も金メダルがほしくなった。元気ももらったし、明日がレースだったらよかったのに」と笑った。

フィギュアスケート男子で8位にとどまった高橋大輔は「ひとつのジャンプを下りるごとに力が入った」と興奮ぎみに話した。「うれしいけど悔しい。これを励みに4年後は1番を目指したい」と言った。

表彰式が終わっても、余韻に浸りなかなかリンクを離れない観客。「トゥーランドット」の旋律を口ずさみながらリンクを後にするイタリア人の姿もあった。

今日のGoogle×Torino2006は、あなたのものです。


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