思いやりと下心。

テーマの人生。

伝説の真実。

2005-08-24 13:40:43 | people
僕の心のヒーロー、ディエゴ・アルマンド・マラドーナ(Diego Armando Maradona)。

最近は手術と減量も成功して活発になってきたみたいで良いことだ。
その流れか、86年W杯vsイングランド戦での伝説のゴール「神の手」の真実について、彼が語り始めた。

伝説のゴール「神の手」。このゴールは、マラドーナが手を使ったように見えたが、彼は「手を出したとすれば神の手だ」と主張していた。

その彼が、2005年8月23日、自分のテレビショー「背番号10の夜」で、「相手GKとの体格の差を考えればペナルティーエリア内でヘディングすることは困難だった」と述べ、GKがボールを取ろうと跳びかかってきた時にジャンプし、手でボールをゴールに叩き込んだことを認め、「悪いことをしたとは全く思っていない」と話した。

マラドーナは「ボールがネットを揺らした時に副審を見たが、疑問視せずリスタートの準備のためセンターラインの方へ戻っていった。そこでゴールを祝福しようとチームメートを呼んだ。彼らは少しためらっていた。彼らは私を抱きしめたが、『盗んでやったぞ』と言わんばかりだった。私は彼らに『泥棒から盗んでも100年間、罪を問われない』と言って安心させた」と述べた。

マラドーナの泥棒発言はアルゼンチンが82年に英国支配下のフォークランド諸島(アルゼンチン名マルビナス諸島)を武力占領し英国と戦争になったことに言及したもの。アルゼンチンは敗れ、同諸島は英国領に戻った。

実に19年後の告白である。

意図的に手を使ってゴールしたと捉えれば、サッカー選手としては非難されるべき対象となってしまうだろう。
しかし、マラドーナという別格の伝説は、その意図的さをも呑み込んでしまう要素がある。

アルゼンチンという国、政治という背景、不世出という事実、すべてマラドーナがあの日あの時に「神の手」を出す要因になったものであろう。

マラドーナ、こんなサッカー選手は出てこない。