金谷武洋の『日本語に主語はいらない』

英文法の安易な移植により生まれた日本語文法の「主語」信仰を論破する

第39回「英語の悲鳴・仏語の悲鳴」

2006-01-27 00:07:23 | 日本語ものがたり
 2006年の新年は、「明けまして+開けましておめでとう」であった。  投票箱の蓋が開いたからである。8週間の長い連邦政府選挙戦の後、ようやく出た結果は世論調査の予想通りで、13年ぶりに、小数派政権ながら進歩保守党が返り咲いた。久々のカナダ西部からの首相となったハーパー氏の舵取りが注目される。そこで今回は、選挙キャンペーン中、言葉の上で気付いたことを話題に取り上げてみたい。  それが表題の「英 . . . 本文を読む

第38回 「恩師のアドヴァイス」

2006-01-01 10:03:30 | 日本語ものがたり
 カナダ連邦政府の公用語は英仏二言語ということは知っていても、東部のケベック州では公用語は仏語だけということは日本ではあまり知られていない様だ。南にアメリカ合衆国という巨大な隣人を持つカナダは、絶えず国としての文化的独自性を守る必要に迫られている。幸いこの広大な国は日本はおろかアメリカと比べても州権が強く、アメリカ的な「人種のるつぼ」と区別して「モザイク」を謳い文句にしている。人によっては「サラダ . . . 本文を読む