最近発表された文化庁の国語世論調査によると、「自分の敬語に自信がない」と思っている日本人(成人)は何と4割に達するそうである。5人に2人の割合だから、これは大変な数だ。そんな不安を反映しているのだろうか、日本で本屋さんに行くと敬語に関する本が目白押しに並んでいる。どの本にしようかと立ち読みしている人たちも少なくない。若い会社員は会社で上司に言葉遣いを注意されたのだろうか。高校生は受験対策かも知れ . . . 本文を読む
日本語の母音は「ア・イ・ウ・エ・オ」の5つということになっている。でも果たして大昔からそうだったのだろうか。いや、そうではなくて、奈良時代には「イ・エ・オ」がそれぞれ2種類(甲類と乙類)に分かれており、母音は合計8つあったのだ、というのが国語学界の定説である。その8母音の甲乙の差がなくなって5つになり、そのまま現在に至るとされる。
その端緒となったのは江戸時代の国学者、本居宣長とその門弟石塚 . . . 本文を読む