金谷武洋の『日本語に主語はいらない』

英文法の安易な移植により生まれた日本語文法の「主語」信仰を論破する

第72回 「したらね」

2011-10-17 21:22:13 | 日本語ものがたり
 前回、話題となった古川柳「左見右見して鰻屋へ山の芋」に追加したいのは「山芋が鰻になる」という表現があるということである。意味は「物事が急に意外なものに変わること。また、身分の低い者が急に成り上がること」(「広辞苑」)  隠語の「山の芋=僧」という意味を知らないと笑うことが出来ない川柳と比べて「山芋が鰻になる」の方はいかにも文字通りで、頭を傾げる必要はなさそうだ。この表現と川柳がどういう関係なの . . . 本文を読む